米1月雇用統計
- ※出所:SBIリクイディティ・マーケット
先週末発表された米1月雇用統計では、非農業部門就業者数が前月比35.3万人増と、1年ぶりの高い伸びとなり、鈍化するとの予想を覆す強い結果となりました。また、前月12月分の就業者数も33.3万人増と速報値(21.6万人増)から、11月分も18.2万人増と改定値(17.3万人増)から上方修正されるなど長期金利が高止まりしている状況にもかかわらず米労働市場の逼迫が続いていることが確認されました。また、失業率も、3.7%と3.8%へ悪化するとの予想に反し前月から横這いとなりました。
さらに、プロフェッショナル、ビジネスサービス(12月:3.5万人増⇒1月:7.4万人増)など高賃金業種の就業者数が伸びた一方、レジャー、ホスピタリティー(3.8万人増⇒1.1万人増)、建設(2.4万人増⇒1.1万人増)など比較的低賃金業種の雇用が鈍化したことから時間給賃金も前月比+0.6%と2022年3月以来、前年比でも+4.5%と昨年2月以来の高い伸びを記録するなど全体的に強い数値となったことからFRBの早期利下げ観測は後退し、短期金融市場ではFRBの3月利下げ開始の確率が前日の40%弱から20%程度まで低下しました。
各国中銀政策会合
- ※出所:SBIリクイディティ・マーケット
先週発表された欧米の10‐12月期GDP(いずれも速報値)を比べても、欧米の景況に大きな格差が見られる中、米1月雇用統計を受けて米国の経済情勢の強さがあらためて確認されドルが全面高となりました。
- ※出所:SBIリクイディティ・マーケット
こうした観点からFRBがECBに先んじて利下げを開始するとは考え難く、ドルは対ユーロでの堅調にサポートされドル円の下値支援につながると思われます。
- ※出所:SBIリクイディティ・マーケット
ユーロドルは、日足・雲の下限(1.0827ドル)を下回って2日の取引を終えたこと、転換線(1.0850ドル)が基準線(1.0926ドル)を下抜けていること、さらに遅行線が価格帯を下回り三役逆転の状況にあることから12月8日の安値(1.0724ドル)、さらには11月1日の安値(1.0517ドル)を目指して一段と下落する可能性があります。
- ※出所:SBIリクイディティ・マーケット
ドル円は1月19日の高値(148円80銭)を明確に上抜けると、昨年11月13日の高値(151円91銭)を目指す展開になりそうです。
そのため来週13日発表の日本・1月企業物価指数や米1月消費者物価指数、15日発表の日本10‐12月期GDPやGDPデフレーター、16日の米1月卸売物価指数の結果と反応が目先の注目材料となります。
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