2020/4/7
提供:三菱UFJ国際投信
「投資環境ウィークリー」4月6日号より抜粋
米国の新型コロナ感染が急拡大
■ 新型コロナ懸念からリスク回避の動きが強まる
新型コロナ・ウイルスを巡る懸念は金融市場に重くのしかかっています。先週は世界的に株価が下落し、米10年債利回りは低下し、米ドルが主要通貨に対して上昇するなど、リスク回避型の相場展開となりました。
先週31日、米大統領は「極めて厳しい2週間に向かう」と発言し、NY州知事も先週2日に「この速度で感染が増えると6日で人工呼吸器が足りなくなる」と発言。世界最大の感染国となった同国の窮状を印象付けました(図)。先週2日公表の米新規失業保険申請件数(3月第4週)は664.8万件へと驚異的な伸びを見せ、3日公表の米雇用統計(3月)でも、非農業部門雇用者数が前月差▲70.1万人(前月+27.5万人)、失業率が4.4%(同3.5%)へと悪化。ウイルス封じ込めのための都市封鎖等は雇用を急激に悪化させており、今年半ばに失業率が20%に上昇するのではないかとの悲観的な見方も聞かれ始めました。
■ 米ミシガン大消費者信頼感の悪化幅に注目
今週もコロナ・ウイルス関連の報道に注目。9日の米ミシガン大学消費者信頼感指数(4月速報)は75.0と前月の89.1より下落の見込み。調査期間は3月25日〜4月7日と、新型コロナ感染の拡大や各地の事業封鎖命令の発令期。前述のとおり週次の新規失業保険申請件数が驚異的に伸びた時期でもあり、信頼感の悪化は確実か。8日の米FOMC議事録(3月18日:緊急利下げ)は目新しい材料はない見込み。7日の豪州金融政策会合は3月18日の緊急利下げの直後であり、政策は据置きが予想されます。(入村)
今週の主要経済指標と政治スケジュール
4/6(月) |
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4/7(火) |
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4/8(水) |
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4/9(木) |
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4/10(金) |
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注)(日)日本、(米)米国、(独)ドイツ、
(中)中国、を指します。
日程および内容は変更される可能性があります。
出所) 各種情報、Bloombergより当社経済調査室作成
注)MSCI WORLD、MSCI EM、S&P先進国REIT指数は米ドルベース。
原油は1バレル当たり、金は1オンス当たりの価格。
騰落幅、騰落率ともに2020年3月27日対比。
出所) MSCI、Bloombergより当社経済調査室作成
注)上記3図の直近値は2020年4月3日時点。
出所)Bloombergより当社経済調査室作成
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