先週末14日に豪銀大手オーストラリア・ニュージーランド銀行が豪中銀の8月1日の金融政策理事会について、1)豪労働市場の先行指標の悪化 2)世界的なインフレの鎮静化 3)これまでの利上げによる個人消費への影響などを要因に、 0.25%の利上げ再開の可能性は残されているものの、4.10%に据え置く可能性が高いとの見方を示しました。
7月4日の豪中銀政策理事会では3会合ぶりに政策金利の据え置きを決定。ロウ豪中銀総裁は、声明で「昨年5月以来、金利は4%引き上げられた。金利引き上げは、経済の需給バランスを持続可能なものにしようとしており、今後も継続される。また、経済見通しを巡る不透明性を踏まえた今回の据え置きにより、これまでの利上げの影響と経済見通しを評価する時間が得られる」との考えを表明。さらに、声明では以下のような内容も示されました。
1) インフレは依然として高く、一定の追加利上げが必要になる可能性がある
2) 労働市場は依然タイトであり、労働コストと企業の価格設定を注視する必要がある
3) インフレ率を目標に戻す理事会の決意は固く、その実現に向けた必要な対応を取る
として利上げ再開の可能性を示唆しています。
それだけに、今週20日に発表される豪6月雇用統計や来週26日発表の豪4‐6月期消費者物価指数の結果が豪中銀の金融政策の行方を占う上で重要視されます。
- ※出所:豪統計局
- ※出所:豪統計局
AUDUSD
- ※出所:SBIリクイディティ・マーケット
豪ドルは対ドルで概ね0.6600ドルから0.6800ドルを上下とするレンジ内での取引が続いており、豪6月雇用統計や4-6月期消費者物価指数を受けて6月16日の高値(0.6900ドル)を上回るとともに0.6800ドルを下値としてレンジを上放れることができるか注目されます。
AUDJPY
- ※出所:SBIリクイディティ・マーケット
・3月24日の安値(86円06銭)と4月26日の安値(87円88銭)を結んだライン(1)
・5月31日の安値(90円27銭)と7月12日の安値(93円27銭)を結んだライン(2)
・6月19日(97円67銭)と7月4日(96円83銭)を結んだライン(3)
豪6月雇用統計や4-6月期消費者物価指数を受けて、対ドルが0.6800ドルや0.6900ドルを上抜ければ、ライン(3)(現状:96円09銭)を上回り、7月4日の高値(96円83銭)や6月19日の高値(97円67銭)を目指して上昇を加速させることになると思われます。一方、結果を受けてライン(2)(現状:93円26銭)、さらにライン(1)(現状:92円55銭=雲の上限)を下回るか下値メドとして注目されます。
そのほか、17日に発表された中国4‐6月期GDPを受けて中国経済の減速懸念があらためて意識されることに加え、日銀の緩和政策修正観測がドル円の上値抑制につながる可能性もあるだけにドル円の動向と合わせて注目されます。
SBI証券のFXが選ばれる5つの理由とは?
SBI証券のFXが選ばれるのには理由があります。
FXデビューをお考えの皆さまに、SBI証券ならではの充実したサービスをご紹介いたします。
- ※2022年5月末時点 SBIグループのうち、約75%がSBI証券のFX口座