米3月小売売上高
- ※出所:米商務省統計局
ミシガン大期待インフレ率
- ※出所:ミシガン大
米消費者物価指数/個人消費支出PCE)コアデフレーター
- ※出所:米労働省/米統計局
先週12日に発表された米消費者物価指数が予想以上に鈍化したことから5月2‐3日のFOMCで0.25%の利上げが実施される可能性が低下したものの、5月の利上げでFRBの金融引き締めサイクルは停止され、6月以降のFOMCでは現状維持を続け、年後半にかけて複数回の利下げの可能性も高まっていました。しかし、米GDPのおよそ70%を占める3月小売売上高が市場予想を下回り、景気減速の可能性が指摘された一方、ミシガン大が発表した4月の1年先期待インフレ率は4.6%と3月(3.6%)から大幅に上昇するなど、4月2日にサウジアラビアが自主減産を発表したことを受けた原油価格の急騰が影響したと推測されます。そもそも期待インフレ率とは、将来時点における人々のインフレ率の予想ですが、期待インフレ率の算出方法として1)アンケート調査により物価に対する回答を集計する方法 2)金融市場の債券利回り(国債利回り‐物価連動債利回りの差)から求めるブレークイーブン率により算出する方法があり、ミシガン大では消費者500人に対する月次アンケート調査による数値を採用。
また、ウォラーFRB理事からは、金融政策はかなりの期間に渡り、引き締めを維持する必要性に言及する発言が聞かれたほか、金融政策は一段の引き締めが必要との見解が示されました。実際、12日の米消費者物価指数は、前年比で鈍化したものの、エネルギー価格が低下した影響が大きく、サービス価格は家賃や外食などむしろ上昇傾向にあることが影響しているのかもしれません。
- ※出所:SBIリクイディティ・マーケット
こうしたことから5月2‐3日のFOMCで0.25%の利上げが継続される可能性はほぼ100%に近い数値となったほか、6月FOMCについても68%が据え置き、17%弱が5月に続き0.25%の3会合連続で0.25%利上げを見込む一方、15%強が0.25%の利下げを見込んでいるのが週明けの現状となっており、4月28日に発表される3月個人消費支出コアデフレーターの数値や5月FOMC以降、6月FOMCにかけて発表されるデータが注目されることになります。
5月2‐3日のFOMCに向けて日本時間22日午前5時35分のクックFRB理事の講演を最後にブラックアウト期間に入るため、今週相次ぐFRB要人の発言が注目されます。3月消費者物価指数/卸売物価指数はインフレの鈍化が進んだものの、コア指数は依然高水準にあること、さらに金融システム不安やそれによって高まった信用収縮リスクが再燃しない限り、5月の0.25%の利上げで一旦、FRBの金融引き締めサイクルは停止されると思われます。
FOMCに向けてパウエルFRB議長の発言機会は予定されていないため、最高幹部のウォーラー理事の発言が重みを持つと見られるだけに、先週末の理事の発言はFRB全体の意向を示したと言えるかもしれません。これに対し、今週予定される複数のFRB要人がウォーラー理事の発言と同様の考えを示すか、同時に21日に再度予定される理事の発言がFRBの金融政策の行方を占う上で最も注目されることになるかもしれません。
そのため、ドル円は日足・雲の下限(132円56銭)、基準線/転換線(132円37銭/132円35銭)を下値支持線として雲の上限(134円47銭)を上抜ける、3月15日以来の135円台を回復するか注目されます。
FXデビュープログラム実施中!
FX口座の新規開設&エントリーをして、口座開設月の翌月最終営業日までにお取引いただいたお客さまに、新規取引の合計数量に応じて最大700,000円をキャッシュバックいたします。
- ※エントリー期限は、FX口座開設月の月末最終日(土日含む)までとなります。
- ※取引期限は、FX口座開設月の翌月最終営業日の取引終了時間までとなります。
SBI証券のFXが選ばれる5つの理由とは?
SBI証券のFXが選ばれるのには理由があります。
FXデビューをお考えの皆さまに、SBI証券ならではの充実したサービスをご紹介いたします。
- ※2022年5月末時点 SBIグループのうち、約75%がSBI証券のFX口座