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“長期金利上昇に伴う株安懸念も2018年と違いあり”

2021/2/24
提供:フィリップ証券株式会社
リサーチ部:笹木 和弘、李一承

“長期金利上昇に伴う株安懸念も2018年と違いあり”

  • 2/19終値のNYダウ平均株価は前週末比35ドル高と週足で小動きだったが、長期金利は大規模追加経済対策の成立への期待の高まりに伴い、2/19終値で30年国債利回りが2.135%、10年国債利回りが1.340%となるなど上昇が加速。金利上昇が逆風とみられる高PERの大型ハイテクIT株が売られ、景気循環株が買われるポートフォリオの入れ替えが目立った。その一方、半導体製造装置で世界首位の アプライド・マテリアルズ(AMAT)が発表した好決算および楽観的業績見通しを受け、半導体関連株が堅調な動きを持続したことからナスダック総合指数の2/19終値は前週末比221ポイント安の下落にとどまった。
  • 米国長期金利の上昇が株価下落に繋がった最近の動向として、以下の2つが挙げられる。①2018年2月に10年国債利回りが2.85%まで上昇し、投資家心理を表す「恐怖指数」と言われるVIX指数が急騰し発生した「VIXショック」に伴う株安、および、②2018年10-12月に10年国債利回りが3%を超えたなか、ペンス前副大統領の中国批判演説など米中ハイテク摩擦激化懸念もあり、ハイテク株の割高感が意識されたことに伴う株安である。今回は10年国債利回りが昨年3月以降1%を下回って推移していたなか、今年2月に入って1.2%を超えた時点から高PERハイテクIT株の割高感が意識され始めたように見受けられる。
  • その一方、今回は金融緩和の状況において上記①および②と状況が異なる。月末時点のFRBバランスシート総額は、2017年10月から2018年4月までの間、4.40-4.51兆ドルの範囲で推移。更に同年5月以降、2019年9月の3.81兆ドルまで漸減するなど、2018年は年間を通じてFRBが実質的に金融引き締めを継続していた。2019年10月以降はFRBのバランスシート総額が増加に転じ、コロナ禍からの救済の性格を強めた昨年4月以降は増加を加速して今年1月末に7.45兆ドルまで膨張した。FRBの債券買い入れ政策に変更の兆しが見られるのかどうかについては、2/23-24のパウエルFRB議長の議会証言が重要となろう。
  • 当ウィークリー2021年2月16日号で述べた通り、電気自動車(EV)の分野で先行するテスラ(TSLA)を追いかける競争が始まっているなか、EV開発のために必要不可欠な部品であるセンサーを製造する企業も注目される。レーザー光を対象物に照射し、対象物までの距離を計測してその性質を判断したり、車両の周囲にある障害物を検知するセンサー技術「LiDAR」では ルミナー・テクノロジーズ(LAZR)が自動運転分野で将来的に高いシェアを握る可能性があろう。(笹木)
  • 2/24号では、ザ・ウォルト・ディズニー・カンパニー(DIS)新東方教育科技集団(EDU)ゼネラル・モーターズ(GM)イルミナ(ILMN)、ショッピファイ(SHOP)アンダーアーマー(UAA)を取り上げた。

ウィークリーストラテジー

S&P500業種別およびNYダウ構成銘柄の騰落率(2/19現在)

主要企業の決算発表予定

2月23日(火)ベリスク・アナリティクス、インテュイット、フローサーブ、パイオニア・ナチュラル・リソーシズ、キャボット・オイル・アンド・ガス、CBREグループ、メドトロニック、レイドスHD、ホーム・デポ
2月24日(水)アンシス、アパッチ、エヌビディア、パブリック・ストレージ、Lブランズ、ネットアップ、ブッキング・HD、TJX、ホーリーフロンティア、ピナクル・ウエスト・キャピタル、バイアコムCBS、アイアンマウンテン、エクセロン、ロウズ、エンタジー
2月25日(木)EOGリソーシズ、ユニバーサル・ヘルス・サービシズ、エッツィ、ライブ・ネーション・エンタテインメント、オートデスク、セールスフォース・ドットコム、HP、ワークデイ、モンスタービバレッジ、センプラ・エナジー、JMスマッカー、ノルウェージャンクルーズラインHD、センターポイント・エナジー、アメリカン・エレクトリック・パワー、エジソン・インターナショナル、ドミノ・ピザ、AES、キューリグ・ドクターペッパー、ベストバイ、ニールセン・HD、テレフレックス、NRGエナジー、クアンタ・サービシーズ、モデルナ、メルカドリブレ、網易
2月26日(金)PSEG、エバジー
2月27日(土)バークシャー・ハサウェイ
3月1日(月) ズーム・ビデオ・コミュニケーションズ、デンツプライ・シロナ、ペリゴ

主要イベントの予定

2月23日(火)
  • パウエルFRB議長が半年に1度の議会証言(上院銀行委員会)
  • 米主要20都市住宅価格指数 (12月)、FHFA住宅価格指数(12月)、消費者信頼感指数(2月)
2月24日(水)
  • パウエルFRB議長が半年に1度の議会証言(下院金融委員会)
  • 米新築住宅販売件数(1月)
2月25日(木)
  • アトランタ連銀総裁が銀行関連会議で開会の辞、セントルイス連銀総裁が講演、ニューヨーク連銀総裁がバーチャル討論会に参加
  • 米新規失業保険申請件数(20日終了週)、耐久財受注(1月)、GDP(4Q改定値)、中古住宅販売成約指数(1月)、
2月26日(金)
  • G20財務相・中央銀行総裁会議(ビデオ形式、27日まで)
  • 米個人所得・支出(1月)、ミシガン大学消費者マインド指数(2月)
3月1日(月)
  • マークイット米国製造業PMI(2月)、建設支出(1月)、ISM製造業景況指数(2月)
  • ※Bloombergをもとにフィリップ証券作成

銘柄ピックアップ

ザ・ウォルト・ディズニー・カンパニー(DIS)市場:NYSE ・・・2021/5/5に2021/9期2Q(1-3月)の決算発表を予定

  • 1920年代にアニメスタジオとして発足。世界最大のエンターテインメントおよびメディア企業で、テレビ放送をはじめ、映画・ゲーム制作、テーマパーク・リゾートの運営など幅広い事業を手掛ける。
  • 2/11発表の2021/9期1Q(10-12月)は、売上高が前年同期比22.2%減の162.49億USD、継続事業からの純利益が同98.6%減の2,900万USD。巣ごもり消費を追い風に動画配信の「Disney+」が同73.0%増収だったが、テーマパーク事業が同52.7%減収、映画配信事業が同56.5%減収だった。
  • 2021/9期の会社計画は非開示。昨年12月末の「Disney+」有料会員者数は前四半期末比29%増の9,490万人と市場予想を上回る増加となり、ドラマやスポーツ番組配信を含めて1億4,640万人と ネットフリックス(NFLX)の有料会員数の72%水準に達した。同社は「Disney+」の会員数を24年9月までに3.0-3.5億人の見通しとした。今年1月からマーベル最新作『ワンダヴィジョン』放送を開始。(李)

新東方教育科技集団(EDU)市場:NYSE(ADR) ・・・2021/4/21に2021/5期3Q(2020/12-2021/2)の決算発表を予定

  • 1993年設立の中国学習塾大手。英語名New Oriental Education & Technology Group。K12(幼稚園から高校生まで)学習塾ほか留学塾を展開。オンライン講義「新東方在線」でテンセントと提携。
  • 1/22発表の2021/5期2Q(9-11月)は、売上高が前年同期比13.1%増の8.88億USD、Non-GAAPの調整後純利益が同21.3%増の6,914万USD。コロナ禍の影響を受け留学塾事業が同29%減収だったが、K12学習塾事業は受講生数増加を受け、同26%増収と前四半期の同8%増収から加速した。
  • 2021/5期3Q(12-2月)の売上高会社計画は、10.99-11.45億USD(前年同期9.23億USD)。事業別では、K12学習塾が前年同期比27-32%増収の一方、留学塾は海外渡航規制の継続により同20-25%減収を見込む。K12学習塾事業は、総床面積を前年比20-25%拡大を目指すほか、オンライン講義プラットフォーム「新東方在線」(Koolearn.com)のアップグレードで受講生増加を目指す方針。(李)

ゼネラル・モーターズ(GM)市場:NYSE ・・・2021/5/5に2021/12期1Q(1-3月)の決算発表を予定

  • 1908年設立。主にビュイック、キャデラック、シボレー、GMCなどのブランド名で自動車、トラックなど各種車両、自動車部品を設計・製造・販売を展開。近年は電気自動車(EV)に経営資源をシフト。
  • 2/10発表の2020/12期4Q(10-12月)は、売上高が前年同期比21.7%増の375.18億USD、純利益が前年同期の▲1.94億USDから28.46億USDへ黒字転換、調整後EBIT(利払い税引き前利益)が同35倍。主力の北米自動車事業が同32.9%増収と業績を牽引し、世界販売台数も同4%増となった。
  • 2021/12通期会社計画は、調整後EBITが100-110億USD(前期実績97億USD)、調整後EPSが4.50-5.25USD(同4.90USD)。新車販売回復が続く一方、半導体調達難が15-20億USDの減益要因となると見込む。2025年までのEVと電動自立走行車(AV)への総投資額を従来計画の200億USDから270億USDに引き上げたなか、20年代半ばまでに全世界の完全電動化モデルを30車種投入の方針。(李)

イルミナ(ILMN)市場:NASDAQ ・・・2021/4/30に2021/12期1Q(1-3月)の決算発表を予定

  • 1998年設立。DNAシーケシングやDNAマイクロアレイなど遺伝子解析の世界的大手企業。シーケンスキットやマイクロアレイキット、臨床研究製品、分子生物学用試薬、解析ツールなど提供する。
  • 2/11発表の2020/12期4Q(10-12月)は、売上高が前年同期比横ばいの8.31億USD、Non-GAAPの調整後純利益が同29.0%減の1.79億USD。シーケンス消耗品事業が同4.7%増と伸びた一方、シーケンス受託解析サービス事業は同13.4%減。前四半期比では、両事業とも増収と改善を示した。
  • 2021/12通期会社計画は、売上高(中間値)が前期比18.6%増の37.9-38.9億USD、保留中の買収案件を除く調整後EPS(中間値)が同16.1%増の5.10-5.35USD、調整後粗利率が前期(69.0%)からやや上昇。昨年9月、2015年に同社からスピンアウトされた癌検査のGrailを再び80億USDで買収することを発表。癌検査市場の拡大に対応し、買収後にGrailを別事業として癌検査強化の方針。(李)

ショッピファイ(SHOP)市場:NYSE ・・・2021/5/6に2021/12期1Q(1-3月)の決算発表を予定

  • 2004年カナダで設立。フェイスブックやインスタグラム上で商品の販売が可能となるネットショップ、Eコマース(EC)サイト構築用のクラウド型ECプラットフォームを運営する。越境ECにも事業展開。
  • 2/17発表の2020/12期4Q(10-12月)は、売上高が前年同期比93.6%増の9.78億USD、調整後純利益が同4倍の1.99億USD。取引総額(GMV)が同99.5%増(411億USD)と伸びた。マーチャントソリューションズ収益が同2.2倍(6.98億USD)、サブスクリプション収益が同52.7%増(2.79億USD)だった。
  • 新型コロナワクチン接種普及による経済正常化に伴い、巣ごもり消費の恩恵からの反動減に伴う成長鈍化を想定して通期会社計画の公表を見送った。継続課金に伴うサブスクリプション収益は引き続き底堅い成長が期待されるほか、同社ECサイト加盟店からの10-12月期の月次経常収益(MRR)は2015-20年に年平均49%の成長率となったなか、21年以降も高成長が見込まれている。(李)

アンダーアーマー(UAA)市場:NYSE ・・・2021/5/11に2021/12期1Q(1-3月)の決算発表を予定

(注)日足の始値と終値をローソク足で表示。「始値>終値(陰線)」なら緑、「始値<終値(陽線)」なら赤。

  • 1996年設立のスポーツアパレル・シューズメーカー。同社スポーツウェアは高いデザイン性、体温調整・吸汗速乾・撥水など機能性への評価が高い。20年1月に新CEO就任以降、Eコマースを強化。
  • 2/10発表の2020/12期4Q(10-12月)は、売上高が前年同期比2.6%減の14.04億USD、Non-GAAPの調整後純利益は赤字の市場予想に対し、前年同期の▲1.20億USDから5,451万USDへ黒字転換。卸売部門が同12%減収だったが、Eコーマスが同25%増収と好調の直販部門は同11%増収。
  • 2021/12期通期会社計画は、北米のほか海外市場の牽引により、前期比1桁台後半の増収、調整後EPSが前期▲0.26USDから0.12-0.14USDへ黒字転換。また、1Q(1-3月)は同約20%増収、リストラ費用を除く調整後EPSが0.03USDの黒字見通し。前年同期のコロナ禍からの反動増や前期4Qの受注繰延分の反映を見込む。リストラを21年前半に完了し、関連費用5.5-6.0億USDを計上予定。(李)
  • (※)決算発表の予定は2/12現在であり、変更される可能性があります。
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