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2021-10-17 06:23:12

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テスラなどEV専業が株価調整の一方、GM、フォードがEV関連として注目集める!?

2021/3/10
投資情報部 榮 聡

今回は電気自動車(EV)関連の投資対象についてまとめました。(1)EV化を推進する各国の政策目標と自動車メーカーの対応、(2)EV関連銘柄と株価の動き、(3)注目銘柄、についてご報告いたします。

図表1:注目銘柄

銘柄 株価(3/9) 52週高値 52週安値
ゼネラル モーターズ(GM) 54.65ドル 57.05ドル 14.33ドル
フォード モーター(F) 12.57ドル 12.88ドル 3.96ドル
テスラ(TSLA) 673.58ドル 900.40ドル 70.10ドル
蔚来汽車( ニオ ) Inc ADR(NIO) 41.35ドル 66.99ドル 2.11ドル
シャオペン ADR(XPEV) 29.97ドル 74.49ドル 15.00ドル
  • ※BloombergデータをもとにSBI証券が作成

1自動車のEV化が加速へ

今回は電気自動車(EV)関連の投資対象についてまとめてみました。第1節で自動車のEV化を推進する各国の政策目標と自動車メーカーの対応、第2節でEV関連銘柄と物色動向、第3節でEV関連の注目銘柄をご紹介いたします。

自動車のEV化の流れは、米国の大統領がトランプ氏から環境重視のバイデン氏に替わったことで不透明要因が取り除かれ、一気に進みそうな気配です。

図表2の通り、日本、欧州、米国のカリフォルニア州などで意欲的なZEV(ゼロエミッション車)規制の導入スケジュールが発表されています。世界最大の自動車市場をかかえる中国でも、政府の電動化戦略の工程表において、2035年に中国の全需要の50%をEV、プラグインハイブリッド車、燃料電池車など新エネルギー車とすることが目指されています。

これに呼応して、自動車メーカー側でもEVへの切り替え表明が以下のように増えています。

  • GMが2035年までにすべての乗用車モデルをEVにする(2月2日)
  • タタ・モーターズ傘下のジャガーが2025年からEV専業ブランドになる(2月15日)
  • フォードが2030年までに欧州の全乗用車をEVにする(2月17日)
  • 吉利汽車(00175)傘下のボルボ・カーが2030年までに完全なEVメーカーになる(3月2日)

筆者が個人的に車の購入を考える場合、貧弱な充電インフラを考えるとEV車はいまのところ選択肢に入りません。しかし、これほど世の中がこぞってEV化に傾くなら、数年後には選択肢に入るのではないかと思えてきます。

このような動きを背景に、EV車の世界販売台数は、2020年実績の245万台から、2025年に800万台、2030年に2,400万台に増えると予想されています(図表3)。成長市場として注目できるでしょう。

図表2:世界のZEV(ゼロエミッション車)規制の導入スケジュール

2025年

ノルウェー(全車ZEV義務付け)

2030年

オランダ(全車ZEV)
イスラエル(全車EV)
英国、スウェーデン、東京都など(ガソリン車禁止)

2035年

カリフォルニア州、英国(全車ZEV)
日本(ガソリン車禁止)

2040年

カナダ、スペイン(全車ZEV)
フランス(ガソリン車禁止)

2050年

EU、日本、韓国など(カーボンニュートラル)

  • ※日本経済新聞記事をもとにSBI証券が作成

図表3:世界のEV車販売台数推移・予想

  • ※BloombergデータをもとにSBI証券が作成

2GM、フォードはEV車メーカーとして見直し!?

株式市場では、EV関連の代表銘柄であるテスラの株価が2019年末の83.67ドルから2021年1月25日高値900.40ドルでピークを付けるまで華々しく上昇しました。

これが刺激となってEV関連銘柄を探す動きが強まり、中国のEVメーカーの株価評価に波及し、さらに買収対象企業を探しているSPAC(特別買収目的会社)でも、EVは最もホットな分野の一つとなっています。

一方、EVは引き続き有望な投資テーマと考えられますが、主要関連銘柄のここ半年の株価の動きには図表4のとおり変調がみられます。

環境政策を重視するバイデン大統領の勝利によって、EV専業メーカーの株価は2020年11月から動意付きましたが、中国のシャオペンは11月中、テスラとニオは2021年1月中にピークを付けて反落基調で、最近1ヵ月は厳しい株価調整となっています。

テスラの株価バリュエーションは他の自動車大手と比較して説明が難しく、行き過ぎているのではとの見方もありましたが、それを裏付けるような動きとなっています。ニオ、シャオペンの株価もテスラの株価上昇が波及して形成されていた面があり、3社が揃って調整となっています。

一方、従来型大手自動車メーカーである、GM、フォードについては、EV専業メーカーの株価が調整する中でも上昇基調が維持されています。

予想PERがGMで10.5倍、フォードで11.3倍と、株式市場の中でも銀行株と並ぶ「バリュー株」の代表と言え、株式市場の物色がハイテク株/グロース株から景気敏感株/バリュー株へシフトする流れに乗っているとみられます。

さらに、両社ともEVへのシフトを鮮明にしていることから、会社の中身が変わってEV車メーカーとして評価される可能性を織り込み始めているのかもしれません。GM、フォードがEV車メーカーとして市場で見直される可能性に注目できるのではないでしょうか。

図表5では、ご参考に米国・中国のEV関連企業をリストアップしています。各EV関連企業が売上・利益でどの段階にあるのかご確認いただけるでしょう。さらに、以下のようにSPAC(特別買収目的会社)との合併を通じて上場する企業も増える見通しです。

【SPACを通じた上場が見込まれるEVメーカー】

〇ルシードモーターズ
米テスラの「モデルS」の開発を手がけたピーターローリンソンによって2007年に設立された電気自動車メーカー。2020年12月に700万ドル(約73億円)をかけた工場建設の第1段階を完成させ、今春販売予定の高級セダンAir(エアー)の生産準備を整えました。年間1万台の自動車生産能力をもち、販売が順調なら年間30万台の生産能力まで拡張する意向です。Churchill Capital IV(CCIV)との合併を通じて上場する見込みで、ティッカーは「LCID」の予定です。

〇Xosトラック
カリフォルニア州ノースハリウッド本拠の商用EV(電気自動車)メーカー。2019年にThorから社名を変更したXosは、貨物輸送大手のUPSやウィギンズ・リフト、ローンスター、銀行の現金輸送車を手がけるルーミスなどの企業向けに商用EV車を製造しています。プレスリリースによると同社は現在、6000台以上の受注を抱えているとしています。NextGen Acquisition (NGAC)との合併を通じて上場する見込みで、ティッカーは「XOS」の予定です。

〇ファラデーフューチャー
2014年に中国人ビジネスマンがカリフォルニアで創業したEVメーカー。SPACのProperty Solutions Acquisition Corp. (PSAC)との合併により10億ドルを調達できる見込みで、合併取引の完了後12ヵ月以内に高級セダンの「FF91」の生産を始める計画としています。21年4-6月期に「FFIE」のティッカーで取引が始まる予定です。

図表4:EV関連の主要銘柄の株価推移

  • ※注:最後のデータは、3/9(火)です。
  • ※BloombergデータをもとにSBI証券が作成

図表5:米国・中国のEV関連銘柄

銘柄名(ティッカー)

時価総額
(億ドル)

売上
(前期実績)
(百万ドル)

純利益
(前期実績)
(百万ドル)

販売台数
(前期実績)
(万台)

国籍

テスラ(TSLA)

6,465

31,536

721

50.0

米国

ゼネラル モーターズ(GM)

787

122,485

6,427

682.9

米国

比亜迪 (Byd)(01211)

713

15,673

208

46.1

中国

蔚来汽車( ニオ ) Inc ADR(NIO)

650

2,490

-812

4.4

中国

フォード モーター(F)

500

127,144

-1,279

418.7

米国

シャオペン ADR(XPEV)

237

895

-749

2.7

中国

LI AUTO(LI)(扱いなし)

207

1,448

-23

2.7

中国

Fisker(FSR)(扱いなし)

61

0

-55

0

米国

ニコラ(NKLA)

62

0

-384

0

米国

ローズタウン モーターズ(RIDE)

29

0

3

0

米国

Canoo(GOEV)(扱いなし)

29

0

1

0

米国

  • ※注:時価総額は3/9(火)時点です。ローズタウンモーターズとCanooの業績実績は、2019年12月期です。
  • ※BloombergデータをもとにSBI証券が作成

3EV関連の注目銘柄をご紹介

ゼネラル モーターズ(GM)

【独自開発のEVバッテリー「アルティウム」を擁する】

  • フォードと並んで米国最大級、世界5位の自動車メーカーで、キャデラック、シボレー、ビュイック、GMCブランドの中・大型車、SUV、トラックを展開します。2035年までにすべての乗用車モデルをEVにするとして、大手自動車メーカーの中でEVに対する積極姿勢が注目されています。25年までに270億ドルを投じて全世界で30モデルのEVを投入する計画で、2月にシボレーブランドの「ボルトEV」の低価格モデルと、その上位車種の「ボルトEUV」を投入したほか、21年にGMCの「ハマー」、22年にキャデラックの「リリック」を発売する計画です。
  • 注目点は、独自開発のパウチ型セルによるEVバッテリー「アルティウム」を擁することです。パウチ型セルは車両のデザインに応じてレイアウトできる柔軟さがあり、投入予定のすべてのEV車に採用することができます。また、バッテリーの電子回路がモジュール内に組み込まれているため、バッテリーパックの配線が90%削減されていることも競争力の源泉とみられます。韓国のLG化学との合弁会社であるアルティウム・セルズがオハイオ州の工場で生産しており、3/8(月)には第2工場の建設計画も発表されました。業績はピックアップトラックやSUVなど市場の売れ筋と合致していることから好調で、21年12月期は前年比11%増収、EPSは5.22ドルへ同5%増の予想です。

フォード モーター(F)

【欧州の全乗用車を2030年までにEVにする】

  • GMと並んで米国最大級、世界4位の自動車メーカーで、「フォード」ブランドの大型車、SUV、ピックアップトラック、「リンカーン」ブランドの高級セダンを展開しています。主力のピックアップトラック「F-150」は昨年フルモデルチェンジしました。同社は2030年までに欧州の全乗用車をEVにするとして市場の注目を集めています。欧州は2020年12月期の自動車販売台数が27%を占める重要市場です。現行のEV車「マスタング・マッハE」が米国市場でテスラのシェアを奪いつつあるとの分析も出ています。
  • 注目点は2020年6月にフォルクスワーゲンと調印した包括提携で、約800万台の商用車を共同で生産し、2社間で数十億ドルの経費削減が見込まれています。フォードは商用車からの利益をEVや自動運転といった先端技術の投資にあてる計画です。2021年12月期の業績は、売上が前年比13%増、EPSは前年の0.34ドルの赤字から1.12ドルの黒字に転換する見通しです。

テスラ(TSLA)

【競争の激化が懸念される】

  • 2003年に創業した米国の電気自動車(EV)メーカー。高級セダンの「モデルS」やSUVの「モデル X」、普及価格のセダン「モデル3」、コンパクトSUVの「モデルY」を製造販売するほか、ピックアップトラックの「サイバートラック」など の発売も予定されています。米国のカリフォルニア工場と2020年から稼働した上海工場で生産し、2021年の稼働を目指すドイツ工場の建設を進めています。
  • 販売台数を18年24.5万台、19年36.8万台、20年50.0万台と拡大して利益率を改善し、時価総額は世界の自動車セクターで圧倒的なNo.1となっています。2021年12月期は、売上が前年比55%増、EPSが同5.7倍の4.14ドルがコンセンサス予想です。一方、従来型の大手自動車メーカーがいずれもEVに注力し始めており、また、新興のEVメーカーが続々と参入する中、今後の競争激化が懸念されます。アナリストの目標株価平均は615ドルです。

蔚来汽車( ニオ ) Inc ADR(NIO)

【プレミアム市場をターゲットとするテスラのライバル企業】

  • 2014年に創業したプレミアム市場をターゲットとする中国のEVメーカーです。上海本社のほか、自動車デザインはドイツのミュンヘン、自動運転技術の開発は米国のサンノゼ、フォーミュラE(電気自動車のレース)の本部はイギリスのオックスフォードと、世界トップレベルの自動車メーカーを目指す態勢です。生産に関しては、モーターを含む駆動システムとバッテリーパックは南京の自社設備で生産し、自動車の組み立ては安徽江淮汽車集団(上海市場の上場企業、コードは600418)に委託しています。SUVの「ES6」「ES8」などが主力車種です。2018年10月に新規上場しています。
  • 自動車販売台数は2019年の2.1万台から2020年の4.4万台へ倍増以上として、自動車の粗利率をそれぞれ9.9%のマイナスから12.7%のプラスに大幅に改善し、2020年10-12月期は17.2%と改善の動きが継続しています。純利益の黒字化は、年度ベースでは23年12月期、四半期ベースでは22年10-12月期が見込まれています。1-3月期の販売台数は2020年10-12月期比15〜18%増相当の2万〜2.5万台の見込みとしました。

シャオペン ADR(XPEV)

【生産増による利益率の上昇に注目】

  • 2015年設立で中国の広州に本社を置くEVメーカーです。主力車種は、2019年に投入したSUVの「G3」、2020年に投入したスポーツセダンの「P7」です。2020年の販売台数は2.7万台で前年同期比2.1倍に増加、構成は「G3」が1.2万台、「P7」が1.5万台でした。2020年7-9月期に自動車の粗利率がプラスに転換して、生産台数の増加とともにどの程度まで改善するかが注目されています。2020年8月に新規上場しています。
  • 3/8(月)に発表された2020年10-12月期は、販売台数が12,964台で前年同期比4.0倍、売上は同4.4倍と順調に増加、自動車の粗利率も、2020年7-9月期の3.2%から6.8%に改善しました。一方、1-3月期の販売台数ガイダンス12,500台から1月、2月の販売実績を除くと3月販売は4,260台で、1月の6,015台から29%減少することが示唆されています。半導体やバッテリー不足が生産に影響を与えている可能性があり、生産が伸びないと利益率の改善も進まないため、当面注意が必要でしょう。
  • ※本ページでご紹介する個別銘柄及び各情報は、投資の勧誘や個別銘柄の売買を推奨するものではありません。

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