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LINEがNY市場デビュー!!グローバル市場でどう位置づけられるのか!?

2016/07/15
投資調査部 榮 聡

LINEがNY市場で終値41.58ドル(始値42.00ドル、高値44.49ドル、安値40.60ドル)、公募価格の32.84ドルに対して27%高でデビューしました。本日より東京市場での取引が始まります。LINEは業種としては、「インターネット・メディア」に分類されます。そこで今回は、同業種にどのような投資対象があり、その中でLINEがどのように位置づけられるのかグローバルな視点から探ってみました。

図表1:注目銘柄リスト

銘柄 株価 (7/14) 52週高値 52週安値
フェイスブック(FB) 117.29ドル 121.08ドル 72.00ドル
アルファベット(旧グーグル)(GOOG) 720.95ドル 789.86ドル 546.71ドル
ヤンデックス(YNDX) 21.97ドル 23.20ドル 9.94ドル
テンセント(00700) 183.5HKドル 183.5HKドル 124.00HKドル
NAVER(035420) 734,000ウォン 770,000ウォン 458,000ウォン
1

インターネット・メディアの投資機会をグローバルに俯瞰

LINEは東証の業種分類(33業種)では「情報・通信」ですが、もう少し細かく分類すると「インターネット・メディア」に属することになります。そこで今回は、同業種の投資機会をグローバルに眺め、その中でLINEがどのような位置づけになるのか考えてみました。

図表2は「インターネット・メディア」セクターの主要企業を「市場ごと」、「事業分野ごと」に代表的な企業を並べたものです(ご参考に関連の高いネット通販も併記しています)。黄色の塗りつぶしは米国上場、緑の塗りつぶしは米国以外の上場を示します。

市場区分が偏っている印象を受けるかもしれませんが、メディアは「情報の媒体」であるため言語が重要です。英語と同じローマ字を使う言語圏は市場の統一が進んでいる一方、英語から遠い言語では独立性の高い市場が形成されやすく、このような形になっていると考えられます。

米州・欧州市場では米国企業が席巻しており、米市場に上場している銘柄でカバーできそうです。欧米以外の重要市場では、中国のインターネット企業はその多くが米国に上場していて、米国を中心とするグローバル投資家にとって投資しやすい市場になっています。また、ロシアも同国インターネットの主力企業であるヤンデックスが米国に上場しています。

これに比べて日本はこれまでインターネット関連で米国上場企業がなく、今回のLINEが初のケースとなります。グローバル投資家は、世界3位の経済規模を誇り、独立性の高いネット市場が成立している国から、「重要な投資機会を提供する企業が上場してくる」と捉えそうです。同社に対する注目度は高いと考えられます。

図表2:インターネット・メディアとネット通販の主要企業

  • 注:Bloomberg業種分類の「インターネット・メディア」および「eコマース」企業で時価総額3,000億円以上、関連売上比率30%以上の企業から選んでいます。社名下のカッコ内は7/14の時価総額です。斜線は主要な投資対象がない(サービスを行っている企業はあります)という意味です。SNS=ソーシャル・ネットワーキング・サービスの略です。
  • ※BloombergデータをもとにSBI証券が作成
2

「SNS・メッセンジャー」分野で重要な位置を占めるLINE(NAVER)

インターネット・メディアの中でも事業拡大が堅調で有望分野と考えられる「SNS・メッセンジャー」(SNS=ソーシャル・ネットワーキング・サービス)、「検索」分野について、グローバル市場の状況をもう少し詳しく見てみましょう。

【SNS・メッセンジャー】
図表3は世界の主要なSNSとメッセンジャーを利用者数の順番に並べたものです。まず、グローバルに展開されているサービスの上位はフェイスブックが押さえていることが目立ちます。

SNSでトップの「フェイスブック」は16億人、メッセンジャーでトップの「ワッツアップ」は10億人の月間アクティブユーザーを擁し、米州・欧州の多くの国で利用率がトップ級です。さらに、写真共有サイトの「インスタグラム」も傘下に置き、フェイスブックがこの分野で盤石なポジションを築いていることが窺えます。

その他のグローバルサービスでは、米ヤフーが買収したTumblrが5億人超のユーザー数があり、フェイスブックに追随できる可能性がありそうです。ただ、米ヤフーは買収価額の大部分を減損処理したことから、ビジネスとしてはうまくいってないようです。また、ツイッターも利用者数の伸び悩みに対して様々な施策を講じているところで、万全とは言えない状況です。

グローバルおよび欧米市場をカバーする銘柄としては、やはりフェイスブックが最も有望と言えそうです。

次に重要な市場である中国市場では、SNSの「QZone」、メッセンジャーの「QQモバイル」、「WeChat」を擁するテンセントが強固なポジションを確保しています。ただ、同社はゲーム収入が多くインターネット・メディアの収入構成比は40%であることから、この分野に注目する投資家にはアピールが弱い可能性もあるでしょう。 その下を見ると、利用率がトップ級の国があるサービスで、かつ、上場企業としては、日本のLINE(親会社のNAVER)と韓国のカカオということになります。

LINEは世界第3位の経済大国である日本のトップサービスであり、ピュアプレイ(この事業に特化している企業)だということ、さらにニューヨーク市場に上場するため香港上場のテンセントに比べてアクセスが良く、SNS・メッセンジャー市場でフェイスブックに次ぐ投資の選択肢になる可能性があると言えそうです。そのため、同社に対する米国市場参加者あるいはグローバル投資家の注目は高いだろうと考えられます。

【インターネット検索】
検索では、世界的にグーグルの一強が定着しています(図表4)。米国では競争が激しく同社のシェアは80%に達していませんが、欧州や中南米の多くの国(日本も含む)で90%以上の市場シェアを占めています。

一方、グーグルのシェアがトップでない主要国は、中国とロシアになります。

中国でグーグルは中国当局の検閲を嫌って2010年に市場から退出した経緯があります。ただ、再参入の意向があるとされ、動向が注目されます。グーグルが存在しない中、中国企業のバイドゥが長年シェアトップの座を維持しています。

ロシアについては、グーグルが2006年に進出してロシア企業ヤンデックスのシェアは一時30%台に低下していました。しかし、最近では50%台後半まで盛り返しています。グーグルと競争して過半のシェアを取ることができている世界で唯一のケースとして注目できるでしょう。

グローバルで2位の「Bing」(マイクロソフト傘下)は、欧州や米国で徐々にシェアを拡大しているものの、まだまだグーグルとの差は大きく当面グーグルの安泰が続きそうです。

グローバル市場ではグーグル(会社としてはアルファベット)、中国市場のバイドゥ、ロシア市場のヤンデックスが投資対象として注目できるでしょう。

では、インターネット・メディアをグローバルに見渡したときの注目銘柄を(3)でご紹介いたします。

図表3:世界の主なSNS・メッセンジャーサービス

SNS(緑の塗りつぶし)
メッセンジャー(青の塗りつぶし)

サービス提供企業

月間アクティブユーザー数
(百万人)

主な
展開地域

利用率が
トップ級の国

フェイスブック

フェイスブック(FB)

1,654

16年3月

グローバル

米国、米州、欧州

ワッツアップ(WhatsApp)

フェイスブック(FB)

1,000

16年2月

グローバル

欧州・南米の国々

FBメッセンジャー

フェイスブック(FB)

900

16年4月

グローバル

米国

QQモバイル

テンセント(00700)

853

15年末

中国

中国

QZone

テンセント(00701)

640

15年末

中国

中国

ウィーチャット(WeChat)

テンセント(00700)

697

15年末

中国

中国

Tumblr

米国ヤフー(YHOO)

555

15年末

グローバル

インスタグラム(Instagram)

フェイスブック(FB)

500

16年6月

グローバル

ツイッター

ツイッター(TWTR)

310

16年3月

グローバル

スカイプ(Skype)

マイクロソフト(MSFT)

300

16年3月

グローバル

Tieba

バイドゥ(BIDU)

300

15年末

中国

ウェイボー(Weibo)

微博(ウェイボー)(WB)

222

15年末

中国

LINE

NAVER(035420)

215

16年3月

日本・アジア

日本

Snapchat

Snapchat(未上場)

200

15年末

グローバル

YY

歓聚時代(ワイワイ)(YY)

122

15年末

中国

Pinterest

Pinterest(未上場)

100

15年9月

グローバル

VK

VK(未上場)

100

15年末

ロシア

ロシア

バイバー(Viber)

楽天(4755)

100

14年2月

グローバル

ブラックベリーメッセンジャー

ブラックベリー(BBRY)

100

14年10月

グローバル

テレグラム

テレグラム(未上場)

100

16年2月

ロシア

ロシア

カカオトーク

カカオ(035720)

49

16年3月

韓国

韓国

  • ※会社資料、各種報道をもとにSBI証券が作成

図表4:世界主要国のインターネット検索シェア

検索のシェア(PC)
世界の多くの国々 ・日本を含む大半の国でグーグルのシェアは90%以上
・カナダは89.7%(89.2%)、イギリスは88.7%(90.6%)、香港80.3%(70.8%)、台湾80.1%(67.3%)
グーグルのシェアが80%に達しない国
米国 1位 グーグル 78.5%(80.5%) 2位 Bing 19.7%(17.9%)
中国 1位 バイドゥ 68.8% (59.5%) 2位 360サーチ 16.5%(16.8%)
ロシア 1位 ヤンデックス 45.9%(36.2%) 2位 グーグル 45.5%(55.8%)
韓国 1位 グーグル 55.6%(49.1%) 2位 NAVER 36.1%(43.7%)
  • 注:シェアは2015年11月時点で、カッコ内は14年6月時点です。
  • ※アウンコンサルティングの資料をもとにSBI証券が作成
2

注目銘柄のご紹介

市場:米国(NASDAQ)

決算期

売上高(億ドル)

(前年比)

純利益(億ドル)

(前年比)

EPS(ドル)

16.12予

216

46%

105

185%

3.60

17.12予

349

34%

140

33%

4.66

株価(7/12): 117.93ドル

予想PER(16.12期): 32.8倍

  • 世界最大のソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)の「フェイスブック」を運営しています。月間アクティブユーザー数は16.5億人(16年3月末)に達し、2位企業の倍以上の規模を誇ります。
  • SSNS・メッセンジャーサービスの上位10サービスのうち4サービスを保有して、この分野で盤石のポジションを築いています。このうち、買収した「ワッツアップ」、「インスタグラム」については本格的な収益化は仕掛けていません。買収の主眼はSNSでの競合の芽を摘むことだったからかもしれませんが、まだ収益化を追求できる事業があり余裕があると言えるでしょう。
  • 同社SNSの広告媒体としての価値が高まりつつあると見られ、16年1-3月期にはユーザー当たり収入が前年同期比33%も増加して業績は絶好調です。

市場:米国(NASDAQ)

決算期

売上高(億ドル)

(前年比)

純利益(億ドル)

(前年比)

EPS(ドル)

16.12予

718.4

18%

232.42

45%

32.97

17.12予

832.1

16%

276.61

19%

38.83

株価(7/12): 720.64ドル

予想PER(16.12期): 21.9倍

  • インターネット検索でグローバルシェアが6割を超えるほか、YouTube、グーグルマップ、アンドロイド、Gmailなど利用者が世界で10億人を超えるサービスを複数擁することが魅力の会社です。
  • 今話題の「ポケモン GO」を主導している米Niantic社はグーグルアース、ストリートビュー、グーグルマップ事業に関わったハンケ氏が立ち上げた会社で、アルファベットも出資しています。同ゲームで消費者が拡張現実に慣れた場合(つまり、スマホを通じて外界を眺めることに抵抗がなくなる場合)、当社の地域密着広告市場の拡大に繋がる可能性も考えられるでしょう。
  • 欧州で3つの事業(買い物検索、アンドロイド、ネット広告)について独禁法違反の警告を受けており、将来的に罰金が科されるリスクがあります。ただ、この要因もあってPERは低位にとどまっていると見られ、下値のリスクはある程度限定されると見られます。

市場:米国(NASDAQ)

決算期

売上高(億ルーブル)

(前年比)

純利益(億ルーブル)

(前年比)

EPS(ルーブル)

16.12予

713

19%

128

32%

29.64

17.12予

869

22%

183

43%

44.03

株価(7/12): 22.77ドル

予想PER(16.12期): 49.1倍

  • ロシアを代表するインターネット企業で、ロシアを中心にウクライナ、カザフスタン、ベラルーシ、トルコで事業を展開しています。16年1-3月期のロシアの検索シェアは57.6%で、ユニークビジターは67.1百万人(15年1月)に達します。広告収入が96%を占めますが(16年1-3月期)、タクシー事業、eコマースなどで収入の多角化に注力しています。
  • 16年1-3月期は売上が34%増、営業利益は64%増と好調です。売上増はクリック単価(広告単価)が12%増、クリック数が18%増となって、広告収入が31%増となって牽引しています。トラフィック獲得費用の収入に対する比率が低下して利益の伸びはさらに高いものになっています。

    注:予想PERはルーブル建てのEPSを63.90(ルーブル/ドル)でドルに換算しています。

市場:香港(メインボード)

決算期

売上高(億人民元)

(前年比)

純利益(億人民元)

(前年比)

EPS(人民元)

16.12予

1.406

37%

422

51%

4.47

17.12予

1.792

27%

541

28%

5.75

株価(7/12): 180.90HKドル

予想PER(16.12期): 34.9倍

  • 中国最大のインターネットポータルサイト「QQ.com」のほか、インスタントメッセンジャーの「QQ」、対話アプリの「ウィーチャット(微信)」、ゲームの「QQ Game」、SNSの「Qzone」、オンライン決済の「Tenpay」などのサービスを提供します。
  • 売上構成比は、ゲームが55%、ソーシャルメディア(デジタル・コンテンツの購入やQQの会費など)が23%、広告が17%、その他が5%です。グーグルやフェイスブックなどと比べて、コンテンツ収入が大きく、広告収入の比率が小さいのが特徴です。
  • 利用者数の増加を背景に高成長が続いています。16年1-3月期は、売上・営業利益とも前年同期比43%増でした。主要サービスの月間ユーザー数は、前年同期比QQが5%増、Qzoneが同3%増と落ち着いていますが、ウィーチャットは同39%増と高い伸びが続いています。

    注:予想PERは人民元建てのEPSを1.160(香港ドル/人民元)で香港ドルに換算して計算しています。

市場:韓国(KOSPI)

決算期

売上高(10億ウォン)

(前年比)

純利益(10億ウォン)

(前年比)

EPS(ウォン)

16.12予

3,945

21%

751

45%

23,288

17.12予

4,523

15%

982

31%

30,672

株価(7/12): 755,000ウォン

予想PER(16.12期): 32.4倍

  • 韓国最大のインターネットポータルの運営会社で、日米で上場予定のLINE株式会社の親会社であることから注目されています。「LINE」は同社の日本法人が開発したアプリで、同社が日本法人株式の100%を保有しています。
  • 韓国では検索ポータルの「Naver」、子供向けポータルの「Jr. Naver」などを運営しています。同社の韓国ネット検索シェアは77%で、2位Daumの20%に大差を付けています(15年)。なお、韓国は中国、ロシアとともに検索シェアでGoogleがトップでない世界でも数少ない国の一つです。
  • 15年の売上構成比は、項目別に広告収入が71%、コンテンツが26%、その他が2%で、地域別には韓国67%、日本32%、その他1%となっています。15年は、韓国売上が13%増、日本売上が25%増といずれも高い伸びを記録しています。16年1-3月期も、韓国のモバイル広告収入の大幅増加が牽引して売上は前年同期比27%増、営業利益は同32%増と好調です。
  • ※会社資料、BloombergデータをもとにSBI証券が作成
  • ※本ページでご紹介する個別銘柄及び各情報は、投資の勧誘や個別銘柄の売買を推奨するものではありません。

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