SBI証券(オンライン総合証券最大手)−オンライントレードで株式・投資信託・債券を−

株価検索
  • ポートフォリオ
  • 取引
  • 口座管理
  • 入出金・振替

2024-04-29 14:26:34

マーケット > レポート > 広瀬の外国株式・海外ETFデビュー講座 > AIがトレンドとして定着するうえで先週起こったオープンAIのCEO解任劇の持つ意味

AIがトレンドとして定着するうえで先週起こったオープンAIのCEO解任劇の持つ意味

AIがトレンドとして定着するうえで先週起こったオープンAIのCEO解任劇の持つ意味

2023/11/21

11月17日(金)、AI企業ChatGPTの親会社オープンAIが理事会の決議でサム・アルトマンCEOを追い出しました。

この「クーデター」を画策したのは共同創業者でチーフ・サイエンス・オフィサーを務めるイリヤ・スツキバーです。動機としては「AGI(Artificial General Intelligence=自分で命題を発想し、それに自分で回答を出せる、全知全能の神の如きAI)が登場すれば、いずれAIは人間と競争し始め、人間に危害を加える」という危惧を彼が抱いており、サム・アルトマンはAIの商業化ばかりに邁進し、この問題を軽視していると考えたからです。

オープンAIは人類の発展に寄与する目的で設立された非営利団体なので、それがAGIを通じて人類をリスクに晒したのではシャレになりません。理事会は、お目付け役としての責務を果たす必要からアルトマンを解任したというわけです。

今回のことはオープンAIの傘下の営利事業子会社と大々的に共同ビジネスを進めているマイクロソフトは短期的に少しネガティブだと思いますが、既にコパイロットと銘打ったサービスは開始されており売上に対するインパクトは小さいと思います。

なおマイクロソフトはこの営利子会社の株式は保有しているものの非営利団体である親会社レベルでは投票権を持っていません。従って今回起きた「宮廷クーデター」に対し影響力を発揮することは出来ませんでした。

いずれにせよサム・アルトマン、同じく今回辞任したグレッグ・ブロックマンなどの人材は他社へ流れてしまうことが確実です。実際、このふたりは元アップルのジョニー・アイヴと組み、AIハードウェアのデバイスに関し起業の構想を話し合っていると言われています。そしてソフトバンクがそれに出資するという観測もあります。

今回のドタバタ劇は、AIを一般市民に広げるという点で圧倒的に他社をリードしてきたオープンAIとマイクロソフトの優位性が、幹部社員が続々退社することでイノベーションのモメンタムを維持できなくなるというカタチで脅かされるリスクを生みました。

逆に言えばグーグルなどAIで出遅れているライバル各社、ならびに最近雨後のタケノコのようにポコポコ出てきている無数のAIスタートアップの立場からすれば、チャンス到来ということになります。

そもそもAIがトレンド(社会的流行)と呼ばれるためには、その技術が広くユーザーに使われる事、メディアで話題として取り上げられること、商業化が軌道に乗る事、産業の在り方を変える事、市井の人々の話題に上る事、長期に渡って定着すること……などが必要となりますが、一社だけがそれをやっている状態では、それはトレンドではありません。

トレンドと言うからには、複数の企業が、激しく競争し、切磋琢磨し、それがどんどんそのテクノロジーの進化、発展に寄与しなければいけないのです。でもいまはマイクロソフトのひとり勝ち、あるいは半導体ならエヌビディアのひとり勝ち、という感じで、普段、イノベーションが起こるときのような、零細な企業群による乱戦模様のような状態とはちょっと違っていました。

今回、このようなカタチでトップ企業が分裂したことは、競争を激化させ、混沌の中から新しいプレーヤーが登場するチャンスを与えるという意味ではとても良い事だと思います。

結論的には、今回のサム・アルトマンCEO解任劇はAIにとってネガティブなのではなく、業界全体にとってポジティブな展開だと思います。

外国株式口座開設外国株式お取引

著者

広瀬 隆雄(ひろせたかお)

コンテクスチュアル・インベストメンツLLC マネージング・ディレクター

グローバル投資に精通している米国の投資顧問会社コンテクスチュアル・インベストメンツLLCでマネージング・ディレクターとして活躍中。
1982年 慶応大学法学部政治学科卒業。 三洋証券、SGウォーバーグ証券(現UBS証券)を経て、2003年からハンブレクト&クィスト証券(現JPモルガン証券)に在籍。

広瀬 隆雄

免責事項・注意事項

  • 本レポートは、コンテクスチュアル・インベストメンツLLC社(以下、「CI」と称します)により作成されたものです。
  • 本レポートは、CI が信頼できると判断した各種データ、公開情報に基づいて作成しておりますが、CIはその正確性、完全性を保証するものではありません。
  • ここに示したすべての内容は、CIで入手しえた資料に基づく現時点での判断を示しているに過ぎません。
  • CIは、本レポート中の情報を合理的な範囲で更新するようにしておりますが、法令上の理由などにより、これができない場合があります。
  • 本レポートは、お客様への情報提供のみを目的としたものであり、特定の金融商品の売買あるいは特定の金融商品取引の勧誘を目的としたものではありません。
    また、本レポートによる情報提供は、投資等に関するアドバイスを含んでおりません。
  • 本レポートにおいて言及されている投資やサービスは、個々のお客様の特定の投資目的、財務状況、もしくは要望を考慮したものではありませんので、個々のお客様に適切なものであるとは限りません。
  • 本レポートで直接あるいは間接に取り上げられている金融商品は、株価の変動や、発行者の経営・財務状況の変化及びそれらに関する外部評価の変化、金利・為替の変動などにより投資元本を割り込むリスクがありますが、CIは一切その責任を負いません。
  • CIは、レポートを提供している証券会社との契約に基づき対価を得ております。
  • CIは、本レポートの論旨と一致しないレポートを発行している場合があり、また今後そのようなレポートを発行する場合もあります。
  • CIは、本レポートに記載された金融商品について、ポジションを保有している場合があります。
  • 本レポートでインターネットのアドレス等を記載している場合がありますが、CI自身のアドレスが記載されている場合を除き、ウェブサイトの内容についてCI は一切責任を負いません。
  • 本レポートの利用に際しては、お客様ご自身でリスク等についてご判断くださいますようお願い申し上げます。
ユーザーネーム
パスワード

セキュリティキーボード

ログインにお困りの方

【FXデビュープログラム】FX口座の新規開設&お取引で最大700,000円キャッシュバック!

ご案内
・【よりスムーズな解決を実現!】お問い合わせ内容の事前入力サービス
・口座開設の流れ

よくあるお問合せ
・NISA関連のお問い合わせ
・パスワード関連のお問い合わせ

HYPER SBI 2 ダウンロード
  • オンラインセミナー
  • 米株デビューコンテンツ(GWも取引できる!)

SBI証券はお客様の声を大切にしています


ページトップへ

何かお困りですか?

今すぐ口座開設

お問い合わせ  |  投資情報の免責事項  |  決算公告  |  金融商品取引法等に係る表示  |  システム障害の備え

金融商品取引業者 株式会社SBI証券 関東財務局長(金商)第44号、商品先物取引業者
加入協会/日本証券業協会、一般社団法人 金融先物取引業協会、一般社団法人 第二種金融商品取引業協会、一般社団法人 日本STO協会、日本商品先物取引協会
SBI証券(オンライン総合証券最大手)−オンライントレードで株式・投資信託・債券を− © SBI SECURITIES Co., Ltd. ALL Rights Reserved.