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2021-10-19 18:13:07

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明暗分かれる米小売企業、「好調組」の好調はここで終わらない!?

2020/8/26
投資情報部 榮 聡

COVID-19のパンデミックは小売企業に極端な「好調組」と「不調組」を生み、業績および株価が二極化しています。「好調組」の好調はここで終わらないと考えられるため、これらの銘柄をご紹介いたします。

図表1:関連ETFとサービス

銘柄

株価(8/25)

52週高値

52週安値

アマゾン ドットコム(AMZN)

3,346.49ドル

3,380.00ドル

1,627.00ドル

ウォルマート インク(WMT)

130.63ドル

137.57ドル

102.00ドル

ホーム デポ(HD)

286.13ドル

290.57ドル

140.66ドル

コストコ ホールセール(COST)

344.71ドル

346.08ドル

271.32ドル

ターゲット(TGT)

152.85ドル

156.06ドル

90.18ドル

  • ※BloombergデータをもとにSBI証券が作成

1明暗分かれる米小売企業の決算

先週発表された大手小売企業の決算は好調なものが目立ちましたが、COVID-19のパンデミックは小売企業に「好調組」と「不調組」を生み、業績および株価が二極化しています。

これをS&P500指数の業種指数(158業種ベース)の年初来騰落率で確認したのが図表2になります。

「好調組」の筆頭「インターネット販売」は年初来67.0%の上昇で、これは158業種でみたトップです。巣ごもり消費でネット通販の利用が拡大した恩恵を受けています。

2番目の「住宅関連用品小売」は、いわゆるホームセンターですが、外出自粛の中でDIY需要が拡大した恩恵を受けています。3番目の「食品小売」は、外食を控えて家庭内での食事が増えたために売上が拡大しました。

一方、「不調組」では「百貨店」が62.5%の下落で、これは158業種の最下位です。COVID-19のパンデミックによる外出規制を受けて店舗への来店が減ったり、観光客の利用がなかったりということで、打撃が大きくなっているようです。

下から2番目の「薬品小売」の構成銘柄は、ウォルグリーンブーツアライアンスのみですが、病院への訪問が減った影響のほか、不振の英国事業について減損損失を計上した影響もあるようです。また、下から3番目の「衣料品小売」は、必需度が低いために後回しにされやすいこと、外出機会の減少で需要も低下したとみられます。

年初来の騰落率が10%を超える好調サブセクターを構成する銘柄は、それぞれ以下のようになっています。

  • インターネット販売(上昇率67.0%):アマゾンドットコム、イーベイ、ブッキングホールディングス、エクスペディアグループ
  • 住宅関連用品小売(上昇率31.2%):ホームデポ、ロウズ
  • 食品小売(上昇率23.9%):クローガー
  • 総合小売(上昇率19.9%):ターゲット、ダラーゼネラル、ダラーツリー
  • スーパーマーケット(上昇率13.6%):ウォルマート、コストコホールセール

インターネット販売のブッキングホールディングスとエクスペディアグループは旅行商品を販売しているため、COVID-19の打撃が大きく株価は下落しています。時価総額が大きいアマゾンドットコムが77.8%の上昇となって、全体を押し上げています。

なお、8/25(火)に発表された8月のコンファレンスボード消費者信頼感指数が84.8と前月の91.7から大幅に落ち込み、今後の消費動向に懸念が高まりました。

期待指数に比べて現状指数の落ち込みが大きく、6月末から急増したCOVID-19感染者急増の影響が出ているようです。ただ、米国の新規感染者数はピークアウトとなっており、指数がさらに悪化する可能性は小さいとみられます。

図表2 明暗分かれる小売サブセクターの株価(年初来騰落率、〜8/21)

  • 注:S&P500指数の158業種分類によります。
  • ※BloombergデータをもとにSBI証券が作成

図表3 大手小売企業の5-7月期既存店売上(先週発表分)

  • ※BloombergデータをもとにSBI証券が作成

2「好調組」の好調はここで終わらない?

前節でご紹介した小売の「好調組」は、直近四半期にCOVID-19のパンデミックによる「在宅勤務」や「巣ごもり消費」で恩恵を受けました。一方、経済活動が徐々に再開する中で、これまでの好調の反動も気になるところです。

しかし、「好調組」の好調はここで終わらない可能性が高く、投資対象として引き続き注目できそうです。好調サブセクターの今後について、それぞれ以下にご説明いたします。

〇ネット通販の見通し
米国のオンラインショッピングに関する18年6月の調査(NRP/Marist)によると、オンラインショッピングを利用している人の割合は69%で、月一回以上利用する人の割合は25%にとどまっていました。また、日常的に利用する人の割合は、18歳〜29歳で49%、30歳〜44歳で55%の一方、45歳以上では36%にとどまっていました。

しかし、COVID-19のパンデミックによる外出規制を機に、オンラインショッピングを利用する人が増え、また利用頻度もあがり、高年齢層にも利用が広がったと言われています。一度利用してその便利さ、安全さに納得した人は安定的なユーザーとして定着することが見込まれ、市場の広がりが期待されます。

アマゾンのオンライン販売は4-6月期に前年同期比49%も伸びました(図表4)。7-9月期以降の伸びはこれよりも下がると予想されますが、COVID-19のパンデミック以前の水準に戻ることはなく、30%以上の伸びが予想されています。

〇ホームセンターの見通し
これまでは個人のDIY需要が好調の要因となっていましたが、今後は住宅市場の回復が売上を押し上げると考えられます。住宅市場が活性化すると、建設業者の利用が増えるほか、個人でもバリューアップして売ることを視野に自宅に手を入れるケースが増えると考えられるためです。

FRB(米連邦準備制度理事会)による強烈な金融緩和によって米国の住宅ローン金利が過去20年の最低を更新して低下しています(図表5)。失業率が10%台に上昇して雇用不安を抱える人がいる一方で、生活が安定している人には住宅取得の好機と映っているようです。

住宅建設業者の景況感を示すNAHB住宅市場指数は8月に78と、1998年12月以来の高水準となりました。7月の中古住宅販売件数、新築住宅販売件数はCOVID-19のパンデミック前の年初水準をクリアし、7月の住宅着工件数、建設許可件数も年初の水準に近いところまで戻っています。

〇食品小売の見通し
米国の小売売上統計で「食品および飲料販売店」の伸びをみると、外出規制が始まった3月に備蓄需要のため前年比27%増となったあと、4月〜7月は同10〜15%増で推移、食品購入のレベルが高まった状態が続いています(図表6)。

経済活動が再開されても消費者は家での食事を続けており、COVID-19のパンデミックによってもたらされた食品消費のトレンドは完全には元に戻らないと考えられます。

このため大手スーパーの既存店売上は、都市封鎖の解除後でも少なくとも10%台半ばの伸びが維持されると見込まれます。新しい潮流となっている「クリック&コレクト」によって、ネット通販につきまとうラストワンマイルをどう配送するかという難問も解消されているとみられます。

図表4:アマゾンのオンライン販売伸び率

  • ※BloombergデータをもとにSBI証券が作成

図表5 住宅ローン金利は20年来の最低水準へ

  • ※BloombergデータをもとにSBI証券が作成

図表6 米国の食料品店売上

  • 注:米商務省月次小売統計の「食品および飲料販売店」の季節調整値によります。
  • ※BloombergデータをもとにSBI証券が作成

3注目銘柄をご紹介

アマゾン ドットコム(AMZN)

【利用者層の広がりで成長見通しが高まった】

  • 在宅勤務のトレンドが続いていることから、ネット通販への需要は4-6月期ほどではないにしても強い状態が続くと見込まれます。一方、COVID-19のパンデミック下で操業するための追加費用は徐々に低下していくと見込まれ、利益創出の環境は良好と考えられます。4-6月期決算ではクラウドサービス事業は在宅勤務によって顕著な恩恵を受けていないようですが、それでも通期で30%以上の売上増を達成するとみられます。
  • COVID-19による外出規制によって、これまでネット通販を利用していなかった層にも利用が広がり、中長期の成長見通しが引き上げられたことが市場で評価されているとみられます。物流関係の人員を大幅に強化したことから、年末にかけての繁忙期にも十分な対応ができると期待されます。

ホーム デポ(HD)

【今後は住宅市場の回復に期待】

  • ホームセンターは、在宅勤務の広がりや外出抑制による消費の変化をうまく取り込めるポジションにあります。また、経済活動が再開される中でも長期金利の低下による住宅市場回復の恩恵が期待されます。5-7月期の既存店売上は、ホームデポの前年同期比23.4%に対してロウズは同34.2%増と差がつきましたが、ホームデポはプロ向けに強いことが要因と考えられます。今後はプロ向けの回復が期待されるため、ホームデポの伸びに期待できるでしょう。
  • 5-7月期決算は、売上が前年同期比23.4%増、EPSは同26.8%増と好調でした。既存店売上は同23.4%増、1-3月期の同6.4%増から大幅に加速、来店客数が12.3%増、平均購入額が10.1%増でした。COVID-19の感染防止のため、前四半期から営業時間短縮や来店客数を抑える様々な措置をとっていましたが、消費者の需要は強いようです。COVID-19関連の追加費用として4-6月期に4.8億ドル、上半期合計では13億ドルを支出しています。

ウォルマート インク(WMT)

【アマゾンへの対抗力をつけてきた】

  • 全米に4,700店舗を展開し、店舗から半径10マイルで人口の90%をカバーするネットワークを武器にアマゾンに対抗しようとしています。ここ数年はeコマースの育成に注力し、早くから試行錯誤を重ねていたため、「クリック&コレクト」への対応もスムースでした。「アマゾンプライム」に相当する有料会員サービスを計画しています。
  • 5-7月期決算は、米国ウォルマートの既存店売上が前年同期比9.3%増と好調で、売上が前年同期比5.6%増、営業利益は同8.5%増。為替の影響を除いた調整後営業利益は同18.6%増でした。米国eコマースは同97%増、ウォルマート・インターナショナルは為替の変動により同6.8%減、サムズクラブ売上は同8.8%増でした。

コストコ ホールセール(COST)

【日本でも順調に拡大】

  • 有料会員制の倉庫型店舗チェーンです。米国を中心に欧州・アジアで20年5月時点で787店を展開しています。簡素な陳列とまとめ買いを促すことで低価格を実現し、巧みな品揃えによって「お宝さがし」の楽しさを演出していると言われます。日本でも「コストコでのショッピングは楽しい」との評価を得て伸びています。
  • おそらく世界の中でも競争が激しい日本の小売市場へは、1999年に進出して以来年間1店以上の出店を続けています。21年には30店に達する見込みで、順調な拡大となっています。日本で成功できる小売企業なら世界でも伸び続けられるだろうとの判断ができそうです。既存店売上(ガソリンの販売と為替の影響を除くベース)は、3-5月期が前年同期比7.8%増、6月が同14.4%増、7月が同15.8%増と順調です。6-8月期決算は9/24(木)に発表予定です。

ターゲット(TGT)

【業績不振を脱して回復基調】

  • 日用品や衣料品、食品などを販売する大型のディスカウントストアで、米国内に1,800店超を展開しています。19年1月期まで3期連続で営業減益が続いて不振でした。しかし、2017年に始めた店舗改装や品揃えおよびサプライチェーンへの投資効果が出て来店客数が増加、業績は20年1月期から回復基調となっています。
  • 4-6月期は既存店売上が前年同期比24.3%増と市場予想の同8.6%増を大きく上回りました。来店客数が同4.6%増となったうえ、平均購入額が同18.8%増と大幅に伸び、eコマースの売上は同3倍でした。会社がコアとしている5つの商品カテゴリーすべてでシェアを拡大したとしています。
  • ※本ページでご紹介する個別銘柄及び各情報は、投資の勧誘や個別銘柄の売買を推奨するものではありません。

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