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アナリストの「BUY」比率が高い銘柄はコレ!?

2017/07/05
投資調査部 榮 聡

今回はアナリストの株価判断で「BUY」比率が高い銘柄に着目する投資アイデアをご紹介いたします。年初来、そのような銘柄のパフォーマンスが良好との検証結果が出ているためです。さらに、アナリストによる目標株価に基づく株価の上昇余地も考慮して注目銘柄を選んでいます。

図表1:注目銘柄

銘柄 株価 (7/3) 52週高値 52週安値
ブロードコム(AVGO) 229.76ドル 256.78ドル 147.16ドル
LKQ(LKQ) 33.31ドル 36.35ドル 27.85ドル
マラソン ペトロレアム コーポレーション(MPC) 53.10ドル 55.20ドル 35.16ドル
コムキャスト A(CMCSA) 38.36ドル 42.18ドル 30.02ドル
マイクロン テクノロジー(MU) 29.14ドル 32.96ドル 11.50ドル
  • ※BloombergデータをもとにSBI証券が作成
1

アナリストの「BUY」判断が効いている!?

今回は、アナリストが「BUY」の投資判断を付与している比率に着目した投資アイデアをご紹介いたします。

日本でもそうですが、米国の株式市場にも個別銘柄の投資見解の提供を職業とする証券アナリストがいて、カバーする銘柄について「BUY」(買い)、「SELL」(売り)、「HOLD」(中立)などの投資判断を公表しています。

アップル(AAPL)を例にとると、Bloomberg集計で46名のアナリストが同社株式をカバーしています。6/30(金)時点で、36名のアナリストが「BUY」、10名のアナリストが「HOLD」、0名のアナリストが「SELL」としています。アップルの「BUY」比率は「36名÷46名=78%」と計算できますが、この比率に着目しようというわけです。

この投資アイデアを取り上げるのは、FactSet社の米国の企業業績に関するレポート「Earnings Insight」(6/23付)に、年初来「BUY」比率の高い銘柄の株価パフォーマンスが高いという検証結果が報告されているためです。

それによると16年末時点で「BUY」比率が高い順にS&P500指数採用銘柄を5分位に分け、6/22(木)までの株価上昇率を検証したところ、1分位から5分位にかけて12.8%、8.0%、6.6%、6.6%、0.8%になったそうです。「BUY」比率が高いグループほど好パフォーマンスとの結果が出ています。

筆者の過去の経験からも、市場が不安要因を抱えながらもそれを解消しながらジリジリ上昇する、あるいは、一定のレンジでもみ合うような局面では、アナリストによる投資判断の有効性が高まるケースが多いようです。

一方、アナリストの投資判断が効かないのは、悪材料を織り込んで長く下げた相場からの急反発局面です。そのような局面では、ファンダメンタルズに劣る、いわゆるボロ株のほうが良く上がるからですが、現在はそのような局面ではなく、有効性が期待できるでしょう。

アナリストによる投資判断は、米国市場全体では、「BUY」が48%、「SELL」が5%、「HOLD」が47%で、業種別では図表2の通りです。

これを見るとヘルスケア、情報技術、エネルギーなどのセクターにアナリストの「BUY」比率が高い銘柄が多く、一方、電気通信サービス、公益事業、生活必需品などでは相対的に「BUY」の比率が低い銘柄が多くなっています。

情報技術は足もとで株価の調整が続いていますが、アナリストが強気で見ている銘柄が多く、調整一巡となれば再度相場を牽引すると期待できるでしょう。ヘルスケアは、世界的な医薬品価格引き下げの機運が嫌気されていますが、アナリストは割安と判断している銘柄が多いようです。

一方、「BUY」比率が低いセクターは、配当利回りに注目して投資される銘柄が多くなっています。2008年の金融危機以降、長らく長期金利が低迷したことから、事業が景気動向から影響を受けにくい企業は、債券投資の代替として買い上げられてきたと見られます。これに対して証券アナリストは、高く買われ過ぎているとの見方が多いということでしょう。

  • ※本ページでご紹介する投資アイデアは、あくまでも投資にあたっての参考情報を提供するものであり、将来の運用成果を保証または示唆するものではありません。

図表2:業種ごとの「BUY」比率(構成銘柄の単純平均)

  • ※Bloombergデータ、各種報道をもとにSBI証券が作成
2

「BUY」比率の高い銘柄はコレ!?

S&P500指数採用銘柄について、「BUY」比率が高いことを中心として、下の条件でスクリーニングを行いました。

(1)投資判断の数が15以上・・・カバーするアナリストが少ない銘柄は除いています。

(2)BUY比率が85%以上・・・S&P500指数採用銘柄の平均は48%ですから、85%というのは高い水準です。

(3)目標株価との乖離率が10%以上・・・アナリストが公表している目標株価の平均値が6/30(金)の終値よりも10%以上高い銘柄に絞りました。「BUY」の比率が高くても、上値の期待があまり大きくないものは除かれます。

(4)目標株価が過去3ヵ月で下方修正されていない・・・目標株価の足もとでの信頼性を考慮しています。

抽出された銘柄を「BUY」の比率が高い順に並べたものが、図表3です。

カバーしている大多数のアナリストが強気の投資判断をしていて、株価の上値も大きいと見られる銘柄群です。この中から、事業内容等も考慮した注目銘柄をピックアップして、次節でご紹介いたします。

図表3:アナリストのBUYレーティング比率が高い企業

コード 銘柄 事業内容 株価
(6/30)
(ドル)
予想
PER
(倍)
BUY
比率
(%)
目標株価
(ドル)
目標株価
乖離率
(%)
AVGO ブロードコム 半導体メーカー 233.05 14.8 94 278.13 19.3
LKQ LKQ 自動車中古部品 32.95 17.6 93 36.95 12.2
MPC マラソン・ペトロリアム 石油精製 52.33 18.1 91 62.94 20.3
CRM セールスフォース・ドットコム 企業向けソフトウエア 86.60 66.5 90 102.71 18.6
FB フェイスブック SNSサービス 150.98 27.6 89 172.25 14.1
AMZN アマゾン・ドット・コム eコマース 968.00 79.7 88 1,133.25 17.1
CMCSA コムキャスト ケーブルTV 38.92 19.7 88 45.32 16.4
V ビザ 電子決済 93.78 28.0 87 103.68 10.6
MU マイクロン・テクノロジー 半導体メモリー 29.86 6.4 86 43.10 44.4
LRCX ラムリサーチ 半導体製造装置 141.43 14.2 85 167.94 18.7
  • ※BloombergデータをもとにSBI証券が作成
2

注目銘柄をご紹介

市場:NASDAQ

決算期

売上高(億ドル)

(前年比)

純利益(億ドル)

(前年比)

EPS(ドル)

17.10予

176

33%

70.9

黒字転換

15.8

18.10予

189

7%

78.2

10%

17.1

株価(7/3):229.76ドル

予想PER(17.10期):14.5倍

  • ヒューレットパッカードの半導体部門が起源のアバゴテクノロジーと通信用半導体大手のブロードコムが16年2月に合併してできた会社です。
  • 売上構成は、有線通信用半導体(セットトップボックス、ケーブルモデム向けなど)50%、無線通信用半導体(モデム、Bluetoothなどコネクティビティ、Wi-Fi向けなど)28%、エンタープライズストレージ17%、産業向け他5%です(17年2-4月期)。通信分野の成長性は相対的に高く、業界平均を上回る成長が期待されます。
  • 6/1(木)の引け後に発表した2-4月期決算は、合併の効果で売上が18%増、調整後EPSが46%増で、市場予想をそれぞれ2%、5%上回りました。さらに、5-7月期の売上ガイダンスが43.75-45.25億ドルと、市場予想の42.65億ドルを上回りました。CEOは「5-7月期も健全な市場が続くと期待され、有線通信の堅調な成長に加え、無線通信は季節性もあって年後半の売上は増加する見通しだ。」としています。

市場:NASDAQ

決算期

売上高(億ドル)

(前年比)

純利益(億ドル)

(前年比)

EPS(ドル)

17.12予

94.2

10%

5.70

15%

1.87

18.12予

99.3

6%

6.43

13%

2.09

株価(7/3):33.31ドル

予想PER(17.12期):17.8倍

  • 自動車修理部品(バンパーや機械部品)で、純正品以外のオルタナティブ部品(アフターマーケット品、純正品のリサイクル品、再生部品からなる)の供給を主力とする会社です。1998年にフロリダ、ミシガン、オハイオ、ウィスコンシンの同業者が集まって創業し、その後220件の企業買収を重ねて欧州にも展開して現在に至ります。
  • 主力の一つである衝突緩衝部品(バンパーなど)の市場では、自動車メーカーの純正品が63%を占め、残りの37%が同社が対象とする市場です。2011年から2016年にかけて純正品の市場が12%伸びたのに対して、オルタナティブ部品は32%伸び、平均よりも高い成長市場にポジションしていると言えます。1−3月期決算はオーガニック成長が5%、買収効果も含めた売上成長が22%、25%の営業増益と好調でした。
  • 地域的に細分化された市場で買収を行うことにより規模のメリットやシナジーを出していく事業戦略は様々な分野で優良企業を生んでおり(例えば、食品のネスレや給食の英コンパス)、同社も長期にわたり着実な成長を遂げる可能性があり注目されます。

市場:NASDAQ

決算期

売上高(億ドル)

(前年比)

純利益(億ドル)

(前年比)

EPS(ドル)

17.12予

711

27%

15.69

-4%

2.89

18.12予

752

6%

18.33

17%

3.56

株価(7/3):53.10ドル

予想PER(17.12期):18.4倍

  • フィリップス 66(PSX)、バレロ エナジー(VLO)に次ぐ、石油精製大手で、7つの精油所を保有、1日当たり1.8百万バレルの原油精製能力を保持しています。
  • 同社に対するアナリストの評価が高いのは、事業分割による企業価値の解放が期待されているためです。事業分割は、(1)パイプライン、ターミナル、貯蔵施設など原油生産の中流資産を関係会社のMPLX社へ売却(18年1-3月期までに完了予定)、(2)米国第2位のコンビニエンスストアチェーン「Speedway」の売却(17年7-9月期に完了予定)になります。
  • 主力の石油精製事業と経済的性格の異なる事業を売却して、各事業が本来的な価値で評価されることにより、コングロマリットディスカウント(様々な性格の事業をいっしょに経営することで、株価のバリュエーションが低く評価されること)が解消されると期待されます。

市場:NASDAQ

決算期

売上高(億ドル)

(前年比)

純利益(億ドル)

(前年比)

EPS(ドル)

17.12予

845.2

5%

94.41

10%

1.98

18.12予

901.9

7%

103.73

10%

2.22

株価(7/3):38.36ドル

予想PER(17.12期):19.4倍

  • 米国のケーブルテレビ最大手で、「XFINITY」のブランドで、ビデオ、高速インターネット、音声のサービスを提供するケーブル事業(売上構成比は62%)、ケーブルTVプログラム、地上波TV、映画、テーマパークなどからなるNBCユニバーサル事業(同39%)を展開しています(売上構成比は本社部門の控除前)。15年9月にユニバーサル・スタジオ・ジャパンの運営会社を買収しています。
  • 注目点は、市場の飽和によって1%台に低下していたビデオ収入の成長が、セットトップボックス「X1」の人気によって4%台に高まっている点です。「X1」はケーブルTVとインターネットTVなどの番組を統合して表示でき、また、5つのチューナーを備えて同時に4番組を録画できるなどの機能が受けています。同社サービスにおける「X1」の普及率は50%に達していますが、まだ成長を牽引すると見込まれています。
  • 17年1-3月期は、ケーブル事業の売上は高速インターネットやビデオの顧客数増に加え、顧客当たり収入が3%伸びて6%の増収、調整後EBITDAも6%増と堅調でした。NBCユニバーサル事業は映画のヒットで伸びたほか、映画以外の各事業も5%以上の増収と好調でした。安定した売上・利益成長を実現しており、将来の成長に対する予見性も高いことから、アナリストによる評価が高いと考えられます。

市場:NASDAQ

決算期

売上高(億ドル)

(前年比)

純利益(億ドル)

(前年比)

EPS(ドル)

17.8予

201

62%

53.47

黒字転換

4.64

18.8予

223

11%

67.74

27%

6.03

株価(7/3):29.14ドル

予想PER(18.8期):4.8倍

  • 半導体メモリーの世界的大手で、16年度の売上構成比は、DRAM(電源を切ると記憶内容が消えるメモリー)が58%、NANDフラッシュ(電源を切っても記憶内容が消えないメモリー)が37%、その他5%です。
  • 半導体メモリー価格の上昇と数量増によって、17.8期、18.8期と業績拡大が見込まれています。ただ、半導体メモリーの市況は需給による価格変動が激しいため、業績の拡大予想に対して株価は控え目にしか織り込まず、18.8月期EPS基準の予想PERは4.8倍まで低下しています。アナリストの目標株価平均では、7.1倍まで織り込んでよいとの見方となっています。足もとはテクノロジー株全般の調整に引きずられていますが、これが一巡すれば、大きく買い直される可能性が高いと見られます。
  • 3-5月期の売上は、DRAM価格が14%上昇したほか、NANDフラッシュの数量が17%増となって、前四半期比でも20%増でした。企業向けサーバーでのDRAM搭載数の増加やストレージ向けの需要増が売上増の要因です。6−8月期売上ガイダンスは、売上が57-61億ドル(市場予想は56億ドル)、調整後EPSは1.73-1.87ドル(市場予想は1.57ドル)です。
  • ※本ページでご紹介する個別銘柄及び各情報は、投資の勧誘や個別銘柄の売買を推奨するものではありません。

免責事項・注意事項

  • 本資料は投資判断の参考となる情報提供のみを目的として作成されたもので、個々の投資家の特定の投資目的、または要望を考慮しているものではありません。投資に関する最終決定は投資家ご自身の判断と責任でなされるようお願いします。万一、本資料に基づいてお客様が損害を被ったとしても当社及び情報発信元は一切その責任を負うものではありません。本資料は著作権によって保護されており、無断で転用、複製又は販売等を行うことは固く禁じます。
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