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マーケット > レポート > 米国ウィークリー・マンスリー >  “ワクチン普及期待相場〜逆張りスタンスが有効か”

“ワクチン普及期待相場〜逆張りスタンスが有効か”

2020/11/17
提供:フィリップ証券株式会社
リサーチ部:笹木 和弘、李一承

“ワクチン普及期待相場〜逆張りスタンスが有効か”

  • 11/9、製薬企業のファイザー(PFE)が独ビオンテックと共同開発中の新型コロナワクチン臨床試験で被験者の90%以上で感染を防ぐ効果が確認できたと発表。11月中にも承認を申請する見通しからワクチンの早期普及観測が広がり、米経済がコロナ禍の後退局面から脱するとの楽観的な見方が米国株式相場を押し上げた。新型コロナウイルス感染再拡大による経済へのマイナスの影響にかかわらず、コロナ禍の打撃が大きかった景気敏感株へのポジティブな影響が大きく、主要株価指数の11/13終値に係る週間騰落率は、景気敏感株構成比率が高いNYダウ平均株価が4.1%上昇となり、S&P500指数(2.2%上昇)やナスダック総合指数(0.6%下落)を上回った。
  • ファイザーとビオンテックが開発したワクチンはmRNAを使ったものでマイナス70度以下の超低温で保管・輸送する必要があるという問題が残る。米国では大都市の病院でさえそのような超低温での保管施設は持っていないと言われる。これに対し、同じmRNAワクチンである米バイオ技術のモデルナ(MRNA)の開発候補はそのような超低温で保管する必要がないほか、ヘルスケア企業のジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)やバイオ技術のノババックス(NVAX)などのワクチン候補は普通の冷蔵庫並みの温度で保管できると言われていることから、「コールドチェーン」に係る懸念材料は、その後に続く可能性のあるワクチン開発企業によって克服されることが期待される。その意味では、ワクチン普及への期待に係る景気敏感株の戻り相場は息の長いものになる可能性があろう。
  • 大統領選は11/13に全結果が判明。バイデン候補が選挙人306人獲得、トランプ氏が232人獲得の見通しとなったことから金融市場では法廷闘争が選挙結果を覆す可能性は殆どなくなったと見られ、ワクチン普及期待の好調な相場に暗雲を投げかける可能性は無くなったとの見方に傾いている。しかし、トランプ大統領の弁護団にはドミニオン社の投票集計ソフトウエアに関する疑念を表明する向きもあり、ペンシルベニアやミシガン州などの幾つかの激戦州を巡り、獲得選挙人が来月の期限までに確定しない潜在的リスクは残っている面はあろう。
  • そのような環境下、相対的に他の銘柄よりもパフォーマンスが劣る景気敏感株、またはテクノロジー系のバリュー銘柄に逆張り(リターン・リバーサル)の投資チャンスが巡ってきているように思われる。シスコシステムズ(CSCO)ボーイング(BA)IBM(IBM)アメリカン・エクスプレス(AXP)3M(MMM)GE(GE)AT&T(T)など足元の株価が昨年末を下回る銘柄は注目されよう。(笹木)
  • 11/17号では、アプティブ(APTV)Chewy Inc(CHWY)ダナハー(DHR)Lufax Holding Ltd(LU)ナイキ(NKE)ショッピファイ(SHOP)を取り上げた。

ウィークリーストラテジー

S&P500業種別およびNYダウ構成銘柄の騰落率(11/13現在)

主要企業の決算発表予定

11月17日(火)ウォルマートホーム・デポ
11月18日(水)キーサイト・テクノロジーズ、Lブランズ、エヌビディア、TJX、ターゲットロウズ
11月19日(木)インテュイット、ワークデイ、ロス・ストアーズ、網易[ネットイース]
11月23日(月)アジレント・テクノロジー
11月24日(火)オートデスク、HP、ギャップ、アナログ・デバイセズ、メドトロニック、ジェイコブズ・エンジニアリング・グループ、ベストバイ、JMスマッカー、ダラー・ツリー、ホーメルフーズ

主要イベントの予定

11月17日(火)
  • 米アトランタ・サンフランシスコ・ミネアポリス・ボストン連銀総裁が4連銀主催オンライン会議に参加、米フェイスブックとツイッターのCEOが上院司法委員会で証言、米国立アレルギー感染症研究所ファウチ所長やビル・ゲイツ氏、孫正義氏がNYタイムズ主催会合に参加(18日まで、オンライン)
  • 米小売売上高 (10月)、輸入物価指数 (10月)、鉱工業生産指数(10月)、米企業在庫(9月)、NAHB住宅市場指数 (11月)、米対米証券投資 (9月)
11月18日(水)
  • ニューヨーク連銀総裁・アトランタ連銀総裁がウェビナー参加、セントルイス連銀総裁が講演、ダラス連銀総裁がオンラインパネル討論会
  • 米住宅着工件数 (10月)
11月19日(木)
  • 米新規失業保険申請件数(14日終了週)、米中古住宅販売件数(10月)、米景気先行指標総合指数 (10月)
11月20日(金)
  • 米国と台湾が経済対話、ダラス連銀総裁・カンザスシティー連銀総裁が講演
11月23日(月)
  • シカゴ連銀全米活動指数(10月)、マークイット米国製造業・サービス業・コンポジットPMI
11月24日(火)
  • FIFA住宅価格指数(9月)、S&PコアロジックCS米住宅価格指数(9月)、コンファレンスボード消費者信頼感指数(11月)、リッチモンド連銀製造業指数(11月)  
  • ※Bloombergをもとにフィリップ証券作成

銘柄ピックアップ

アプティブ(APTV)  市場:NYSE・・・2021/1/29に2020/12期4Q(10-12月)の決算発表を予定 

  • 1994年に設立。自動車部品の設計・製造を手掛ける部品メーカー大手。電装、高電圧関連を手掛ける信号・電力ソリューション部門と自動運転システムなどを手掛ける先端セキュリティ部門を展開。
  • 10/29発表の2020/12期3Q(7-9月)は、売上高が前年同期比3.1%増の36.68億USD、純利益が同15.0%増の2.83億USD。EVなど高電圧に対応する電化製品の受注増を受け、主力の信号・電力ソリューション部門が同2.8%増収(26.56億USD)。先端セキュリティ部門が同3.6%増収(10.2億USD)。
  • 通期会社計画は、売上高が125.40-126.90億USD(前期144億USD)、調整後EPSが1.65-1.80USD(同3.85USD)。前期比はコロナ禍の影響が残るが、来期以降の会社予想は、世界的なEVシフトや中国市場の回復で2021年の新車市場を前年比で約10%の成長率と見るほか、2022年までに高電圧製品を年平均40%の増収率、先端セキュリティ部門を年平均25%の増収率と見込んでいる。(李)

Chewy Inc(CHWY) 市場:NYSE・・・2020/12/9に2021/1期3Q(8-10月)の決算発表を予定 

  • 2011年に設立。ペットフードなどペット関連製品を手掛けるECサイト大手。2,000超のアイテムを取り扱う。「Autoship」と呼ばれる定額購入サービスを展開。20年10月からネット診療サービスにも進出。
  • 9/10発表の2021/1期2Q(5-7月)は、売上高が前年同期比47.4%増の17.0億USD、純利益が前年同期の▲8,288万USDから▲3,282万USDへ赤字幅が縮小。Non-GAAPの調整後純利益が同▲3,909万USDから498万USDへ黒字転換。経営面で重視する「Autoship」が同45.3%増収(11.62億USD)。
  • 通期会社計画を上方修正。売上高を67.75-68.25億USD(従来計画65.5-66.5億USD)へ引き上げた。3Qの会社計画は売上高が17.0-17.2億USD(前年同期12.3億USD)。2Qの稼働ユーザー数は前年同期比37.9%増の1,658万人。同社は今年10月から「Autoship」会員向けにペットのオンライン診療サービスを無料での提供を行うなど定額購入のサブスクリプション収益拡大を目指す方針。(李)

ダナハー(DHR) 市場:NYSE・・・2021/1/29に2020/12期4Q(10-12月)の決算発表を予定 

  • 1969年設立。質量分析計などのライフサイエンス、医療診断機器、歯科診断機器の分野における工業製品メーカーを統括。買収先の業績改善に係る「ダナハー・ビジネス・システム」が有名である。
  • 10/22発表の2020/12期3Q(7-9月)は、売上高が前年同期比34.4%増の58.83億USD、純利益が同40.1%増の8.84億USD、Non-GAAPの調整後EPSが同62.3%増の1.72USD。新型コロナ検査キットのほか今年3月末に買収したCytivaの貢献により、主力のライフ・サイエンス部門が同72.5%増収。
  • 新型コロナの業績への影響が不透明なため通期会社計画を非開示。3Qの調整後フリーキャッシュフローが15億USD(前年同期比2.1倍)と手元流動性が増加。GEから買収したバイオファーマー事業のCytivaが引き続き業績に貢献すると見込まれる。更に、3Qに世界最大の水データ管理のソフトウエアを手掛けるAquatic Informatics社を買収。水関連の情報技術ソリューションにも注力方針。(李)

Lufax Holding Ltd(LU)  市場:NYSE(ADR)・・会社発表、Bloombergともに決算発表予定日の記載なし 

  • 2011年設立の中国企業。個人ローンの技術プラットフォームや包括ネット資産管理サービスを展開。顧客信用情報をビッグデータとAIで分析し与信枠を決定。2020/10/30にADRをNYSEに上場。
  • 2020/12期1H(1-6月)は、営業収益が前年同期比9.5%増の256.84億元、純利益が同2.8%減の72.72億USD。20年6月末は、個人向け融資残高が19年末比12.4%増の5,194億元、。オンライン運用プラットフォームで管理されている顧客資産が同8%増の3,747億元と堅調に伸びた。
  • 会社業績予想は非公表。同社は従来の貸し手と借り手をネット上で結び付けるピア・ツー・ピア(P2P)融資事業からネット小口融資へ業態を転換。中国の所得向上に伴い富裕層向けの資産管理サービスが24年まで年率2割近くの成長が見込まれるとして、同社が資産管理業務に注力の方針を示した。また、香港やシンガポールの拠点を通して海外在住中国人富裕層もターゲットとした。(李)

ナイキ(NKE)  市場:NYSE・・・2020/12/19に2021/5期2Q(9-11月)の決算発表を予定 

  • 1967年にオレゴン州で設立。靴、アパレル、アクセサリーなどの開発・販売を行う。スポーツ用アパレルでは世界最大手。「Nike」や「Converse」、「Hurley」、「Jordan brand」などのブランドを展開。
  • 9/22発表の2021/5期1Q(6-8月)は、売上高が前年同期比0.6%減の105.94億USD、純利益が同11.0%増の15.18億USD。デジタル関連への投資拡大でネット販売が同82%増収と貢献。コロナ禍に伴うイベント中止でマーケティング費用減(同33%)となったことや実効税率低下が増益に寄与。
  • 通期会社計画はコロナ禍の影響が不透明なため非開示としたが、増収率を前期比1桁台後半から2桁台前半のレンジとした。アジア太平洋とラテンアメリカの一部を除き、1Qは世界のほぼ全ての店舗が営業再開し、中華圏が同8%増収(うち中国が同20%以上増収)。店舗とデジタル両方の販売で今後の中華圏拡大方針を示した。全体の売上構成比3割のデジタル販売にも注力の方針。(李)

ショッピファイ(SHOP) 市場:NYSE・・・2021/2/12に2020/12期4Q(10-12月)の決算発表を予定 

  • 2004年カナダで設立。フェイスブックやインスタグラム上で商品の販売が可能となるネットショップ、Eコマース(EC)サイト構築用のクラウド型ECプラットフォームを運営する。越境ECにも事業展開。
  • 10/29発表の2020/12期3Q(7-9月)は、売上高が前年同期比96.5%増の7.67億USD、純利益が前年同期の▲7,278万USDから1.91億USDへ黒字転換。ネット通販の増加で取引総額(GMV)が同2.1倍(309億USD)と増収に貢献。加盟店増加でサブスクリプション収益が同48.1%増収(5.22億USD)。
  • コロナ禍による業績への影響が不透明として通期会社計画の公表を見送った。今年3-5月の3ヵ月無料トライアルは有料プランへのコンバージョン率が低下したため、6月以降は標準14日間無料トライアルに変更。更に、3Qより決済アプリ「Shop Pay」で新機能の分割支払い導入、および「Shopify Capital」による運転資金提供、利用言語数拡大など有料プランの加盟店増加に注力の方針。(李)
  • (※)決算発表の予定は11/13現在であり、変更される可能性があります。
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