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新型コロナ・ワクチンの登場に大きな期待を寄せる米国株式市場

新型コロナ・ワクチンの登場に大きな期待を寄せる米国株式市場

2020/5/27

広瀬の着眼点

3   まとめ

1株式市場は堅調

米国の株式市場は3月23日に大底を付けた後、堅調に推移しています。特にナスダック総合指数の戻りが良く、年初来のパフォーマンスは下のチャートに見るようにプラスに転じています。

株式市場好調の背景

失業率(14.7%)などマクロ経済統計が悪いにも関わらず、なぜ株式市場は好調なのでしょうか?

もちろんその背景には連邦準備制度理事会(FRB)の果敢な利下げや量的緩和政策、そして議会が大型の景気支援策を繰り出したことがあります。

やっと外出禁止令が解除され、市民の生活が元に戻り始めていることも大きいです。

しかしこれら諸々の理由のうちでも最も重要なのは今年の年末当りをメドに、少なくとも医師や看護師のような医療の最前線で奮闘しているヘルスケア・ワーカーに対し、新型コロナウイルスを提供できそうなムードになっていることが挙げられると思います。

そもそも人々が新型コロナウイルスを恐れた理由は「よいお薬やワクチンが無い!」ということであり、ワクチンが完成することが究極の問題解決であると広く信じられているからです。

そこで今日はワクチン開発がどのように進捗しているのか説明します。

「ワープスピード計画」

4月29日にトランプ政権は「ワープスピード計画」と名付けられたワクチン開発支援計画を発表しました。ワクチンそのものを開発するのはもちろん各企業になるわけですが、政府が事業リスクを負担することで企業がより果敢にワクチン完成に挑戦できるようにするというのがこの計画の狙いです。

具体的には11月に1億回(dose)、12月にもう1億回、さらに2021年1月に1億回、合計3億回分のワクチンを備蓄するというターゲットを設定しています。

もちろんワクチンは通常の米国食品医薬品局(FDA)の承認プロセスを経る必要があります。つまりワクチンの安全性の面では妥協や手抜きをしないわけです。

その代わり米国政府が今から一握りのワクチン候補を大量に前金で買い上げることで、開発失敗というビジネス・リスクを製薬会社が負わなくて済むようにするわけです。それは「見切り発車」で今から試作品のワクチン候補を大量に生産し始めることを可能にします。

ワクチンは量産の際のリードタイムが長いので、先ず承認を待ち、それが下りた後でおもむろに生産を開始していたのでは国民にワクチンが届くのはずっと先になってしまいます。そこで「ダメもと」で良いので今から作り置きしようというわけです。

2ワクチン候補

いま世界では100以上の新型コロナ・ワクチン開発プロジェクトが動いています。トランプ政権はそのうち14のプロジェクトを「ワープスピード計画」の候補として選定しました。今後数週間のうちにさらに8つまで絞り込む予定です。

トランプ政権は①安全性と②量産体制がしっかりしている、という二つの尺度で候補を選んでいると言われています。そして最終的に「見切り発車」で大量に前金購入し、備蓄を指示するワクチンは4つの最終候補だけになるそうです。

いま最も有望視され、臨床試験の面でも最も進んでいるのがモデルナ(ティッカーシンボル:MRNA)のワクチンです。同社のワクチンは最先端のmRNA技術を使っています。既に第1相臨床試験(=安全性の確認のみ)は終わり、第2相臨床試験に入っています。

第2相臨床試験では「適切な投与量は幾らか?」ということを決めるのが主目的となっています。7月から大規模な臨床試験が始まります。 なおモデルナはスイスの製薬会社ロンザをワクチン量産の際の下請けとして指名しています。

その次に有望視されているのがファイザー(ティッカーシンボル:PFE)とドイツのバイオンテック(ティッカーシンボル:BNTX)によるワクチンです。このワクチンもモデルナ同様、最先端のmRNA技術を使っています。既にドイツでの第1相臨床試験は4月下旬から始まっており、加えて5月上旬から米国でも第1相臨床試験が開始されました。

三番目に有望なのは英国のオックスフォード大学が英国の製薬会社アストラゼネカ(ティッカーシンボル:AZN)と共同で開発しているワクチンです。これは非複製的ウイルス・ベクター・アデノウイルス技術を利用しています。既に第1相臨床試験は開始されており、7月から大規模な第2相臨床試験を開始したい考えです。米国政府は先日、アストラゼネカに対し12億ドルを支払い、それと引き換えに同社が生産する4億回分のワクチンのうちの3分の1をアメリカに回してもらう約束をしました。つまり米国政府は1.3億回分のワクチンを前金で購入したのです。

なお上で述べて来たmRNA技術、アデノウイルス技術はいずれも最先端であり、逆に言えば過去に成功例は無いです。従ってハイリスクな試みだと考えるべきでしょう。

これらのプロジェクトに次いで有望だと言われているのはジョンソン&ジョンソン(ティッカーシンボル:JNJ)の非複製的ウイルス・ベクター技術に依拠したワクチン候補です。ジョンソン&ジョンソンはていねいに仕事を進める会社で、第1相臨床試験は9月にならないと始まりません。

以上の4候補が下馬評では最も有望であり「ワープスピード計画」に採用される最右翼のワクチン群です。

それ以外のワクチン・プロジェクト

それ以外のプロジェクトで話題に上ることが多いのはフランスのサノフィ(ティッカーシンボル:SNY)が英国のグラクソスミスクライン(ティッカーシンボル:GSK)と組んで開発している免疫増強遺伝子組み換え単位構造ワクチンです。第1相臨床試験開始タイミングは今年の下半期です。

米国のノヴァヴァックス(ティッカーシンボル:NVAX)は免疫増強遺伝子組み換えナノ粒子ワクチンを開発中で現在第1相臨床試験中です。同社はビル・ゲーツなどが後ろ盾となっている感染症流行対策イノベーション連合(CEPI)から臨床試験を進めるための資金援助を受けています。

さらにイノヴィオ(ティッカーシンボル:INO)はDNAプラズミドに依拠したワクチンを開発中でこちらもCEPIから第一回目の奨励金を受け取りました。

その他、詳細は明らかにされていないのですがメルク(ティッカーシンボル:MRK)もワクチンを準備中だと言われています。

3まとめ

米国の株式市場が最近堅調なひとつの理由はワクチン開発に対する投資家の期待が高まっているからです。これから7月にかけて「ワープスピード計画」を巡るニュースはさらに増えると思うので投資家の期待はさらに高まるでしょう。それに呼応して株式市場も夏にかけて堅調に推移する可能性があります。

ただ「ワープスピード計画」に採用されることとワクチンが承認されることは全く別問題であり、「ワープスピード計画」で備蓄され、出番を待っているワクチンがFDAから全部却下され、「すべてのワクチン候補が頓挫した!」というリスクもあります。

従って今後もワクチン開発のニュースには細心の注意を払ってゆきたいと思います。

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著者

広瀬 隆雄(ひろせたかお)

コンテクスチュアル・インベストメンツLLC マネージング・ディレクター

グローバル投資に精通している米国の投資顧問会社コンテクスチュアル・インベストメンツLLCでマネージング・ディレクターとして活躍中。
1982年 慶応大学法学部政治学科卒業。 三洋証券、SGウォーバーグ証券(現UBS証券)を経て、2003年からハンブレクト&クィスト証券(現JPモルガン証券)に在籍。

広瀬 隆雄

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