8月の米消費者物価指数
9月14日に発表された米8月消費者物価指数は前年比+5.3%(7月:5.4%)、変動の大きいエネルギーと食料品を除いたコア指数は+4.0%(7月:4.3%)。前月比も+0.3%(7月:+0.5%)、コア指数+0.1%(7月:+0.3%)とインフレ高進がピークアウトしたとの見方も浮上しています。
そのほか、米国内での変異株の感染拡大、米議会の年度末(9月末)に向けた来年年度予算を巡る行方、米議会下院民主党が発表した法人税率の引き上げ案(21.0%⇒26.5%)、さらに中国の不動産大手(中国恒大集団)の債務問題などが嫌気され、NY主要株価指数が軟調に推移する中、市場心理の悪化に影響を及ぼしているのが現状です。
- ※出所:SBIリクイディティ・マーケット
(1)ほとんどの参加者が年内のテーパリング開始が適当との見方が示された7月FOMCの議事要旨 (2)時期の明言は避けたものの、年内のテーパリング開始を適切と発言した8月27日のパウエルFRB議長講演、さらに9月3日に発表された米8月雇用統計では就業者数が予想を大幅に下回ったものの、その後も複数のFRB高官から引き続き年内の量的緩和の縮小開始が妥当との見解が示されており、年内のテーパリング開始は確定的と見られています。こうしたことから、11月もしくは12月のFOMCでテーパリング開始の決定が示唆されると見られています。
- ※出所:SBIリクイディティ・マーケット
テーパリングは利上げの直接的なサインではないとの見解を示しているパウエルFRB議長の発言もあり、年内のテーパリング開始はある程度織り込まれていると思われます。それだけに市場の注目は、利上げ開始時期に移行していることから、ドットチャートが注目されます。
上に示した6月FOMCで公表されたチャートと比較し、各年末の中央値が上昇した場合、早期利上げ観測が高まり、米長期金利がどの程度まで上昇するか、さらにNY株式市場の反応も含めて注目されます。
そのほか景気見通し(GDP 失業率 インフレ率)が6月からどの程度改善が進むのか、合わせて注目されます。6月時点では今年の成長率見通しを3月時点から上方修正、また2022年/2023年の成長率見通しをほぼ維持する結果となりました。
一方、インフレ率については、今年の見通しを3月時点から大きく上方修正するなど一時的な上昇に寛容な姿勢が示されました。
- ※出所:SBIリクイディティ・マーケット
今週のFOMCでは、変異株の影響など先行きの景気が見通しづらくなっていることもあり、ドットチャートや景気見通しが6月時点から大きな上方修正がない可能性も想定しておく必要があるかもしれません。
8月から9月にかけて発表された雇用関連およびインフレ関連指標がいずれも鈍化しており、早期利上げ観測が大きく後退することになった場合、米長期金利が低下する一方、NY株式市場は好感して上昇すればクロス円の反発がドル円の下値支援につながるかもしれません。
ドル円は109円台半ばから110円台半ばを中心として膠着相場から上下いずれかに抜け、明確な方向感が見られるか、あるいは9月雇用統計の発表まで膠着相場が続くことになるのか注目されます。
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