原油が供給過剰に転じるとの見方を示し、原油先物価格が軟化
先週16日、OPEC事務局長が、12月にも原油が供給過剰に転じるとの見方を示したことなどが材料視され、先週中頃以降、原油先物価格が軟化。先週末に一時75.37ドルまで下落し、前日比2.91ドル安の76.10ドルで取引を終えた流れを引き継ぎ、週明けのNY原油先物価格は、一時74.76ドルまで下落するなど軟調地合いを継続。先週末に日本が価格高騰の抑制に向け、石油の国家備蓄放出を検討していると表明したことに加え、欧州ではオランダに続き、オーストリアが感染防止に向けた行動規制の導入を決定。欧州経済の停滞懸念を背景に燃料需要減少の思惑も原油価格の下落の一因となっています。原油価格の下落に加え、豪最大の輸出品である鉄鉱石が19日の中国・大連の先物市場で1年ぶりの安値を記録したことも影響し、豪ドルは一時0.7227ドルへ下落したほか、豪ドル円も82円16銭まで下落する場面も見られる軟調な値動きとなりました。
豪ドル円の日足チャート
- 出所:SBIリクイディティ・マーケット
1)先週17日に目先の下値支持の水準として意識されていた10日の安値であるライン(2)(83円00銭)を下抜けたことから、目先、この水準を回復することが出来るか注目。
2)日足・転換線が基準線を上から下抜けており、遅行スパンも価格帯を下抜けており、雲の下限を下抜けると三役逆転の弱気シグナルとなるだけに、今週の値動きが注目。一方、週足・基準線(82円07銭)が下値支持線として意識され、下げ止まっていることから、上昇基調にある日足・雲の上限(82円36銭)に沿って反発に転じるか注目。
3)MACD(水色のライン)はシグナル(オレンジ色のライン)を下回っており、シグナルが0.00を下回ると一段と下落が加速する可能性もあるだけに、週足・基準線(82円07銭)を下抜けると、日足・雲の下限(81円45銭)、ライン(1)(現状:80円58銭)を目指して一段安となるか注目。一方、雲の上限に沿って反発に転じた場合、ライン(2)(83円00銭)を回復し、この水準を下値支持線として、日足・基準線(84円20銭)を回復出来るか注目。
原油が供給過剰に転じるとの見方を示し、原油先物価格が軟化
さらに、原油価格動向のほか、今週24日にNZ中銀が今年最後の政策委員会を開催。市場では、現状0.50%の政策金利について、金利先物市場では0.25%の追加利上げや来年8月までに政策金利が2.0%まで引き上げられることを既に織り込んでおり目新しい買い材料にはなりにくいと見られています。しかし、原油価格の下落や欧州での感染拡大など、リスク回避の動きが強まれば、豪ドル安が進み、対NZでも下落基調を強める可能性に注意が必要です。
AUDNZDの日足チャート
- 出所:SBIリクイディティ・マーケット
豪ドルは先週末19日に対NZドルで1.0310NZドル(以下NZドルは略)まで下落後、反発に転じましたが、日足・転換線(1.0383)を回復出来ず、上値の重い値動きを継続。
1)10月12日の高値(1.0611)から10月22日の安値(1.0416)までの下落幅(0.0195)
2)10月29日の高値(1.0527)から11月9日の安値(1.0329)までの下落幅(0.0198)
MACD(水色のライン)はシグナル(オレンジ色のライン)を下回っており、両線ともに0.00を下回っていることから一段と下落が加速する可能性を示唆。そのため、NZ中銀政策委員会(24日、10時00分)を前に豪中銀ブロック総裁補が24日、7時15分から発言を行うこともあり、NZ中銀と豪中銀との金融政策の方向性の違いがあらためて意識される可能性もあることから豪ドルが対NZドルで下落した場合、前述1)、2)の下落幅を11月16日の高値(1.0455)から差し引いて試算される1.0260付近までの下落の可能性に注意が必要かもしれません。
この水準まで下落した場合、9月16日の安値(1.0279)を下回ることになることから、豪ドルの対NZドルでの下落が豪ドル円の下落につながるか注目されます。
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