- ※出所:SBIリクイディティ・マーケット
豪イベントの注目点
9/3の豪中銀政策委員会では、政策金利の現状維持が見込まれます。一方、先週末時点での10月の追加利下げの確率63%が一段と上昇するのか、声明文が注目されます。
先週発表の豪7月住宅建設許可件数が予想を大きく下回る中、9/3発表の豪7月小売売上高や9/4発表の豪4-6月期GDPに米中通商問題の影響が見られるか注目されます。
米8月雇用統計
- ※出所:SBIリクイディティ・マーケット
8/30発表の米7月個人消費支出は、前月比+0.6%と予想を上回る上昇となった一方、個人消費支出(PCE)デフレーターは、9ヵ月連続で、またコアデフレーターも7ヵ月連続でFRBのインフレ目標(2.0%)を下回る結果となりました。
低インフレの長期化が懸念される中で、9月FOMCでも7月の0.25%利下げに続き追加緩和を実施するのか注目されます。
低失業率が続く一方で、時間給賃金(前年比)は+3.0%と予想され、前月(+3.2%)からの低下が見込まれます。予想どおり昨年9月以来の水準へ低下すれば、9月FOMCで0.25%に留まらず、0.5%の利下げ観測が浮上する可能性もあり、注目されます。また、製造業の雇用に対する米中通商問題の影響も注目されます。
カナダ中銀
9/4に開かれるカナダ中銀政策委員会にて、現状1.75%の政策金利は据置かれる見通しですが、10月の政策委員会での利下げ確率は7月の32%から66%へ上昇しています。
9/12のECB理事会での緩和観測に加え、その後のFOMCで追加利下げ観測も聞かれる中、世界的な貿易問題を巡る景気減速懸念を背景にカナダ中銀も来年前半まで緩和策を講じるとみられ、1.0%程度まで引き下げられると見られています。
ECB理事会
先月下旬に発表されたドイツ8月IFO企業景況感指数は、94.7と2012年11月以来7年ぶりの低水準へ低下したほか、期待指数も91.3と2009年以来の低水準を記録するなどドイツ製造業の低迷をあらためて確認する結果となりました。
ドイツ4-6月期GDP(改定値)でも、3四半期ぶりのマイナス成長が確定(前期比-0.1%)、7-9月期も引き続きマイナス成長が続くとの予想も聞かれます。
9/12のECB理事会での大規模な緩和策への観測が高まる中、ユーロは8/30に2017年5月以来の1.0963ドルへ下落しました。ECB理事会での結果次第では一段とユーロ安が進行する可能性があり、ユーロ円の動向もドル円の下振れリスクを高める可能性があるため注意が必要です。
FOMCと日銀政策会合
低インフレの長期化が懸念される中で、9月FOMCでも、7月の0.25%利下げに続き追加緩和が確実視されています。
FOMC前に発表される雇用統計をはじめとする指標次第では、0.5%の追加利下げ観測が浮上する可能性もあり、注目されます。
一方、日銀政策会合でも、10月からの消費税増税を控え、何らかの緩和策が示されると思われるものの、「次の一手」は追加利下げというマイナス金利の深堀りには慎重な見方もあり、限られると思われます。
ECBがマイナス金利をどの程度まで深めるのか注目されますが、日銀の手立てが限られるとなれば8/26の104円43銭を更新する円高進行にも注意が必要かもしれません。