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2024-07-21 01:37:35

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株価乱高下の半導体は強気維持でよいのか?

2024/5/1
投資情報部 榮 聡

3月上旬まで順調な上昇となっていた半導体株が乱高下となっています。半導体株に対する強気を維持してよいのか、検討してみましょう。

図表1 言及銘柄

銘柄 株価(4/30) 52週高値 52週安値
エヌビディア(NVDA) 864.02ドル 974.00ドル 272.40ドル
アドバンスト マイクロ デバイシズ(AMD) 158.38ドル 227.30ドル 81.02ドル
マイクロン テクノロジー(MU) 112.96ドル 130.54ドル 59.55ドル
ブロードコム(AVGO) 1300.27ドル 1438.17ドル 601.29ドル
テキサス インスツルメンツ(TXN) 176.42ドル 188.12ドル 139.48ドル
  • ※BloombergデータをもとにSBI証券が作成

1 半導体株が乱高下、強気維持でよいのか?

今回は最近値動きが激しくなっている半導体株を取り上げます。

半導体株は図表2のとおり年初から非常に好調な株価推移となっていましたが、3月7日にピークを付けてからやや軟調に推移した後、4月半ばから急落となりました。引き続きポジティブな投資姿勢を維持してよいか検討してみましょう。

〇半導体株指数急落の要因とインプリケーション

相場急落のきっかけとなったのは、(1)オランダの半導体製造装置メーカー、ASML ホールディングス NYRS(ASML)の1-3月期受注が市場予想を下回った、(2)世界最大の半導体ファウンドリ、台湾セミコンダクター ADR(TSM)が2024年の半導体業界の売上見通しを下方修正した、ことでした。

(1)については、比較的少数の半導体メーカーの設備投資動向の影響を受けるため、半導体市場全体にどのようなインパクトがあるかを判断するのは難しく、市場でも消化しきれていないとみられます。

(2)については、下方修正の要因はスマホおよびPC向け半導体の回復軌道が想定したほどでないことです。一方で、AI関連がけん引してデータセンター向けは非常に強いとされました。

一方、(3)4/23(火)に1-3月期決算を発表したテキサス インスツルメンツ(TXN)は、(3)市場予想を上回る4-6月期の売上を発表して、工業機器向け半導体の売上底入れを示唆しました。図表3の通り、これまで低下傾向がはっきりしていた四半期売上が、横ばいに転じるとの見通しです。

(3)については、これまではっきりとした不振が続いていた、工業機器向け半導体市場の底入れが期待されることから、はっきりしたポジティブでした。米国の製造業PMIが直近の4月は49.9と50をわずかに下回ったものの、1月、2月、3月と連続して50を上回って工業景気に回復の兆しが見えているため、工業機器向けの半導体市場が回復してもおかしくない状況なので、これは信頼できる見通しと考えられます。

以上をまとめると、AI関連のけん引によって半導体市場は2024年に回復する見通しの一方、スマホ、PCについては回復が遅れており、工業機器向けは底入れの兆しがある、といったところでしょう。

半導体株は市場平均を大きく上回って上昇、バリュエーションも高くなった銘柄も多いため、ある程度時間をかけて調整する必要があると考えられますが、基本的に半導体株に対するポジティブな投資姿勢は維持してよいと考えられます。

〇個別銘柄の年初来騰落はどうだったのか?

図表4にS&P500の半導体・同製造装置指数の時価総額上位15銘柄の株価パフォーマンスを年初来騰落率順に並べています。

AI向け半導体市場を支配しているエヌビディアがトップ、AI向け半導体市場の拡大でGPUとともに拡大するメモリー大手のマイクロンテクノロジーが2位です。大規模言語モデルは、パラメーター(モデルを調整するための係数)が1兆個を超えるなど大量のデータを扱うために必要なメモリー容量が大きくなっています。上記のようにAI関連の需要は引き続き強く、AI関連銘柄が上位を占めるのは納得の結果と言えるでしょう。

その下にかたまっているのが、アプライドマテリアルズ、ラムリサーチ、KLAの半導体製造装置です。好調のGPUと不振のアナログ半導体の両方に関わっているため、平均的な動きになっていると解釈できるでしょう。

下位にはアナログ半導体の銘柄群が固まっています。工業向け半導体市場の低迷が続いていることが要因です。一方、4-6月期に市場予想を上回る売上見通しを発表したアナログ半導体最大手のテキサスインスツルメンツが、上述のように直近決算で市場底入れのガイダンスを発表したことから、過去1ヵ月の相対的パフォーマンスはやや改善しています。

年初来39%の下落となっているインテルは個別要因が大きいと考えられます。市場にショックを与えたのが、新しく始めたファウンドリ事業の赤字幅が今年は縮小すると考えられていたところ、まだ拡大するとの見通しが4/3(水)に出たことです。さらに、4/25(木)に発表の1-3月期決算発表では、実績EPSは市場予想を大きく上回りましたが、4-6月期の売上見通しを約130億ドルとして市場予想の136億ドルを下回って嫌気されました。

図表2 S&P500の半導体・同製造装置指指数

注:最後のデータは4/30(火)です。
※BloombergデータをもとにSBI証券が作成

図表3 テキサスインスツルメンツの四半期売上

注:2024年2Q予想はBloombergが集計した市場コンセンサスによります。
※BloombergデータをもとにSBI証券が作成

図表4 半導体銘柄の株価騰落率(S&P500の半導体・同製造装置指指数の時価総額上位15)

注:データは4/30(火)時点です。
※BloombergデータをもとにSBI証券が作成

2 半導体株のファンダメンタルズをマクロ統計で確認

半導体株のファンダメンタルズをマクロ統計で確認しておきます。

〇半導体市場は回復しているものの、注意すべき点も

世界の半導体売上は図表4の通り、2023年2月に底入れして典型的な景気循環による回復を辿っているように見えます。

しかし、2023年2月の売上397億ドルを基準に、2023年3月〜2024年2月にかけての売上増加分を合計すると492億ドルになります。

一方、エヌビディアの売上は2022年11月-2023年1月期を基準に、2-4月期、5-7月期、8-10月期、2023年11月-2024年1月にかけての売上増分は367億ドルです。

つまり、2023年2月から2024年2月にかけての半導体業界の売上回復の7割はエヌビディアによるものと考えられ、その他幅広い半導体企業の売上は、このグラフが示唆するほどに力強く回復しているわけではありません。

このような状況は2023年12月27日掲載の外国株式特集レポート「来年も上昇期待の半導体株は?エヌビディア、AMD、マイクロンテクノロジー、インテルほか」でも指摘した通りですが、状況はあまり変わっていません。

〇半導体売上の直近のピークアウトは大丈夫なのか?

図表5の世界半導体売上は、2023年12月の487億ドルをピークに、2024年1月、2月と前月比で低下していることが気になる方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、半導体の製造・出荷に関しては季節性があり、年初は低下しやすいことが知られています。年末商戦に向けて製品の作り込みが行われる夏から秋にかけて生産が増加して、年末から年明けにかけては生産が低下するのが典型的なパターンになっています。

図に表示されている2019年〜2023年について、いずれの年も年末から翌年1月、2月にかけて売上が減少していることが確認できます。今回もそのパターンだと見られますので、さほど気にする必要はないと考えられます。

ただし、3月の売上が2月比で上昇しているかどうかは注意して確認する必要があるでしょう。もし、3月も2月比で低下している場合には、季節パターン以上に需要が鈍化していることを示唆しますので、注意が必要です。

図表5 世界の半導体月次売上

※米国半導体工業会(SIA)データをもとにSBI証券が作成

3 今後も活躍しそうな銘柄を検討

今後も活躍ができそうな半導体銘柄を探ってみましょう。

「半導体・同製造装置」指数に採用されている銘柄について、(1)時価総額が1,000億ドル以上、(2)来期の予想増収率、増益率とも前年比10%以上、(3)EPS修正率が-2%以上、の銘柄を図表6に抽出しました。ここから、最近の決算の情報を勘案して、5銘柄を簡単にご紹介いたします。

エヌビディア(NVDA)の株価は3月上旬に970ドル台の高値を付けましたが、直近の調整で一時800ドル割れまでありました。同社の2-4月期決算発表は5/22(水)で、それまで他社のコメントや決算内容から状況を推定することになります。

同社の製造委託を受ける台湾セミコンダクターは、AI関連は売上をけん引して強いとしていることから、売上は従来どおり好調に推移していると推定されます。また、4/30(火)の引け後に決算を発表した同社のAIコンピュータをサーバーシステムに組み立てているスーパーマイクロコンピュータの1-3月期売上は市場予想並みでしたが、4-6月期の売上見通しを51〜55億ドルとして市場予想の47.3億ドルを上回り、需要は引き続き強いことがうかがえます。

なお、エヌビディアについては、4月3日掲載の「【エヌビディアの決定版】 エヌビディアのAIを語り尽くす−2024年4月Update」で、同社の予想PERの低下が止まる、あるいは、上昇する可能性について指摘しています。

アドバンスト マイクロ デバイシズ(AMD)は、エヌビディアと同じくAI計算向けGPUで注目されています。10-12月期からAI計算向けGPUの「MI300」シリーズを投入し、2024年の売上として約40億ドルを目指しています。

仮にAMD製品の性能がエヌビディア製品より劣っていたとしても、AIコンピュータのユーザーはエヌビディアの市場独占を阻止するためにAMDに協力することが見込まれ、ある程度の結果を出すと期待されます。「MI300」を利用する顧客として、マイクロソフト、オラクル、メタプラットフォームズなどが含まれると公表しています。

4/30(火)に発表した1-3月期決算で、AIアクセラレーター「MI300」シリーズの今年の売上見通しを約40億ドルと従来の35億ドルから引き上げています。ただし、市場には80億ドルを期待する向きもあるとして、株価は時間外取引で下落しています。

マイクロン テクノロジー(MU)は、減産によってメモリ価格が底入れしており、業績の最悪期は脱して今期・来期とも大幅な増収増益が見込まれています。生成AI関連でもあります。AIモデルのトレーニングには大量のデータ処理を伴うことから、AIコンピュータへの投資に沿ってDRAMの需要が拡大しています。

12-2月期決算は、売上が前年同期比58%増、前四半期比23%増と好調で、調整後EPSは前年同期比、前期比とも黒字転換しています。2024年のビットグロース(1bit換算にした需要量増加)は、DRAM、NANDとも1桁台半ばと健全な成長が見込まれています。

ブロードコム(AVGO)は、2023年11月に仮想化ソフトウェアのVMウェア買収を完了して、2024年10月期の売上高構成比は半導体が約60%、インフラ・ソフトウェアが約40%になる見込みです。半導体はスマホ向けが低迷している一方、AI関連需要によりデータセンターでの通信向けが伸びる見込みで、半導体売上に占めるAI関連構成比は35%に高まる見通しです。

11-1月期決算は売上が前年同期比34%増、調整後EPSは同6%増でした。VMウェア買収の影響を除く売上は同11%増で、半導体の売上は同4%増と堅調でした。2024年10月期の売上は約500億ドル、調整後EBITDA(利払い、税金、償却前利益)は約300億ドルを見込みます。

テキサス インスツルメンツ(TXN)は、幅広い産業を顧客にもつ、アナログ半導体の最大手で、工業機器向け半導体の回復が期待されます。1-3月期は売上が前年同期比16%減、EPSが同35%減と大幅な減収減益ですが、市場予想は上回りました。2022年7-9月期をピークに四半期売上は低下基調が続いていましたが、4-6月期のガイダンスは1-3月期比横ばい圏の見通しとなり、市場予想を上回りました。

工業機器向け半導体の底入れが示唆され、今後の回復が期待されます。足もとで世界的に改善傾向となっている製造業景気指数との平仄もあっているため、回復に期待がかかります。

図表6 半導体銘柄のスクリーニング

注:データは4/29(月)時点です。増益率はEPS(1株当たり利益)によります。
※BloombergデータをもとにSBI証券が作成

※本ページでご紹介する個別銘柄及び各情報は、投資の勧誘や個別銘柄の売買を推奨するものではありません。

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