2019/12/24
提供:三菱UFJ国際投信
「投資環境ウィークリー」12月23日号より抜粋
流動性に支えられる世界株式
■ 2020年も暴れる政治は健在、年初は要警戒
例年に無く薄商いの12月米株市場、先週は好調な経済指標受け堅調に推移し、ドル円も$1=109円中盤で定着、米10年国債利回りも先月に続き1.9%を超えてきました。
「暴れる政治をなだめる金融政策」、2019年の相場を振り返るとこんな一言で言い尽くせるように思います。ある評論家の言葉を借りれば、優れたリーダーが持つと思われる徳、すなわち基本的な誠実さや公益への献身等を完全に欠いたトランプ米大統領の性格に市場も閉口した1年、といえば言い過ぎでしょうか、率直な感想です。
こうした中、G20(主要20ヵ国・地域)構成国では日本とカナダを除く全てで利下げ等の金融緩和措置が講じられ、政治が放つ矢から金融市場を守る盾となりました。年間騰落率30%超(〜12月20日)の米S&P500株価指数など、リスク資産市場は金融緩和に支えられた1年となりました。
そして2020年、「暴れる政治」は米国中心に健在、弾劾裁判や大統領選を控え、トランプ米大統領の国際秩序を脅かす行動が激化する可能性を警戒しています。特に年初は例年になく慎重な投資姿勢が求められそうです。
経済面では2020年も3つの柱、つまり①堅調な個人消費、②底堅い中国景気、③世界的な金融緩和策の持続、を背景に株式等リスク資産は堅調と楽観しています。但し要警戒は世界経済の一輪を担う②、市場の関心は、米景気の持続性より中国の景気回復の是非に向うとみています。
本年もご愛顧賜り、誠にありがとうございました。次号は2020年1月7日号です。皆様、よいお年を。(徳岡)
今週の主要経済指標と政治スケジュール
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12/25(水) |
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12/27(金) |
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12/30(月) |
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12/31(火) |
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1/2(木) |
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1/3(金) |
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注)(日)日本、(米)米国、(欧)ユーロ圏、
(中)中国、(伯)ブラジル、(印)インド、
を指します。
日程および内容は変更される可能性があります。
出所) 各種情報、Bloombergより当社経済調査室作成
注)MSCI WORLD、MSCI EMは現地通貨、S&P先進国REIT指数は米ドルベース。
原油は1バレル当たり、金は1オンス当たりの価格。
騰落幅、騰落率ともに2019年12月13日対比
出所) MSCI、Bloombergより当社経済調査室作成
注)上記3図の直近値は2019年12月20日時点。
出所)Bloombergより当社経済調査室作成
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