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足元の資源・新興国通貨の上昇(対米ドル)は持続可能か?

2016/08/23
提供:三菱UFJ国際投信

荒武 秀至の今週の注目ポイント!

  • イエレン議長の講演を受けて早期利上げ観測が強まれば、円高ドル安が一服する可能性も
  • 中国の景気動向や政策対応が国際的な資源価格に影響
  • オーストラリアドルは利下げ後も底堅い動き

「投資環境ウィークリー」8月22日号より抜粋

PDFです。新しいウィンドウで開きます。 「投資環境ウィークリー」全文はこちら(PDF)

2016年の為替市場を見ると、対米ドルの年初来騰落率(8月19日時点)はブラジルレアル(+23.7%)を筆頭に、続く円(+20.0%)を除けばロシアルーブル、南アフリカランドなど新興・資源国通貨が続きます。背景には、米国の利上げ観測後退に加え、2月上旬以降の原油価格の反発基調が挙げられます。後者は9月下旬予定の産油国会合(市場は協調的生産調整を期待)の行方が不透明なため波乱含みですが、中国景気が軟着陸出来れば、原油価格底割れは回避される見通しです。
ただし8月に入り、中国が公表した一連の景気指標が政策効果息切れを示唆した点は気がかりです。当局は資産バブル再発などを警戒し、利下げなど追加金融緩和に慎重ですが、来月4・5日のG20(20ヵ国・地域)議長国として、中国景気悪化や元安リスクが懸念材料となることを避けるべく、事前に対応策を打つか注目されます。上記のような為替市場の流れが続くかは、中国動向次第と思われます。

◆日本:ドル円相場は18日に1米ドル=99円台に突入、米国の利上げ慎重化が主因ですが、次回9月金融政策会合に向け日銀の意図が見えず、追加金融緩和期待が薄れている点も響いている模様です。株安局面では日銀がETF(上場投資信託)を断続的に買入れ市場を下支えていますが、政府の為替介入は困難との見方が強く100円割れが定着するなか、株価は底堅くも上値の重い展開が続く見込みです。
◆米国:先週17日の7月FOMC(連邦公開市場委員会)議事録は踏み込んだ内容がなく、年内利上げに対する手がかりは得られなかったため、焦点は26日のイエレンFRB(連邦準備理事会)議長講演に移っています。同議長が先行きの米国景気に自信を示せば株式市場では株高、警戒感を強めれば株安、また、為替市場では年内利上げに前向きなら米ドル高、慎重なら米ドル安に動く見通しです。景気指標では、26日の耐久財受注(7月)が設備投資回復の兆しを見せるか注目です。
◆ユーロ圏:23日のユーロ圏PMI、消費者信頼感指数(ともに8月速報)、25日のドイツifo景況感指数(8月)に注目です。前回7月値はBREXIT(英国国民投票でEU(欧州連合)離脱選択)後も民間部門が平静を保つ様子を裏付け景気の先行き不安を和らげました。8月値も同様ならば、通貨先物で見た投機筋のユーロ売り米ドル買い後退が示すように、ユーロ相場の緩やかな上昇が続く見込みです。
◆オーストラリア(豪):雇用回復を裏付けた7月雇用統計や資源価格上昇を反映し、豪ドルは5月末以降、対米ドルで上昇基調にありますが、今後この通貨高に対する中銀の姿勢に注目です。8月の金融政策会合議事録では豪ドル高が資源ブーム終了後の経済構造調整を複雑化すると指摘しており、今年の高値1豪ドル=0.7835米ドルをうかがう場面では警戒感を強める可能性もあります。(瀧澤)

今週・来週の主要経済指標と政治スケジュール

8/22(月)

8/23(火)

(日)黒田日銀総裁 あいさつ
(米)8月 マークイット 米国製造業PMI
7月:52.9、8月:(予)52.7
(欧)8月 マークイット ユーロ圏製造業PMI
7月:52.0、8月:(予)52.0
(欧)8月 ユーロ圏消費者信頼感
7月:▲7.9、8月:(予)▲7.7

8/24(水)

8/25(木)

(米)ジャクソンホール会議(〜27日)
(米)7月 耐久財受注(航空除く非国防資本財、前月比)
6月:▲0.4%
7月:(予)+0.1%
(独)8月 ifo景況感指数
7月:108.3
8月:(予)108.5

8/26(金)

(日)7月 消費者物価(総務省、前年比)
総合 6月:▲0.4%、7月:(予)▲0.4%
除く生鮮 6月:▲0.4%、7月:(予)▲0.4%
(日)7月 消費者物価(日銀、前年比)
除く生鮮食品・エネルギー
6月:+0.7%、7月:(予)+0.7%
(米)イエレンFRB議長 ジャクソンホール会議講演
(米)4-6月期 実質GDP(改定値、前期比年率)
1-3月期:+0.8%
4-6月期:(予)+1.1%(速報値:+1.2%)

注)上記の日程及び内容は変更される可能性があります。

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