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2017-11-18 06:12:36

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半導体株、「スーパーサイクル」入りなら、さらに上昇!?

2017/11/15
投資調査部 榮 聡

米国企業の7-9月期決算で業績好調が目立ったのは、半導体セクターでした。同セクターの株価は昨年半ばより大幅に上昇したこともあって先行きには警戒感もあるとみられますが、アプライドマテリアルズ、マイクロンテクノロジーの市場見通しをきっかけに半導体市場の「スーパーサイクル」入りへの期待が高まっているようです。引き続き物色の柱として注目できそうです。

図表1:注目銘柄リスト

銘柄 株価(11/14) 52週高値 52週安値
アプライドマテリアルズ(AMAT) 56.42ドル 57.34ドル 28.93ドル
マイクロンテクノロジー(MU) 45.80ドル 46.00ドル 17.53ドル
インテル(INTC) 45.86ドル 47.30ドル 33.23ドル
テキサスインスツルメンツ(TXN) 96.96ドル 99.05ドル 69.64ドル
エヌビディア(NVDA) 214.18ドル 218.67ドル 83.62ドル
ヴァンエック ベクトル 半導体 ETF(SMH) 103.29ドル 104.40ドル 67.49ドル
  • ※BloombergデータをもとにSBI証券が作成
1

好業績が目立つ半導体セクター

米国の7-9月期決算の発表がほぼ終わり、S&P500指数採用企業のEPSは前年同期比7.1%増と堅調でした。

業種別で好調が目立ったのが「情報技術」で、EPSは前年同期比26.0%増え、市場予想に対しても11.9%も上回りました。

「情報技術」の株価指数は年初から11/10(金)までに37.1%上昇して、15.3%上昇のS&P500指数を大幅に上回っていますが、業績がこのような株価の動きを裏付けていると言えるでしょう。

さらに、「情報技術」をサブセクターに分けると、「半導体・同製造装置」の増益率が前年同期比47.3%と突出しています(図表2)。市場予想との比較でも16.2%上回っており、「情報技術」の好業績を牽引していることが分かります。

因みに、「ソフトウェア・サービス」にはフェイスブックやアルファベットなど、「テクノロジー・ハードウェアおよび機器」にはアップルやシスコシステムズなどが含まれます。

半導体市場では、スマートフォンの高機能化による半導体搭載量の増加、ソーシャル・メディア、4Kテレビ、IoTによるデータの爆発的増加、AI(人工知能)、VR(仮想現実)、AR(拡張現実)、スマートカーなど強力な計算機能が必要なプラットフォームの構築などが需要を牽引していると見られます。

また、半導体産業には、最近市場でよく言われる「世界同時景気回復」から恩恵を受ける景気敏感な性格を元々備えています。「新しい技術の到来による構造的な成長」、「景気循環からの恩恵」の両面から注目できるセクターと言えるでしょう。

半導体株の株価動向を見るための指数としては、「フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)」が有名です(図表3)。

同指数は、年初から11/10(金)までに43.8%、指数の上昇が始まった昨年5月末からでは86.3%の上昇と、既に非常に良く上がっています。もういいところまで来ているのではないかとの見方もありますし、いやまだ上がるとの見方もあるようです。次節で、今後について考えてみましょう。

図表2:業績好調が目立つ半導体セクター

  • 注:S&P500指数採用企業で、11/10(金)までに四半期決算の発表が終わった457社の集計です。
  • ※BloombergデータをもとにSBI証券が作成

図表3:半導体株はITバブル以来の大相場に!?

  • 注:フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数とも呼ばれる)は、米国のフィラデルフィア取引所が発表している、米国に上場する半導体メーカー、半導体製造装置メーカーで構成される単純平均株価指数です。
  • ※BloombergデータをもとにSBI証券が作成
2

「シクリカル」or「スーパーサイクル」

半導体株はもういいところまで来たのではないかとの見方には、半導体業界は好不況の波が大きい「シクリカル」な性格があるため、足もとは絶好調でも今後のピークアウトを警戒すべきではないかとの考えが背景にあるとみられます。

一方、今回の売上増加サイクルは、(1)で述べたような中長期の成長要因を背景に、通常の好不況の波を超えて成長する「スーパーサイクル」に入っているのではないかとの見方もあります。この見方からは、半導体株はまだ上値が期待できるとなるでしょう。

「シクリカル」か「スーパーサイクル」か、この2つ見方がどちらが正しいか、まだ決着はついていないとみられます。世界の半導体売上高の推移を見ると、月次売上高は依然として増加が続いているものの、前年比の伸び率は6月以降24%程度でピークアウトしたように見えます(図表5)。夏場に半導体株が保ち合ったのは、これが背景にあったと考えられます。

しかし、「スーパーサイクル」の見方には、最近強力な援軍が現れました。

援軍の一つは、半導体製造装置の世界最大手のアプライドマテリアルズが9/27(水)のアナリスト説明会で、以下のような楽観的な市場見通しを示したことです。

〇アプライドマテリアルズの市場見通し:
半導体製造装置市場の市場規模は、「18年と19年の合計が900億ドルと想定しているのに対して、20年も450億ドルと高水準が維持される。」との見通しを提示しました。


半導体製造装置は半導体の設備を提供するわけですから、半導体市場の売上に対して先行して需要の波が来るはずです。その装置市場が、20年も18年、19年の平均と同程度の高原状態を維持するとしたのですから、半導体市場は20年にも大きく水準を下げていないとの示唆と言えるのではないでしょうか。

もう一つの援軍は、マイクロンテクノロジーが9/26(火)の6-8月期決算説明会で示した半導体メモリー市場の見通しです。

〇マイクロンテクノロジーの市場見通し
18年の半導体メモリーの市場について、「DRAMのビット成長(※)はクラウドが牽引して約20%伸び、需給はバランスして健全な市場となる。NANDのビット成長は約50%に近づいて、現在満たされていない需要が満たされる。」と秩序ある市場を想定しているとしました。

  • ※ビット成長は、出荷メモリーの総容量の伸びを示します。

半導体セクターの中でも特に事業のシクリカル性が強い両社が楽観的な見通しを提示したことから、「スーパーサイクル」となる可能性が高まったと市場では受け止めたたようです。

フィラデルフィア半導体株指数の予想PERは17.0倍で、S&P500指数の19.4倍を下回っています。半導体業界がシクリカル性が強いままであれば、市場平均よりも低くて当然です。

しかし、「スーパーサイクル」入りの可能性が高まって売上成長が続くとなると、PERは市場平均を超えていく可能性が高いと考えられます。

半導体市場に関する次の判断材料として、11/16(木)にアプライドマテリアルズの8-10月期決算発表が予定されています。

同社は16年5-7月期の決算説明会で「われわれは半導体業界、ディスプレイ業界ともに劇的な技術進歩が起こりつつあるのを目撃している。現在複数年に渡る大きな業界の転換点の初期段階にあって、これが当社の成長を促し、将来の事業機会を創出しつつある。」として、半導体の売上増への転換点を的確に言いあてた企業です。

良好な受注と市場見通しが確認されれば、半導体株は一段高となる可能性に注目できるでしょう。

図表4:半導体売上の前年比はピークアウトだが・・・

  • 注:世界の半導体の月次売上高の推移です。最後のデータは、17年9月です。
  • ※BloombergデータをもとにSBI証券が作成

図表5:長期の推移をITバブル時と比べると・・・

  • 注:世界の半導体の月次売上高の推移です。最後のデータは、17年9月です。
  • ※BloombergデータをもとにSBI証券が作成
2

半導体セクターの注目銘柄

半導体セクターへの投資を考えるに当たり、フィラデルフィア半導体指数の主要構成銘柄について、各社がどの分野を主力事業としているかを整理しています(図表6)。

デジタル半導体は、デジタル信号の処理のみを行う半導体、アナログ半導体は現実世界のアナログ信号とデジタル信号の両方を扱う半導体です。

これをもとに各分野から代表的な銘柄を選んで、注目ポイントをご紹介いたします。

アプライド マテリアルズ(AMAT)・・・・世界最大の半導体製造装置メーカーで、液晶、有機ELなどのフラットパネルディスプレイ製造装置も手掛けます。半導体製造装置業界の売上拡大に加え、業界の新しい動きを捉えた製品の投入によって業界シェアも拡大しています。9/27(木)の投資家向け説明会では、20年の半導体製造装置市場が450億ドル規模となることを前提に、シェア拡大と利益率の上昇によって、20年度のEPS目標を5.08ドル(18年10月期のコンセンサス予想は3.69ドル)としました。11/16(木)に8-10月期の決算発表予定です。11/10(金)終値56.36ドル、18年10月期予想EPS3.69ドルで、予想PERは15.3倍です。

マイクロンテクノロジー(MU)・・・DRAMを主力にフラッシュメモリーも手掛ける半導体メモリーの専業メーカーです。半導体メモリーは、他社との決定的な差別化がしにくい面があり、半導体の中でも特にシクリカル性が強くなっています。事業リスクが大きい業界のため、業績動向に対して株価の動きは限定的にしか織り込んでいません。このため、PERは18年8月基準で5.7倍、減益が予想されている19年8月期基準でも6.6倍にしか買われていません。しかし、半導体セクターが「スーパーサイクル」となった場合に、最も株価のインパクトが大きい銘柄と考えられます。11/10(金)終値44.78ドル、18年8月期予想EPS7.86ドルで、予想PERは5.7倍です。

インテル(INTC)・・・パソコンやデータセンターのサーバー向けCPU(中央演算装置)を主力とする、世界最大の半導体メーカーです。パソコン販売の不振を受けて業績は低調が続いていましたが、アルテラ(製造後に構成を設定できる半導体)、モービルアイ(画像認識半導体)の買収やIoT(モノのインターネット)やフラッシュメモリーなど新分野への注力で、持続的に成長できる体制を整えてきました。7-9月期決算では、パソコン向けCPU部門は減収となったものの、単価の上昇により増益が確保されました。業績の基調が改善している割に、PERには割安感があるとみられます。11/10(金)終値45.58ドル、18年12月期予想EPS3.26ドルで、予想PERは14.0倍です。

テキサス インスツルメンツ(TXN)・・・アナログ半導体で世界シェア1位のほか、マイコン、コネクティビティ半導体も手がけます。IoT関連の最有力半導体メーカーとして注目されます。IoTに関連度が高い半導体メーカーの選別条件は、(1)マイコンが主力事業であること、(2)アナログ半導体の技術をもつこと、(3)幅広い分野の電子機器メーカーと取引実績があること、があげられますが、これが最も当てはまるのが当社と考えられます。11/10(金)終値96.94ドル、18年12月期予想EPS4.62ドル、予想PERは21.0倍です。

エヌビディア(NVDA)・・・画像処理に使われるグラフィック・プロセッサ(GPU)を得意とする半導体メーカーです。主力のゲーム用PC向けグラフィックカードが新製品の投入やPCゲームのeスポーツ化で需要が増加しているほか、同社のGPUが人工知能のトレーニングに欠かせないものとなったことで、データセンターなどでの需要が伸びています。自動運転用コンピュータでも先行、テスラのシステムを供給するほか、トヨタを含む世界の自動車メーカーと共同開発を進めています。11/9(木)発表の8-10月期決算も市場予想を大幅に上回りました。11/10(金)終値216.14ドル、19年1月期予想EPS5.23ドルで、予想PERは41.3倍です。

ヴァンエック ベクトル 半導体 ETF(SMH)・・・個別銘柄のリスクを取りたくないという方には、半導体企業の株価に連動するETF(上場投資信託)も利用できます。同ETFは、「マーケット・ベクトル米国上場半導体25インデックス」への連動を目指すETF(上場投資信託)です。組入れ上位銘柄は、台湾セミコンダクター、インテル、エヌビディア、ブロードコム、クアルコムなどです(11/13時点)。

図表6:半導体セクターの主要企業(米国市場上場)

主力事業

銘柄コード

銘柄

特徴

売上高
(億ドル)

純利益
(億ドル)

株主資本
純利益
率(%)

時価
総額
(億ドル)

デジタル
半導体

プロセッサー

INTC

インテル

PC、サーバー向けが主力

593.9

115.7

20.4

1,719

NVDA

エヌビディア

グラフィックプロセッサーに強い

69.1

16.9

44.2

632

XLNX

ザイリンクス

プログラマブルICでトップ

23.5

6.2

24.6

145

AMD

アドバンストマイクロデバイセズ

ゲーム機向けが主力

42.7

-2.2

-15.2

126

マイコン

MCHP

マイクロチップ・テクノロジー

マイコン大手

34.1

4.0

19.9

149

メモリー

MU

マイクロン・テクノロジー

DRAM主力でフラッシュも

203.2

51.9

33.1

268

アナログ
半導体

通信用

AVGO

ブロードコム

有線・無線とも手掛ける

132.4

0.0

2.7

824

QCOM

クアルコム

無線通信規格の強力な特許

166.5

36.8

7.9

781

SWKS

スカイワークス・ソリューションズ

無線通信用が主力

36.5

10.2

26.6

170

アナログ

TXN

テキサス・インスツルメンツ

アナログ主力でマイコンも

133.7

37.5

40.8

762

ADI

アナログ・デバイシズ

同業のリニアテクノロジーと統合へ

34.2

9.2

9.1

233

MXIM

マキシム・インテグレーテッド・プロダクツ

アナログの専業大手

23.0

6.1

27.2

127

半導体製造装置

ASML

ASMLホールディング

露光装置に特化して高シェア

67.9

13.9

21.2

537

AMAT

アプライド・マテリアルズ

世界シェア20%で幅広く手掛ける

108.3

17.8

39.4

380

LRCX

ラム・リサーチ

世界4位でエッチング装置で高シェア

80.1

16.6

30.1

191

ファウンドリー

TSM

台湾セミコンダクター※

世界最大のファウンドリー

314.0

111.4

25.4

1,601

  • 注:台湾セミコンダクターは取扱がありません。時価総額は11/10(金)時点です。
  • ※Bloombergデータ、会社資料をもとにSBI証券が作成
  • ※本ページでご紹介する個別銘柄及び各情報は、投資の勧誘や個別銘柄の売買を推奨するものではありません。

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