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これだけは押さえておきたい!金・銀・原油の相場変動要因

2020/8/12
投資情報部 榮 聡

今回は年初来価格が大きく動いた、金、銀、原油について、相場変動の背景と今後の見通しついて考えてみました。8/11(火)には、金の現物価格が5.7%の下落、銀の現物価格が14.9%下落と高値波乱の様相も呈しており、注目です。

図表1:関連ETFとサービス

金・銀ETF

SPDR ゴールド シェア(GLD)
iシェアーズ ゴールド・トラスト(IAU)
iシェアーズ シルバー トラスト(SLV)

金のブル・ベアETF

Direxion デイリー 金鉱株 ブル2倍 ETF(NUGT)
Direxion デイリー 金鉱株 ベア2倍 ETF(DUST)

金・銀買付サービス

SBI証券の「金・プラチナ・銀取引」サービス
  • ※BloombergデータをもとにSBI証券が作成

1金の相場変動要因

今回は年初来価格が大きく動いたコモディティである、金、銀、原油について、相場変動の背景と今後の見通しついて考えてみました。

まず、年初来の上昇が目立つ金です。金のロンドン現物価格は、7/27(月)に2011年9月の高値1,921.17ドルを更新して、8/7(金)には2,075.47ドルの高値を付けました。

その後は利食いにより8/11(火)終値は1,911.89ドルまで反落していますが、年初来の価格騰落は26.0%の上昇です。主要な資産クラスではトップで、株式でよくあがった印象のあるナスダック総合指数の20.2%も大きく上回っています。

金価格の変動要因として以下が挙げられますが、今回はどのように作用したか、それぞれ検討してみましょう。

[1] 通貨代替需要・・・金は世界共通通貨としての側面があり、基軸通貨である米ドルの下落(上昇)は、金の価格上昇(下落)要因と考えられます。今回はFRBの積極的な金融緩和に加え、米国のCOVID-19感染者数が世界最大となったことから、ドルに下落圧力がかかり、金価格を押し上げたとみられます。

[2] 米国金利動向・・・金は保有によって利息を生まないため、米ドル金利上昇は金の価格下落要因、米ドル金利低下は金価格の上昇要因と考えられています。今回は米10年国債利回りが年初の1.8%台から0.5〜0.6%に低下して金価格の押し上げ要因になったとみられます。

[3]インフレや地政学的リスク・・・インフレは金価格にプラスとなる傾向が強いと言われます。また、地政学的リスクが高まると、資産保全ニーズで金が買われる傾向があります。COVID-19のパンデミックは地政学的リスクが世界同時に生じたに等しく、世界経済に甚大なリスクとなって金価格を押し上げているとみられます。

[4]金の需要と供給・・・金の需要先としては、宝飾が最も大きいほか、延棒・コイン、中央銀行の購入、ETFなどがあります。主要な産出国である南アフリカの金鉱山でしばしば事故などにより、操業が停止されることがあり、金価格に影響を与えます。今回は経済活動の低下から、この面では金価格の低下要因とみられます。

以上の通り、[1]、[2]、[3]の要因が金価格を強く押し上げる方向に働いたと考えられます。特に効いたのは、図表3に示した主要中央銀行による資産の拡大とみられます。中央銀行が国債・社債などを市場で購入すると資産の増加としてあらわれるため、金融緩和の程度を図る指標とみることができます。

COVID-19の感染拡大を受けて「経済活動を人為的に止める」、という過去に例のないような対応が取られたことで、中央銀行は経済の下振れを支えるために過去に例のないような金融緩和を敢行し、これを受けて金価格が史上最高値を更新したと言えるでしょう。

一方、強力なワクチンが開発されて経済活動の修復に自信が持てるようになる、これを受けて中央銀行が金融緩和の巻き戻しに動く、というような状態になると金価格は下落すると予想されます。それまでは、金融市場の金余り現象と投資家のリスクヘッジ需要から上昇しやすい状態が続くとみられます。

過去3営業日の金価格下落については、移動平均では25日移動平均線、一目均衡表では基準線にタッチしており、重大なファンダメンタルズの変化によらないテクニカル的な調整であれば、調整一巡と考えられるでしょう。

図表2:金価格の動き(ロンドン現物、月足、10年) 単位:1 トロイオンス・ドル

  • ※当社WEBサイトを通じてSBI証券が作成

図表3:中央銀行の資産規模

  • ※BloombergデータをもとにSBI証券が作成

2銀の相場変動要因

金価格は3月の急落局面を除いて年初から上昇基調となっていましたが、銀については7月以降に相場が動意付き、金融市場の注目を集めるようになったのは最近です。

銀は金と同様に貴金属として分類されるものの、金に比べて1トロイオンス当たりの価格は70分の1でしかないため、通貨代替の機能は金に比べるとかなり低いと考えられます。このため、前節で確認したような要因で金が上昇する中でも銀の反応は限定的でした。

しかし、金価格が史上最高値を更新する勢いとなる中で、銀には出遅れ感が生じていたとみられます。銀の最高値は図表4の通り2011年4月に1トロイオンス49.80ドルがありますが、相場が動意付いた7月初めには20ドル以下でした。

また、銀の用途は産業向けが多いとの特徴があります。図表5は米国での銀の用途を推定したもので、電気機器、エレクトロニクスが30%を占めるほか、「その他」にも、抗菌包帯、衣服、医薬品、電池、ベアリング、ろう付け、はんだ付け、自動車の触媒、電気めっき、鏡、太陽電池セル、浄水、歯科材料など幅広い産業向けの使用を含みます。

用途の6割程度が産業向けと考えられ、COVID-19の影響が緩和して産業景気が回復するときには、需要が拡大すると期待されます。産業景気が低迷するから買えないと思っていた銀も、景気の最悪期は過ぎたのであれば、ある程度買っていいのかもしれないというのが最近の価格上昇の背景とみられます。

金には高値警戒もあるとみられますが、金価格が急落するのでなくスピード調整の範囲にある間は、銀への資金流入は継続しやすいとみられます。引き続き注目できるでしょう。

米国地質調査所(USGS)の20年1月資料によると、2019年の世界の銀消費は前年に比べて若干の増加となった。コインおよび延べ棒の需要が3年連続で増加、宝飾および銀器の需要も増加したと推定される一方、写真および産業向けの需要は減少したとしています。

19年の生産量は消費量を上回る増加になったと推定されるものの、投資家による購入がそれ以上に増えると予想され、銀価格の上昇を支える要因になるとしていました。的確な指摘だったと言えるでしょう。

図表4:銀価格の動き(米COMEX先物、10年、月足) 単位:1 トロイオンス・ドル

  • ※BloombergデータをもとにSBI証券が作成

図表5:銀の用途(米国市場での推定)

  • ※米国地質調査所(USGS)資料をもとにSBI証券が作成

3原油の相場変動要因

原油市場は2014年まではサウジアラビアを中心とする価格カルテルによって価格が維持されていましたが、高価格を背景に米国のシェールオイルの生産が急増したことで、サウジアラビアは市場価格を維持するためにはシェアを譲るしかなくなりました。

サウジアラビアはこの状況に我慢がならず、価格調整役を降りるとしたために、原油価格は2014年に急落、WTI先物価格は2015年から1バレル40〜60ドルを中心とするレンジで推移していました(図表6)。

しかし、20年に入ってCOVID-19の影響で世界的な需要減少が懸念される中、3月上旬のOPEC(石油輸出国機構)プラス会合でサウジアラビアとロシアが減産の延長に合意できず、相場は急落となりました。

在庫のだぶつきを背景に一時は世界の多くの油田の生産コストを下回ると言われる1バレル20ドル割れまでありました。その後は落ち着きを取り戻し、足もとでは1バレル40ドル台まで回復しています。

今後については、COVID-19の影響が緩和して需要環境が改善する中、サウジアラビアとロシアが値戻しで合意できれば、原油価格は40ドルから60ドルのレンジに戻ると期待できるでしょう。

ただし、原油価格の長期的なトレンドは必ずしも楽観できないとみられます。というのも、世界の原油消費は世界経済が3〜5%の成長を続けていたときにも1〜2%の伸びにとどまっていたためです(図表7)。

自動車の省エネ技術の進歩、電気自動車の普及、CO2削減の動きなどが原油の消費を抑制する傾向にあると言われます。このような状況は今後も続くとみられ、市場シェアを巡って主要産油国が協調に失敗するケースは起こりやすくなっていると考えられます。

図表6:原油価格の動き(WTI原油先物、10年、月足) 単位:1 バレル・ドル

  • ※BloombergデータをもとにSBI証券が作成

図表7:世界の原油消費の伸び率

  • ※BP世界エネルギー統計をもとにSBI証券が作成
  • ※本ページでご紹介する個別銘柄及び各情報は、投資の勧誘や個別銘柄の売買を推奨するものではありません。

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