米10月雇用統計
6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | |
就業者数 | 96.2万人 | 109.1万人 | 48.3万人 | 31.2万人 | 53.1万人 |
失業率 | 5.9% | 5.4% | 5.2% | 4.8% | 4.6% |
時間給賃金 前月比 | 0.4% | 0.4% | 0.4% | 0.6% | 0.4% |
時間給賃金 前年比 | 3.7% | 4.1% | 4.0% | 4.6% | 4.9% |
6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | |
製造業 | 4.2万人増 | 7.4万人増 | 5.4万人増 | 6.5万人増 | 10.8万人増 |
サービス業 | 76.6万人増 | 74.2万人増 | 45.0万人増 | 30.0万人増 | 49.6万人増 |
政府系 | 15.4万人増 | 27.5万人増 | 2.1万人増 | 5.3万人減 | 7.3万人減 |
- ※出所:SBIリクイディティ・マーケット
就業者数(53.1万人増)、失業率(4.6%)、対前年比時間給(+4.9%)といずれも予想を上回ったほか、8月および9月の就業者数が23.5万人増へ上方修正されるなど全般に好調な結果となりました。また、夏場以降の雇用鈍化は一時的との見方も聞かれ、労働市場の減速局面は既に過ぎ去ったとの楽観的な見方も聞かれました。一方、就業者数は感染前の水準を420万人下回る状況にあり、物価の安定と雇用の最大化を責務とするFRBにとって、利上げを急ぐ状況にないとの見方に加え、時間給賃金の上昇もインフレを煽る状況にないとの見方から米10年債利回りが一時1.43%台へ低下しました。さらに今週の米債入札(8日:3年債、9日:10年債、10日:30年債)を控えたポジション調整による債券買いとの観測も聞かれました。さらに、豪中銀のほかFRBや英中銀が金融市場の正常化に舵を切り始めたものの、利上げに向けた次のステップに歩を進めることには慎重な見方も影響したのかもしれません。
こうした動きを受けてドル円は雇用統計発表直後の114円02銭を高値に113円30銭まで下落しましたが、10月20日の114円70銭を付けて以降の安値となる10月28日の113円26銭を手前に下げ止まるなど113円26銭が下値支持線として意識される値動きとなりました。また、NY株式市場の主要3指数が揃って史上最高値を更新したほか、欧州株式市場でもドイツDAXやフランスCAC40指数が連日で史上最高値を更新しました。また、英FTSE100指数も昨年2月以来の高値まで上昇するなど、早期利上げ観測の後退を反映するなど、リスク選好を好感し、クロス円も下げ止まる動きが見られました。
米債入札や米10月消費者物価指数
米10年債利回りは10月21日の1.7%台をピークに先週4日に1.55%を割り込み、先週末の雇用統計発表後に1.50%を下回る水準まで低下したことから、債券買いが加速し一時1.43%台へ低下しました。さすがに短期間での急激な低下の反動から、本日の先物市場では1.47%台まで上昇するなど低下に一服感が見られます。
10年債利回りが1.50%割れの水準が続くと仮定した場合、9日の10年債入札にどれほどの応札があるのか、さらに10日の30年債入札の前には米10月消費者物価指数(予想:前年比+5.8% 前月:5.4%)は5月以降、6ヵ月連続で5.0%を上回る推移を続けると予想されているほか、コア指数(予想:前年比+4.3% 前月:4.0%)も7月以降、4ヵ月連続で4.0%を上回ると見られます。予想通り、あるいはそれを上回る強い結果となった場合、「インフレは一時的」とのFRBの見方と実態経済との乖離が拡がり、米10年債利回りが再び1.50%台を回復、一段と上昇することになればドル円は11月5日の113円30銭で一旦の底入れを確認したことにつながり、114円台を回復するかもしれません。
- ※出所:SBIリクイディティ・マーケット
USDJPY
- ※出所:SBIリクイディティ・マーケット
10月20日の高値(114円70銭)と11月1日の高値(114円44銭)を結んだライン(1)(現状:114円27銭)と、10月14日の安値(113円19銭)と114円70銭を付けて以降の10月28日の安値(113円26銭)を結んだライン(2)(現状:113円29銭)との三角持ち合いをどちらに抜けるか、以下の材料に対する反応が注目されます。
1)米債入札(8日:3年債、9日:10年債、10日:30年債)
⇒応札が不調になれば米長期金利が上昇、ドル円の上昇を支援するか注目
2)10日に召集される特別国会を経て第2次岸田政権の掲げる景気対策に対して、外国人投資家の日本株への投資拡大となるか
⇒リスク選好を背景にクロス円を中心に円売り加速の可能性
3)10日発表の米10月消費者物価指数 ⇒米早期利上げ観測につながるか注目
4)FRB要人発言(8日:クラリダFRB副議長、パウエルFRB議長、フィラデルフィア連銀、シカゴ連銀総裁、ボウマンFRB理事 9日:セントルイス連銀総裁、パウエルFRB議長、サンフランシスコ連銀総裁、ミネアポリス連銀総裁 12日:NY連銀総裁)
⇒債券市場およびNY株式市場の反応に注目
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