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中国:小規模企業の景況感が悪化、政策期待高まる

2014/10/9 モーニングスター株式会社

国家統計局と中国物流購買連合会発表の2014年9月の製造業購買担当者指数(PMI)は51.1となり、好不況の分かれ目となる50を上回り、前月比と同水準をキープした。市場コンセンサスの51.0を0.1ポイント上回った。HSBCが発表した9月の製造業PMIの確報値は50.2となり、速報値である50.5を下回った。国家統計局と中国物流購買連合会の統計結果は横ばいであり、8月の低下が1月でストップしたことやコンセンサスを上回ったことを考えると、悪くない結果だった見ることもできる。ただ、中小企業のウエイトが高いHSBCの統計結果は、速報値からはっきりと低下しており、景気見通しは引き続き悪化していると捉えることもできる。以下、国家統計局と中国物流購買連合会の製造業PMIの項目を検証する。

国家統計局と中国物流購買連合会のPMIを構成する各項目のうち、新規受注指数は0.3ポイント低下し52.2となり、引き続き落ち込んだ。一方、新規輸出受注指数は50.2と0.2ポイント上昇した。生産指数も前月比0.4ポイントの上昇で53.6。そのほか、輸入指数、原材料在庫指数、サプライヤー納期指数などは上昇し、輸入指数、購買価格指数は低下した。企業規模別では、大規模企業は52.0と、前月に比べ0.1ポイント上昇。中規模企業は0.1ポイントの上昇で50.0。小規模企業は0.5ポイントの低下で48.6となった。

小規模企業の落ち込みが目立つ。これは中小企業のウエイトが高いHSBCの統計結果と整合性がある。中国の製造業PMIの過去のサイクルを見ると、まず小規模企業のPMIが低下し、その後中規模企業、大規模企業の順に落ち込んでいく。小規模企業の競争力が相対的に低いことが要因だ。小規模企業を中心に、足元の景況感は悪化しつつある。また、受注の先行きを示す新規受注指数がこのところ連続で低下している。さらに、1-8月の統計を踏まえると、景気見通しは引き続き悪化しているといった見方が適切かもしれない。当局が何も景気刺激策を打たなければ、景況感の悪化は中規模企業、大規模企業へ波及する可能性がある。

当局も景気状況を把握しており、ピンポイントで対策を打ってきている。中国の李克強首相は17日、国務院常務会議を開き、「小微企業」(小規模・零細企業)発展をさらに支援する方針を固めた。既存の小規模・零細企業支援政策を継続すると同時に、新しい政策も打ち出すとした。税制面、財政面、資金調達面の支援が盛り込まれている。全体的な景況感を好転するにはこの政策だけでは限度があるが、こうした政策今後がいくつも出てくる可能性がある。

このところ弱い経済指標が相次いでいるが、本土の相場は逆に強い展開となっている。中国本土を代表する上海総合指数の10月8日の始値は2368ポイントだった。9月1日から約100ポイント上昇した。景気悪化や経済成長率の原則はある程度織り込み済みであり、当局の政策期待が引き続きサポート要因となっている。一方で、香港市場では、本土銘柄を代表する指数であるH株指数の10月8日の始値は10372と9月1日の水準から約500ポイント低下した。香港のデモが嫌気されている面もあるため、このところ本土とは別の動きになっていると解釈できる。香港市場はデモが収束すれば、香港の事業ウエイトの低い銘柄は、政策が出た局面で水準訂正があってもおかしくない。今回は、本土当局と政策方針と整合性があり、香港の事業ウエイトが低い、景気に対しディフェンシブとの観点から、本土鉄道銘柄を取り上げた。南車時代電気(03898)、中国北車(06199)、中国南車(01766)、中国中鉄(00390)、中国鉄建(01186)。

  • ※本ページでご紹介する個別銘柄及び各情報は、投資の勧誘や個別銘柄の売買を推奨するものではありません。

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