2020/9/8
提供:三菱UFJ国際投信
「投資環境ウィークリー」9月7日号より抜粋
先週概ね下落に見舞われた主要国株式市場
■ 今週の株式相場は暗中模索
先週は米国初め、主要国株価指数の週間騰落率が日経平均を除き久々に下落となりました。しかし契機は特段見当たりません。米8月雇用統計や失業率などは堅調な内容で、むしろ株高材料と言える程です。但し株価の割高感は高潮に達しており、利食い意欲は高かった様です。
問題は先週の下げがここまでの流動性相場の終焉と下落を示す終わりの始まりか、一時的調整かの判断です。
正解はみえずとも、双方が支持する根拠は相応にありそうです。まず今次の流動性相場は持続とする向きは、米FRB(連邦準備理事会)初め世界の金融政策は依然として金融緩和の持続、強化に向いている事、新型コロナウイルスの新規感染者の減少傾向、そして順調と伝えられるウイルスのワクチン開発等を根拠とするでしょう。
一方、調整局面入りを支持する向きは、難航する米財政刺激策協議、家計や企業の消費・投資行動の保守化で持てぬ景気回復への自信、そして11月米大統領選で高まる経済運営の先行き不透明感等を根拠とするでしょう。
もっとも、決定的なのは金融政策、中でも米FOMC(連邦公開市場委員会)当局者の株安の評価とみています。彼らの声は株式相場に決定的な影響を与えるでしょう。
但し来週のFOMCを控え、彼らは既に発言を慎む期間に入っています。今週は米金融政策という相場の水先案内人の声が聞こえぬ中、暗中模索の展開を嫌気し利食い売りが増える恐れもあり、警戒が必要でしょう。(徳岡)
今週の主要経済指標と政治スケジュール
9/7(月) |
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9/8(火) |
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9/9(水) |
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9/10(木) |
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9/11(金) |
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注)(日)日本、(米)米国、(欧)ユーロ圏、
(加)カナダ、(中)中国、を指します。
(*)は未定。NAはデータなし。
日程および内容は変更される可能性があります。
出所) 各種情報、Refinitivより当社経済調査室作成
注)MSCI WORLD、MSCI EM、S&P先進国REIT指数は米ドルベース。
原油は1バレル当たり、金は1オンス当たりの価格。
騰落幅、騰落率ともに2020年8月28日対比。
出所)MSCI、S&P、Refinitivより当社経済調査室作成
注)上記3図の直近値は2020年9月4日時点。
出所)Refinitivより当社経済調査室作成
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