2020/7/28
提供:三菱UFJ国際投信
「投資環境ウィークリー」7月27日号より抜粋
コロナ・ショックから急回復する中国景気
■ 米コロナ感染拡大や米中対立が市場の重しに
先週はTOPIX、NYダウ、独DAX®とも下落し、米10年債利回りは低下と、リスク回避型の相場展開でした。週前半はEU(欧州連合)が7,500億ユーロの復興基金設立で合意し、事実上のEU共同債発行が実現すること等を好感して株高が進行。しかし、週後半は米国のコロナ感染の拡大、米追加経済対策法案の難航、米中対立の深刻化等が嫌気され、リスク資産価格は軟調に推移しました。
先週24日の米国のコロナ新規感染者数は7万人超で、死者は4日連続で1,000人を超えました。一方、米追加経済対策法案の審議は難航中です。23日に議会共和党が失業給付拡充措置を一時延長する案の提出を示唆したものの、24日には議会民主党は同案への反対を表明。今月末の上記措置の失効が懸念されます。24日には米政府がスパイ活動拠点と疑われるヒューストンの中国総領事館を閉鎖。中国は対抗措置として四川省成都の米国総領事館の閉鎖を求めるなど、両国の対立は先鋭化しています。
■ 引き続き米中対立や米コロナ感染状況に注目
今週も、米中対立や米コロナ感染や米経済対策法案の動向に注目。28-29日の米FOMCは政策を据置きの見込み。前回の6月会合に引き続きインフレと関連付けた政策金利指針(ガイダンス)について議論するものの、導入は次回9月に先送りか。利回り曲線ターゲットに関する議論にも注目。中国では電子や鉄鋼部門が好調な一方、自動車など耐久消費財部門が軟調。31日の製造業PMI (政府、7月)は51.0と前月の50.9とほぼ変わらずか。(入村)
今週の主要経済指標と政治スケジュール
7/27(月) |
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7/28(火) |
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7/29(水) |
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7/30(木) |
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7/31(金) |
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注)(日)日本、(米)米国、(欧)ユーロ圏・EU、
(独)ドイツ、(豪)オーストラリア、(中)中国、
(他)その他、を指します。
NAはデータなし。
日程および内容は変更される可能性があります。
出所) 各種情報、Bloombergより当社経済調査室作成
注)MSCI WORLD、MSCI EM、S&P先進国REIT指数は米ドルベース。
原油は1バレル当たり、金は1オンス当たりの価格。
騰落幅、騰落率ともに2020年7月17日対比
(日本株式・リート・10年国債利回りの直近値は同年7月22日時点)。
出所) MSCI、S&P、Refinitivより当社経済調査室作成
注)上記3図の直近値は2020年7月24日時点。
日経平均株価、日本10年国債利回りは同年7月22日時点。
出所)Bloombergより当社経済調査室作成
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