米中通商交渉の注目ポイントをまとめてチェック!
・米中通商交渉は部分的合意 トランプ大統領は「第一段階の合意に至った」と表明
・中国の米国産農産物の輸入拡大、中国人民元を巡る通貨政策の透明性などで合意
・10/15から発動予定の対中制裁関税(25%⇒30%)の追加制裁を見送り
・12月発動予定の追加制裁(1600億ドル、15%制裁関税)について結論を先送り
・今後3週間から5週間かけて詳細を詰めて合意文書を作成
・11/16-17のAPEC首脳会議で米中首脳会談の可能性
・合意文書の署名、さらに12月発動予定の追加制裁の行方がカギ
・来年の大統領選まで対中強硬姿勢を維持するか、弱腰批判をかわすかの不透明感
・トランプ大統領「関税による税収増、インフレが起きる状況はない」
米経済指標が悪化する中、ドル円は今後どうなるか?
- ※出所:SBIリクイディティ・マーケット
・米9月ISM製造業景況指数が10年3ヶ月ぶり、非製造業景況指数も3年ぶりの低水準
・企業の設備投資の先行指標とされる国防や航空機を除いた8月コア資本財受注は前年比1.8%減と2016年10月以来の低水準
・貿易問題の影響は今後も緩やかに米国の指標悪化に現れる可能性も
・FRBは緩和政策を継続しているものの、先々の本格的な景気後退局面でFRBの対応策が限られるほか、昨年トランプ政権が大型減税を講じたことで、今後の景気後退局面で緩和政策がさらに拡大される可能性も後退しているため、米国の今後の指標次第との見方も
- ※出所:SBIリクイディティ・マーケット
・ドル円は108円63銭まで上昇したものの、上髭の状態が続き、9/18高値(108円48銭)が引き続き意識される展開か?
・髭ではなく実態で108円48銭を上抜け、109円台を回復できるか、また、200日移動平均線が位置する109円07銭、さらに8/1高値(109円32銭)が上値メドとなるか?
英EU離脱交渉の進捗も要注目!
・ジョンソン英首相とアイルランド首相が先週10/10に会談、合意に向けた道筋で見解が一致
・10/11、ポンドが7月1日以来の1.2707ドルへ、ポンド円は6/12以来の137円88銭へ上昇
・10/14には対ドルで1.2515ドル、対円で135円50銭へ反落する場面も一時的
・英政府とEUは月内の合意を実現するには、かなり多くの作業を完遂する必要があるとの指摘
・アイルランド首相、関税などの同意が依然として課題であると指摘
・10/14のエリザベス女王に施政方針演説では10/31にEU離脱を実現したいとするジョンソン政権の意向を強調
今後の課題は?
・今週10/17-18のEU首脳会議で新たな離脱条件で合意を得られるか
・合意を得られたとしても、バックストップ条項の詳細が明らかになっておらず、議会の抵抗で再び否決される可能性も
・英議会が「合意なき離脱」もしくは「離脱協定案」のいずれかの可決が必要で、いずれも可決されない場合、ジョンソン首相は10/19に離脱延期要請の書簡提出をする選択肢も
・「合意なき離脱」「離脱協定案」のいずれも可決されず、ジョンソン首相が離脱延期要請を拒んだ場合、不透明感が増幅
・情勢次第では来週10/21以降、離脱期限の10/31までの間に臨時のEU首脳会議が開かれる可能性
・ポンドは200日移動平均線が位置する対ドルの1.2712ドル、対円の138円71銭が上値抵抗か?
ユーロの注目ポイントは?
今週末10/18に米トランプ政権はEUによる航空機大手エアバスへの補助金に対する対EUの制裁関税を発動する可能性もあり、ユーロは対ドルで一目均衡・日足・雲の下限に位置する1.1148ドル、ユーロ円は一目均衡・日足・雲の上限に位置する119円61銭を上抜けるかが注目される。