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金融市場の安定が続くのか − 原油相場や米国の利上げペースが焦点に

2016/03/29
提供:三菱UFJ国際投信

荒武 秀至の今週の注目ポイント!

  • 世界的な金融市場の落ち着きは、原油相場の下げ止まりと米国の緩やかな利上げ見通しが主因
  • 原油相場の今後の焦点は、米国の減産継続と4月17日の産油国による増産凍結協議
  • 米国の利上げについての今週の注目点は、4月1日の平均時給が緩やかな上昇に留まるか

「投資環境ウィークリー」3月28日号より抜粋

PDFです。新しいウィンドウで開きます。 「投資環境ウィークリー」全文はこちら(PDF)

足元の世界的な金融市場の落ち着きは、米国景気の底堅さと新興国通貨の安定に加え、原油相場の下げ止まりや米国の緩やかな利上げ見通しが背景とみられます。原油安が一服したことで、米国のエネルギー関連企業の社債利回りが低下し、金融市場の不安が後退しています。原油相場の上昇が今後も続くのかが注目されます。足元の原油高は、米国の減産に加えて、4月17日の産油国による増産凍結協議への期待が主因とみられます。今のところ参加国は不明ですが、多くの産油国が1月の生産量を維持すれば、世界の原油需給が改善に向かい、更なる原油高が期待できそうです。しかし、米国シェールオイルの生産コストが概ね1バレル40-60ドル(出所:IEA)とみられ、原油価格が上昇すると米国での増産の可能性が高まるため、原油価格は40-50ドル程度での推移が予想されます。こうした中でも米エネルギー企業の社債利回りが安定的に推移するのかが焦点です。
米国の今年末までの利上げペースは、FOMC(連邦公開市場委員会)が年2回程度を想定、金利先物市場では年1回程度を織り込んでいます。米国では良好な経済環境が続き、失業率がFOMCが想定する長期水準の4.8%に近づいています。想定通りであれば、雇用者数の増加が緩やかになり、今度は賃金上昇率が加速する見込みです。賃金上昇が過度に強まらず、利上げが年2回程度の緩やかなペースであれば、米国株式等への影響は軽微に留まりそうです。

◆米国:けん引役の個人消費の増加が続くのか、28日の2月個人所得・消費、29日の3月消費者信頼感指数、4月1日の3月雇用統計が焦点です。また、物価面では28日の2月コア個人消費支出デフレーターや4月1日の3月平均時給の強弱が、市場の利上げ予想の変化を通じて、金融市場に影響を与えそうです。

◆日本:30日の2月鉱工業生産は、5月18日公表の2016年1-3月期の実質GDPを予測する上で注目です。2期連続のマイナス成長の可能性が強まり、4月1日の日銀短観で企業の景況感悪化が確認されれば、2016年度予算が成立後(3月29日見込み)に、補正予算や消費税増税先送りの議論が活発化する可能性があります。また、4月27-28日の日銀金融政策決定会合での追加緩和観測も強まりそうです。

◆欧州:4月2日頃からギリシャ向け融資の延長審査が再開される模様です。EU側とギリシャの間で年金給付額削減等で溝が生じ、一旦審査が停止した模様です。融資を継続できれば、今年7月の国債大量償還を無事に通過できそうです。また、英国では6月23日のEU離脱に関する国民投票が注目材料です。移民問題やテロなどがEU離脱を後押しする可能性もあり、世論調査の動向に注目です。

◆中国:1日の3月製造業PMI(国家統計局)は、昨年8月以降、8ヵ月連続で節目の50を下回るものの、前月から改善する見込みです。(石井)

今週・来週の主要経済指標と政治スケジュール

3/28(月)

(米)2月 個人所得・消費(前月比)
所得 1月:+0.5%、2月:(予)+0.1%
消費 1月:+0.5%、2月:(予)+0.1%
(米)2月 個人消費支出価格指数
(食品・エネルギー除く、前年比)
1月:+1.7%、2月:(予)+1.8%
(欧)イースターマンデー(株式市場休場)

3/29(火)

(日)2月 家計調査(実質消費支出、前年比)
1月:▲3.1%、2月:(予)▲2.1%
(日)2月 完全失業率
1月:3.2%、2月:(予)3.2%
(日)2月 有効求人倍率
1月:1.28倍、2月:(予)1.29倍
(米)イエレンFRB議長 講演
(米)1月 S&P/ケース・シラー住宅価格指数
(20大都市、前月比)
12月:+0.78%、1月:(予)NA
(米)3月 消費者信頼感指数(コンファレンス・ボード)
2月:92.2、3月:(予)93.9

3/30(水)

(日)2月 鉱工業生産(速報、前月比)
1月:+3.7%
2月:(予)▲5.9%
(米)3月 ADP雇用統計
(民間部門雇用者増減数、前月差)
2月:+21.4万人、3月:(予)+19.3万人

3/31(木)

(米)ダドリー・ニューヨーク連銀総裁 講演
(欧)3月 消費者物価(速報、前年比)
2月:▲0.2%
3月:(予)▲0.1%

4/1(金)

(日)日銀短観(3月調査)
(大企業・製造業、業況判断DI)
現在 12月:+12、3月:(予)+10
先行き 12月:+7、3月:(予)+8
(米)3月 雇用統計
非農業部門雇用者増減数(前月差)
2月:+24.2万人、3月:(予)+20.7万人
失業率 2月:4.9%、3月:(予)4.9%
平均時給(前年比)
2月:▲0.1%、3月:(予)+2.2%
(米)3月 米供給管理協会(ISM)製造業景気指数
2月:49.5、3月:(予)50.7
(中)3月 製造業PMI(国家統計局)
2月:48.0、3月:(予)48.3

注)上記の日程及び内容は変更される可能性があります。

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