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ドル安は反転するか!? FOMC、そして雇用統計へ

2018/01/30
提供:SBIリクイディティ・マーケット社

イエレンFRB議長にとって最後の会合

今週30日〜31日開催のFOMCは、2/3に議長を退任するイエレンFRB議長にとって4年在任の最後の会合となります。

イエレン議長は2010年10月にFRBの副議長に就任。バーナンキ前議長が2014年1月からの資産買い入れ額の縮小を開始した翌2月、新議長に就任しました。その後、議長として2015年12月には9年半ぶりとなる政策金利の引き上げを決定、さらに昨年10月には資産買い入れ圧縮に動き、金融政策正常化に向けた大きな変革に携わった4年間だったと言えるかもしれません。

昨年12月に税制改革法案が成立、今年からの施行が企業業績の上振れ期待につながり、NY株式市場は堅調な値動きが続いています。イエレン議長の後任のパウエル次期議長も、イエレン議長の緩やかな経済成長、緩やかなインフレ下での緩やかな金融政策といった正常化路線を踏襲すると見られています。しかし、税制改革法案によるインフレ期待上昇の兆しも見られ始めており、新議長にとっては市場との対話が課題となりそうです。

ところで、FRBの副議長候補の一人としてサンフランシスコ連銀ウィリアムズ総裁の名前が浮上していますが、同氏はこれまで何度となく利上げ支持を表明しているほか、インフレ目標の引き上げにも言及するなど、タカ派と認識されています。パウエル新体制の下、タカ派のメンバーが増えることになれば、米金利の一段の上昇に影響を及ぼす可能性もあるだけに、人事面にも注目です。

FRB金融政策の歩みとNYダウの推移

  • ※出所:SBIリクイディティ・マーケット

雇用統計は時間給賃金に注目集まる

こうした中、2/2に発表される米1月雇用統計では、寒波の影響によって、前月に続いて非農業部門就業者数の下振れが懸念されています。

しかしながら、失業率は昨年10月から4ヵ月連続で4.1%と完全雇用の状態が続くと予想されており、ほぼ完全雇用状態の下で労働市場の堅調地合いは続くものと予想されています。

こうした中で、市場の注目は時間給賃金の対前年比の上昇率に集まっており、税制改革法案によって一部企業がボーナス支給なども行っており、前月の+2.5%から+2.7%〜2.8%程度へ上昇するとの見方もあるようです。

  8月 9月 10月 11月 12月 1月予想
非農業部門 雇用者数(万人) 20.8 3.8 21.1 25.2 14.8 18.5
失業率(%) 4.4 4.2 4.1 4.1 4.1 4.1
時間給賃金 前月比(%) 0.2 0.5 -0.1 0.2 0.3 0.3
時間給賃金 前年比(%) 2.7 2.9 2.3 2.5 2.5 2.7

※出所:SBIリクイディティ・マーケット

税制改革法案によるインフレ期待や企業業績の上振れ期待から、米10年債利回りは先週一時2.64%台まで上昇(週明け29日の米債券先物市場では2.68%台まで上昇)し、約3年半ぶりの高水準に達しました。

一方、ドルの対主要通貨での強弱を示すドル・インデックスは先週90.0を割り込んで2014年12月以来の低水準になるなど、ドル安基調が進んでいます。ドル円は先週26日のNY市場で一時108円28銭まで円高が進んだほか、ユーロが1.2491ドルへ上昇するなど、ドル安の流れに歯止めが掛らない状況が続いています。

なかなかドル安から反転のきっかけが見つからないものの、市場では「米10年債利回りが2.8%台まで上昇すれば、ドル安基調も変化するのではないか」といった見方も聞かれます。市場の一部からは、税制改革の影響が予想以上に強く、3月末までに米10年債利回りは2.85%まで上昇するとの見方も出始めています。

今回の米1月雇用統計で時間給賃金の対前年比上昇率が3.0%に近づくことになれば、債券市場は素直に反応するはずで、FRBの年3回の利上げ予想が上振れるかもしれません。短期金利先物から見たFRBの利上げ予想は、年2.5回ほどに留まっています。ただ、時間給賃金の結果次第では、短期金利先物にも影響が及んで、一転してドル高に戻ることも考えられることから、雇用統計での最大の注目点となりそうです。

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