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中国:年末にかけて一層の景気減速の可能性浮上、今後の相場展開は?

2014/11/7 モーニングスター株式会社

国家統計局と中国物流購買連合会発表の2014年10月の製造業購買担当者指数(PMI)は50.8となり、好不況の分かれ目となる50を上回ったものの、前月と比べ0.3ポイント低下した。市場コンセンサスの51.2を下回った。HSBCが発表した中国製造業購買担当者指数(PMI)速報値と改定値はともに50.4で、9月改定値の50.2から0.2ポイント上昇した。以下、国家統計局と中国物流購買連合会の製造業PMIを項目別に検証する。

国家統計局と中国物流購買連合会のPMIを構成する各項目のうち、需要先行きを示す新規受注指数は0.6ポイントの低下で51.6となり、引き続き落ち込んだ。また、新規輸出受注指数も0.3ポイントの低下で49.9となり、50を下回った。生産指数は前月比0.5ポイントの低下で53.1だった。原材料在庫指数、購買価格指数はともに低下し、50を大きく下回った。企業規模別でみると、大規模企業は51.9、中規模企業は49.1、小規模企業は48.5と、そろって低下した。

上記の国家統計局と中国物流購買連合会の統計結果からは、景況感の悪化が継続していることがわかる。特に需要項目が連続で低下しており、年末にかけて景気減速が進む可能性がある。中小企業のウエイトが高いHSBCの統計結果と国家統計局と中国物流購買連合会の中規模企業、小規模企業の結果が異なっており、中小企業での景況感の改善が判断しにくい。もっとも、国家統計局と中国物流購買連合会の小規模企業の低下幅は0.1ポイントにとどまっており、中小企業を対象にした当局の金融支援などの支援策の効果が出てきている可能性がある。

統計結果については、不動産市況が悪化するなかで、当局が大規模な景気対策を敢えて採ろうとしないところが主因だと考えられる。需要先行きが不透明ななか、在庫消化や生産の抑制が加速する可能性がある。当局は、構造改革を優先する方針を堅持しており、このまま対策をとらなければ景気減速が長期化するおそれがある。

今年も残すところ2か月になった。10月の製造業PMIの情勢と第3四半期の経済統計を総合すると2014年の経済成長率は目標である7.5%前後の下限(7.5%を少し下回る程度)になりそうだ。足元では物価や雇用の状況が良好であり、不動産市場の調整も当局の想定内、悲観的な内容ではない。今年の相場は、当局が経済成長率目標である7.5%前後を担保しており、必要であれば景気対策を実施するという期待感もあり、本土市場と香港ともに比較的堅調な展開だった。ただ、今後の相場を考えた場合、来年以降は当局がどの程度まで経済成長を抑え込むか(改革を優先させるか)といった部分は当面の懸念材料となりうる。こうした懸念が解消しなければ上値が重いままであるし、懸念が強まれば調整の可能性もある。したがって、投資はできるだけディフェンシブで、政策が追い風となる分野を選択したい。不動産投資の伸び率低下の穴埋めを当局は鉄道などのインフラ建設で補う方針であるため、今回も鉄道を取り上げた。南車時代電気(03898)、中国北車(06199)、中国南車(01766)、中国中鉄(00390)、中国鉄建(01186)。

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