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ドル円はドルインデックスとの上方乖離縮小を目指して一段安か?

2024/8/6
提供:SBIリクイディティ・マーケット社

ドルインデックスとUSDJPY

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  • ※出所:SBIリクイディティ・マーケット

ドル円は、昨年春先以降、ドルインデックス対比で円安方向へ徐々に上方乖離していることが明らかで、7月3日に161円95銭まで円安が進行した背景にはドル高ではなく円キャリートレードによる円売りを裏付けていると言えそうです。

先週の日銀金融政策決定会合では政策金利を「0.25%程度」へと追加利上げを決め、植田総裁は会見で「経済・物価の見通しが実現に向かえば引き続き利上げを行う」との意向を示し、次の一手が利上げであるとの明確なシグナルを送りました。少なくとも前回6月までの全体的なハト派色は消え、会見以降に円安が進行するといったこれまでの反応とは違う流れを作りだす結果となりました。円売り安心感の背景にあった「日銀は金融政策変更に慎重」といった先入観が払拭されたことから少なくともドル円はドルインデックスとの上方乖離を縮小していくことになると思われます。

ドルインデックスは一段と低下?

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  • ※出所:SBIリクイディティ・マーケット

先週末に発表された米7月雇用統計では失業率が2021年10月以来の4.3%と4ヵ月連続で悪化したほか、就業者数も11.4万人増と市場予想を下回る結果となりました。
雇用統計発表前日の1日に発表された米7月ISM製造業景気指数は昨年11月以来の46.8へ低下、好不況の節目とされる50.0を4ヵ月連続で下回る冴えない結果となったほか、雇用指数も43.4と2020年6月(42.1)以来およそ4年ぶりの低水準となりましたが、雇用統計はこうした数値を裏付ける結果となりました。

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  • ※出所:SBIリクイディティ・マーケット

ISM製造業景気指数や雇用統計が米経済の減速を示唆する結果となったことを受けて米10年債利回りは昨年12月27日以来の3.787%へ低下し、金利先物市場は次回9月のFOMCで0.50%の大幅利下げを7割ほど織り込むこととなりました。また、大手米銀は9月と11月と2会合連続で0.50%、12月に0.25%の利下げとの予想を公表したほか、大手米系証券は年内3回のFOMCすべてで0.25%利下げが実施されるとの予想を示しました。

ドル円は日米金融政策の方向性の違いとともに金利差縮小の思惑に加え、米経済の予想以上の減速に対する警戒感が台頭するなどドルインデックスの低下が見込まれます。さらにイスラエル政府が先週末2日に、軍部が厳戒態勢にあると発表したことについて、米政府高官らは、軍備配置と地域の同盟国との調整を進めており、イランは4月に行った攻撃よりも、広範囲かつ複雑な攻撃を展開する可能性があるとの懸念の声が聞こえています。こうした中、日経平均株価は先週8月1日に975円49銭安、2日に2,216円63銭安と大幅続落した流れを続け、先週末の雇用統計を受けたNY株式市場の主要3指数が大幅続落したことも嫌気され、昨日も取引開始直後に2,540円33銭の33,369円37銭まで大幅下落して以降も軟調な値動きを続けており、リスク回避の円買いを背景にクロス円の下落とともにドル円は7月1日に公表された6月日銀短観での2024年度の想定為替レートを下回る144円71銭まで下落する場面が見られました。

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  • ※出所:SBIリクイディティ・マーケット

先週の日銀金融政策決定会合以降、明らかに潮目が変わったと言え、市場は円買い材料に敏感に反応する様子が見られます。そのため、ドル円は底打ちしたとの判断は時期尚早で低下傾向が見られるドルインデックスに追随しながら当面は下値模索が続くと思われます。株安による個人消費の減速や企業景況感の悪化が一段と進み日銀の9月追加利上げの観測が後退することになるまでは株安・円高局面が続くかもしれません。

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