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2021-06-22 16:51:22

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経済活動の完全復活には必須!?COVID-19の治療薬・ワクチンを開発する企業群

2020/6/3
投資情報部 榮 聡

世界の主要国ではCOVID-19の感染を抑えるための外出規制から経済活動再開に動き始めていますが、経済活動の完全復活には強力な治療薬・ワクチンが必須と考えられます。そこで今回は、COVID-19の治療薬やワクチンを開発している企業をご紹介いたします。

図表1:注目銘柄

銘柄 株価(6/2) 52週高値 52週安値
ギリアド サイエンシズ(GILD)73.26ドル 85.97ドル 60.89ドル
リジェネロン ファーマシューティカルズ(REGN)617.66ドル 618.71ドル 271.37ドル
モデルナ(MRNA)59.87ドル 87.00ドル 11.54ドル
イノビオ ファーマシューティカルズ(INO)14.34ドル 19.36ドル 1.92ドル
グラクソ スミスクライン ADR(GSK)42.03ドル 48.25ドル 31.43ドル
  • ※BloombergデータをもとにSBI証券が作成

1押さえておくべき基本用語

世界の主要国では外出規制によってCOVID-19の感染拡大を抑え、規制を徐々に緩和して経済活動の再開に動き始めています。

しかし、経済活動の再開が感染第2波につながる懸念も大きく、自信をもって経済活動を再開しCOVID-19前の生活を取り戻すには、強力な治療薬やワクチンが必須と考えられています。

そこで今回は、COVID-19の治療薬とワクチンを開発している企業を、それぞれ第2節と第3節にまとめてご紹介します。第1節では医薬品開発のニュースを読むときに必要な基本的知識をまとめています。

株式市場の反応を理解するうえでご参考となれば幸いです。

ウイルスと細菌

ウイルス・・・ウイルスは核酸(DNAかRNAの一方)とタンパク質で構成された「物質」で、一般に生物と分類されません。細胞膜がなく単独では増殖できず、人の細胞に侵入して増殖します。インフルエンザウイルス、ノロウイルス、風疹ウイルス、ヘルペスウイルス、肝炎ウイルス、HIVなどが広く知られ、COVID-19をひきおこすウイルスは「SARS-CoV-2」と名付けられています。数十〜数百ナノメートルで、細菌の10〜100分の1程度の大きさです。細菌による病気の治療に使われる抗生物質は、ウイルスには効きません。

細菌・・・細胞膜を持ち人の体内で定着して細胞分裂で自己増殖します。人の細胞に侵入するか、毒素を出すことにより細胞を傷害します。大腸菌、サルモネラ菌、コレラ菌、ブドウ球菌、結核菌などがあります。

治療薬とワクチン

治療薬・・・病気を治すための薬です。COVID-19の治療薬では、ウイルスの増殖を抑える抗ウイルス薬と、重症化によって生じる「サイトカインストーム」や「急性呼吸窮迫症候群(ARDS)」を改善する薬に分類されます。

ワクチン・・・病気にかからないよう予防のために接種するものです。病原体から作られた無毒化あるいは弱毒化された抗原を投与することで、体内に病原体に対する抗体産生を促し、感染症に対する免疫を獲得させます。

薬の開発段階

非臨床試験(前臨床)・・・いわゆる「動物実験」で、生体への基礎的な効果を評価・証明するためにデータを得ることが目的です。

第1相試験(フェーズ1)・・・治験薬が初めて人に使われる段階で、健康な人が対象になります。安全性や血中動態、薬の使用頻度を決めるデータなどの取得が目的です。

第2相試験(フェーズ2)・・・ターゲットとなる病気の患者を対象に、有効性と安全性を評価することが目的です。所定の用量による有効性と副作用のバランスの見当をつけるように試みます。

第3相試験(フェーズ3)・・・第2相試験の結果、明らかになった最適な用量を患者に投与し、すでに使われている既存の薬(ときには再度プラセボ)とより大規模に比較する段階です。

2COVID-19の治療薬開発に取り組む企業

開発段階別(6月2日時点)にCOVID-19の治療薬開発企業をご紹介します。

緊急使用許可(Emergency Use Authorization)

ギリアド サイエンシズ(GILD) 薬の名称:ベクルリー(一般名:レムデシビル)
レムデシビルはエボラ出血熱の治療に開発されていた薬で、ウイルスの複製に関するRNAポリメラーゼを阻害する効果があり、富士フィルムの「アビガン」と同じタイプの薬です。広く知られているレムデシビルは一般名で、商品名は「ベクルリー」です。

臨床試験の結果に基づいて5/1(金)に米FDA(食品医薬品局)から緊急使用許可を取得、一部患者への投与が始まっています。6/1(月)には第3相試験の結果を発表し、レムデシビルを投与した患者グループは、投与しなかった患者に比べ短期間で症状改善がみられたとしました。ただ、株式市場では効果は限定的で期待に達しなかったと評価されたようです。

ギリアドサイエンシズは、C型肝炎やHIVの治療薬を主力製品としており、ウイルスを原因とする病気の治療薬開発に経験豊富です。

第3相試験

中外製薬(4519) 薬の名称:アクテムラ(一般名:トシリズマブ)
関節リウマチ治療薬の「アクテムラ」がCOVID-19による過剰な免疫反応を抑える薬として有効性が期待されています。中外製薬による国内の第3相試験が5月に始まり、今年中の承認申請を目指しています。海外では、スイスのロシュによって4月初から治験が始まっています。

ロシュ(ROG) 薬の名称:アクテムラ(一般名:トシリズマブ)
中外製薬の「アクテムラ」の海外での開発・販売はロシュにライセンスアウトされています。4月初に米国およびその他海外で第3相試験が始まっており、結果は初夏に出る見込みと4/22(水)に発表しています。

リジェネロン ファーマシューティカルズ(REGN)とサノフィ(SNY) 薬の名称:ケブザラ(一般名:サリルマブ)
関節リウマチ治療薬「ケブザラ」について、COVID-19の重篤な患者に対する第2相試験および第3相試験を3月に開始しています。

第2相試験

富士フイルムホールディングス(4901) 薬の名称:アビガン(一般名:ファビプラビル)
「アビガン」は抗インフルエンザウイルス薬で、国内の製造販売承認を取得していますが、副作用があるため他の抗インフルエンザウイルス薬の効果がない場合に投与が検討されます。COVID-19の患者を対象に国内で第3相試験、米国で第2相試験を実施中です。ギリアドサイエンシズのレムデシビルと同じタイプの、RNAポリメラーゼの働きを阻害する薬です。

CytoDyn(CYDY)(店頭銘柄) 薬の名称:leronlimab
HIV治療薬として開発中のleronlimabについて、COVID-19による呼吸器合併症を発症した患者の治療薬として第2相試験を行っています。leronlimabは、ウイルス侵入阻害剤と呼ばれる新しいタイプの治療薬候補です。

第1相試験

イーライ リリィ(LLY) 薬の名称:LY-CoV555
カナダのアブセレラ・バイオロジクスと共同開発した抗体薬の第1相試験を開始したと6/1(月)に発表しています。

非臨床試験

ヴィル バイオテクノロジー(VIR) 薬の名称:VIR-2703、VIR-7831、VIR-7832
COVID-19に対する複数の有望な抗体候補を保有し、20年末までに臨床試験の開始を目指しています。VIR-7831とVIR-7832に関して共同開発に合意したグラクソスミスクラインは250百万ドルの株式投資を行いました。また、中国においては薬明生物技術(02269)と提携しています。

ヴィルバイオテクノロジーは、バイオジェンの元CEOが経営している会社で、医薬品の製造に関してはバイオジェンが担当します。

アムジェン(AMGN)アダプティブ バイオテクノロジーズ(ADPT)
両社は共同でCOVID-19の治療または予防の目的で抗体療法を追求すると発表しています。また、アムジェンは乾癬治療薬「Otezla」(一般名:アプレミラスト)をCOVID-19の治療薬として試験を行うと発表しています。

武田薬品工業(4502) 薬の名称:TAK-888
新型コロナウイルス感染症から回復した患者の血液から取り出した、抗体を含む血漿(けっしょう)を投与する治療法について、早ければ7月にも臨床試験を始めることを明らかにしています。

図表2:取り上げた銘柄の投資指標

コード 銘柄名 株価
(6/1)
(ドル)
予想
PER
(倍)
予想
EPS
(ドル)
前年度
売上
(百万ドル)
前年度
純利益
(百万ドル)
時価総額
(億ドル)
株価騰落
(年初来)
(%)
GILD ギリアド・サイエンシズ 75.16 11.94 6.29 22,449 5,386 943 15.7
REGN リジェネロン・ファーマシューティカルズ 599.47 22.00 27.25 7,863 2,116 614 59.7
LLY イーライリリー 152.45 22.31 6.83 22,320 8,318 1,458 16.0
VIR ヴィルバイオテクノロジー 35.35 - -2.55 8 -175 42 181.1
AMGN アムジェン 226.91 14.61 15.53 23,362 7,842 1,335 -5.9
ADPT アダピティブ・バイオテクノロジーズ 39.07 - -1.04 85 -69 50 30.6
コード 銘柄名 株価
(6/1)
(円)
予想
PER
(倍)
予想
EPS
(円)
前年度
売上
(億円)
前年度
純利益
(億円)
時価総額
(億円)
株価騰落
(年初来)
(%)
4519 中外製薬 15,800 41.81 377.90 6,862 1,576 87,787 56.7
4901 富士フイルムホールディングス 4,954 13.21 375.06 23,151 1,250 25,736 -5.3
4502 武田薬品工業 4,114 9.71 423.52 32,911 442 65,483 -5.0
コード 銘柄名 株価
(6/1)
(香港ドル)
予想
PER
(倍)
予想
EPS
(香港ドル)
前年度
売上
(百万香港ドル)
前年度
純利益
(百万香港ドル)
時価総額
(億香港ドル)
株価騰落
(年初来)
(%)
02269 薬明生物技術[ウーシー・バイオロジクス] 127.10 115.5 1.10 3,984 1,014 1,682 28.8
  • ※注:銘柄名はBloombergの表記により、当社WEBサイト・本文中の表記と異なる場合があります。
  • ※BloombergデータをもとにSBI証券が作成

3COVID-19のワクチン開発に取り組む企業

開発段階別(6月2日時点)にCOVID-19のワクチン開発企業をご紹介します。

第2相試験

カンシノバイオロジックス(06185)[香港上場]
中国の製薬スタートアップ、カンシノ・バイオロジクスは、COVID-19のワクチンについて第1相試験を完了し、英医学誌ランセットに研究成果をまとめた論文を掲載、ヒトに対する効果を確認したと発表しています。発熱や疲労、頭痛などの副作用はあったものの深刻な症状はみられなかったとし、第2相試験が進行中です。

第1相試験

モデルナ(MRNA) ワクチンの名称:mRNA-1273(mRNAワクチン)
メッセンジャーRNAワクチンのmRNA-1273について第1相試験を実施、5/18(月)に初期結果について、安全性が確認され、有効性がみられたと発表しています。第2相試験を4-6月期に始める計画です。

同社CEOは「試験が成功する場合には、20年に月間数百万回分、21年に同数千万回分の供給体制を整えられる」としています。

COVID-19のワクチン開発についてCEPI(感染症流行対策イノベーション連合)から資金を得たほか、BARDA(米生物医学先端研究開発局)から483百万ドルまでの支援を受けられると4月半ばに公表しています。

イノビオ ファーマシューティカルズ(INO) ワクチンの名称:INO-4800(DNAワクチン)
4月に第1相試験を米国の2つのサイトで開始しました。秋には最初の試験結果が出る見込みで、年末には追加の臨床試験または緊急使用向けに百万ドーズを準備できるとしています。5/20(水)に1月から2月にかけて実施した非臨床試験の結果を学術誌に発表、中和抗体の生成を確認したとしています。

CEPI(感染症流行対策イノベーション連合)から17百万ドル、ビル&メリンダ・ゲイツ・ファウンデーションから5百万ドルの支援を獲得しています。

BioNTech(BNTX)とファイザー(PFE) ワクチンの名称:BNT162(mRNAワクチン) 4月にドイツ、5月に米国で第1相試験を始めています。ファイザーは、BionTechが開発中のワクチンについて開発と販売で支援すると発表、当初185百万ドルを提供、開発目標に達した場合に563百万ドルまでのサポートを約束しています。なお、中国においては、BioNTechはサノフィの関係会社と開発を進めています。

ノババックス(NVAX) ワクチンの名称:NVX-CoV2373(DNAワクチン) COVID-19のワクチン候補について、第1相試験の開始を5/25(月)に発表、結果は7月に出る見込みとしています。CEPI(感染症流行対策イノベーション連合)から4百万ドルの開発資金を受けています。

グラクソ スミスクライン ADR(GSK)
同社が保有するワクチンの効果を高めるワクチンアジュバント技術を活用し、有望なCOVID-19のワクチン開発に取り組んでいる世界中の企業と協働しています。アジュバントの活用は、1回の接種における抗原量が抑えられるためワクチンの生産数量を増やすことができ、ひいてはより多くの人々にワクチンを接種することができるため、パンデミックの状況下においては特に重要とされます。

また、COVID-19のワクチン開発に向けてサノフィと提携、世界最大級のワクチンメーカーである両社の技術を組み合わせ、アジュバント添加ワクチンの開発を目指しています。

非臨床試験

アルティミュン(ALT) ワクチンの名称:AdCOVID
アラバマ大学と共同で鼻腔内投与のCOVID-19向けワクチンを開発中で、7-9月期に第1相試験に入る計画です。

ヒートバイオロジックス(HTBX)
COVID-19向けのワクチンをマイアミ大学と共同で開発中で、4-6月期にも非臨床試験を始める計画と発表しています。

ジョンソン & ジョンソン(JNJ)
複数のワクチン候補に関する非臨床試験を行い、有望候補を特定したと3/31(火)に発表しています。有望なワクチン候補について9月までに第1相試験を開始、21年初には緊急使用に供する予定としています。

また、BARDA(米生物医学先端研究開発局)と共同で、既存の抗ウイルス薬(試験的治療を含む)からCOVID-19に有効なものを探索するプロジェクトを実行中です。

サノフィ(SNY)
BARDA(米生物医学先端研究開発局)と共同でCOVID-19ワクチンの非臨床試験に取り組んでいます。21年3月から8月の間に第1相試験に入る予定としています。

Vaxart (VXRT)
経口投与によるワクチンを開発している企業で、3月末時点でCOVID-19のワクチン候補を5つ保有しています。年後半に第1相試験を開始する予定です。

図表3:取り上げた銘柄の投資指標

コード 銘柄名 株価
(6/1)
(ドル)
予想
PER
(倍)
予想
EPS
(ドル)
前年度
売上
(百万ドル)
前年度
純利益
(百万ドル)
時価総額
(億ドル)
株価騰落
(年初来)
(%)
MRNA モデルナ 62.18 - -1.45 60 -514 242 217.9
INO イノビオ・ファーマシューティカルズ 14.86 - -0.69 4 -119 23 350.3
REGN リジェネロン・ファーマシューティカルズ 599.47 22.0 27.25 7,863 2,116 614 59.7
PFE ファイザー 35.46 12.7 2.80 51,750 16,273 1,970 -9.5
NVAX ノババックス 52.82 - -0.86 19 -133 31 1,227.1
GSK グラクソ・スミスクライン 41.85 14.0 2.39 33,754 4,645 1,050 -10.9
ALT アルティミュン 8.64 - -1.81 6 -21 2 357.1
HTBX ヒート・バイオロジックス 0.9161 - -0.35 3 -20 1 92.9
JNJ ジョンソン・エンド・ジョンソン 147.19 19.1 7.71 82,059 15,119 3,878 0.9
  • ※注:銘柄名はBloombergの表記により、当社WEBサイト・本文中の表記と異なる場合があります。
  • ※BloombergデータをもとにSBI証券が作成
  • ※本ページでご紹介する個別銘柄及び各情報は、投資の勧誘や個別銘柄の売買を推奨するものではありません。

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