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2022-01-28 15:30:36

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中国株 ココがPOINT!  〜EVなど新エネ車への補助金政策が2022年に終了、その影響は〜

2022/1/7
投資情報部 李 燕

年末年始の休暇を挟んだ2021/12/30-2022/1/6の香港市場は調整しました。「オミクロン変異株」に対する警戒や米国の早期利上げ観測が相場の重しとなりました。テンセント(00700)による出資先売却をめぐる懸念も、投資家のリスクオフを助長しました。

今回は、中国の新エネルギー車(NEV)の補助金政策を取り上げたいと思います。中国財政省は2021/12/31に、電気自動車(EV)を含むNEVへの補助金を2022年に30%縮小し、年末には同補助金の支給を終了すると表明しました。NEVの補助金政策と販売動向を確認したうえで、補助金政策の終了に伴う影響を探ってみたいと思います。

図表1 ハンセン指数の一目均衡表(日足、3ヵ月)

注:1/7(金)の日本時間13:00までのチャートです。
※当社WEBサイトを通じてSBI証券が作成。

図表2 香港市場の業種別指数騰落率(1/6(木)までの騰落率によります)

ハンセン総合指数業種別騰落率 5日 1ヵ月 3ヵ月
ハンセン総合 -0.7% -2.2% -4.8%
電気通信 4.0% 4.8% 2.3%
エネルギー 3.9% 5.9% -8.1%
コングロマリット 3.1% 4.7% -0.8%
金融 1.7% 2.1% 1.5%
不動産 -0.2% -1.9% -8.7%
情報テクノロジー -0.8% -4.4% -7.5%
素材 -1.8% -6.2% -15.0%
工業 -1.9% -2.0% 1.3%
生活必需品 -2.3% 0.5% 0.5%
一般消費財 -2.9% -6.7% -2.3%
公益 -3.5% 4.5% 1.5%
ヘルスケア -6.2% -13.4% -24.9%

注:業種別騰落率はハンセン総合指数が母集団です。
※BloombergデータをもとにSBI証券が作成。

図表3 香港市場の個別銘柄の騰落率と関連ニュース等(1/6(木)までの騰落率によります)

ハンセン指数

騰落率上位
(5日)
銘柄名 騰落率
(5日)
騰落率
(1ヵ月)
騰落率
(3ヵ月)
関連ニュース等
02018 瑞声科技[AACテクノロジーズ] 10.9% 3.0% -6.5% 音響部品メーカー。中国の新興スマホメーカーRealmeが若者向けに開発した新型スマートフォンに、同社の製品が搭載されることになった。
00688 中国海外発展 [チャイナオーバーシーズランド] 10.2% 8.8% 16.6% 中国不動産大手。2021年の不動産販売(速報値)面積が前年比13%増となり、買い手掛かりになった。
09988 アリババ・グループ 10.1% 7.4% -11.9% EC・フィンテック大手。米著名投資家のチャーリー・マンガー氏による大幅な買い増しが好材料となった。
01177 中国生物製薬 [シノ・バイオファーマ] 9.0% 4.9% 1.7% 大手医薬品メーカー。自社株買いが買い手掛かりになったもよう。
02388 中国銀行(香港) [BOCホンコン] 8.4% 12.4% 15.9% 4大銀行の一角。 米長期金利の上昇を受け、グロース(期待)銘柄が調整し、金利上昇の恩恵が期待できる銀行株が買われるなか、連れ高した。
騰落率下位
(5日)
銘柄名 騰落率
(5日)
騰落率
(1ヵ月)
騰落率
(3ヵ月)
関連ニュース等
00291 華潤ビール[チャイナリソーシズビール] -6.9% -4.3% 9.1% ビール大手。大手証券会社が「アンダーパフォーム」の投資判断を継続したことが嫌気されたもよう。
03690 Meituan -7.4% -13.0% -11.6% 中国フードデリバリー最大手。米長期金利の上昇を受け、グロース(期待)銘柄が調整するなか、テンセントによる保有株比率の引き下げ懸念が追い打ちとなった。
02688 新奥能源控股[ENNエナジー] -7.8% -0.5% 11.2% 天然ガス供給会社。 米長期金利の上昇を受け、グロース(期待)銘柄(新エネルギー関連を含む)が調整した。
02269 薬明生物技術[ウーシー・バイオロジクス] -12.9% -18.3% -32.2% バイオ医薬品開発受託大手。 米長期金利の上昇を受け、グロース(期待)銘柄(ヘルスケア関連を含む)が調整した。
06098 CG SERVICES -13.4% -14.9% -30.5% 不動産大手カントリガーデン(02007)傘下の不動産サービス会社。不動産市場に対する懸念が引き続き、重しとなった。(SBI証券取り扱いなし)

ハンセンテック指数

騰落率上位
(5日)
銘柄名 騰落率
(5日)
騰落率
(1ヵ月)
騰落率
(3ヵ月)
関連ニュース等
02518 汽車之家 14.2% 6.2% -28.8% 平安保険(02318)傘下の自動車インターネットプラットフォーム会社。親会社の平安保険(02318)との関係強化が好感された。米長期金利の上昇を受け、グロース(期待)銘柄が調整するなか、資金調達(確保)能力が注目点となっていることが背景にある。(SBI取り扱いなし。リンク先は米国上場のATHMとなっています。)
02018 瑞声科技[AACテクノロジーズ] 10.9% 3.0% -6.5% 音響部品メーカー。中国の新興スマホメーカーRealmeが若者向けに開発した新型スマートフォンに、同社の製品が搭載されることになった。
09961 携程旅行網[トリップドットコムグループ] 10.7% 1.9% -19.2% オンライン旅行サービス大手。大手証券会社による投資判断と目標株価の引き上げが好感された。(SBI証券取り扱いなし。リンク先は米国上場のTCOMとなっています。)
09988 アリババ・グループ 10.1% 7.4% -11.9% EC・フィンテック大手。米著名投資家のチャーリー・マンガー氏による大幅な買い増しが好材料となった。
09888 百度[バイドゥ] 6.4% 5.3% -0.9% 検索エンジン大手。集度と共同に、自動運転技術「レベル4」搭載の量産車を2023年に投入する予定だと発表し、好材料となった。
騰落率下位
(5日)
銘柄名 騰落率
(5日)
騰落率
(1ヵ月)
騰落率
(3ヵ月)
関連ニュース等
01833 Ping An Healthcare and Technology -8.2% -7.1% -45.5% 平安保険(02318)傘下のインターネットヘルス大手。米長期金利の上昇を受け、グロース(期待)銘柄が調整するなか、大手証券会社による投資判断と目標株価の引き下げが追い打ちとなった。
06618 JD Health International Inc. -9.0% -12.6% -20.5% JDドットコム(09618)傘下のインターネットヘルス大手。米長期金利の上昇を受け、グロース(期待)銘柄が調整するなか、大手証券会社が同業の投資判断と目標株価を引き下げ、連れ安した。
00285 比亜迪電子(国際)[BYDエレクトロニック] -9.0% -8.8% -4.4% BYD(01211)傘下のスマートフォン部品・受託製造メーカー。アップルのサプライヤー。アップル株が史上最高値を付けた後反落し、連れ安した。
09698 万国数拠服務 -9.2% -19.9% -26.8% データセンターを運営。米長期金利の上昇を受け、グロース(期待)銘柄が調整するなか、大手証券会社による投資判断と目標株価の引き下げが追い打ちとなった。
09626 ビリビリ -13.8% -33.3% -41.5% 動画プラットフォーム大手。米長期金利の上昇を受け、グロース(期待)銘柄が調整するなか、テンセントによる保有株比率の引き下げ懸念が追い打ちとなった。(SBI証券取り扱いなし。リンク先は米国上場のBILIとなっています。)

注:銘柄名はBloombergの表記により、当社WEBサイト・本文中の表記と異なる場合があります
※BloombergをもとにSBI証券が作成。

先週の中国株市況

香港のハンセン指数とハンセンテック指数は週間で(1/6まで)、それぞれ0.2%下落、1.4%下落しました。米国上場のADRで構成されるナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数は、4.3%下落(同)しました。「オミクロン変異株」に対する警戒や米国の早期利上げ観測が相場の重しとなりました。

テンセント(00700)による出資先売却をめぐる懸念も、投資家のリスクオフを助長しました。テンセントは1/4、シンガポールのインターネット企業シー(SE)への出資比率を21.3%から18.7%に引き下げると発表しました。JDドットコム(09618)に続き、テンセントが出資先企業の保有株式比率を引き下げることになり、テンセントの“投資回収”が他の企業にも及ぶのではないかとの懸念が強まりました。(詳細は、「中国株 ココがPOINT!  〜テンセントがJDドットコム株を配当に、何を示唆するのか〜」をご参照願います。)

業種別では、ヘルスケア、公益、一般消費財が軟調でした。公益と一般消費財のうち、太陽光発電・風力発電・電気自動車(EV)など新エネルギー関連銘柄の下落が目立ちました。米長期金利の上昇を受け、グロース(期待)銘柄が総じて調整した相場環境の中で、ヘルスケアや新エネルギー関連銘柄が売られた格好です。

一方、電気通信とエネルギーは逆行高となりました。電気通信の上昇は、主にチャイナモバイル(00941)の中国本土A株上場を好感したものです。エネルギーは、原油先物の持ち直しを受け、ペトロチャイナ(00857)を筆頭に原油・天然ガス大手が上昇をけん引しました。

今回のトピックス

中国財政省は2021/12/31に、電気自動車(EV)を含むNEVへの補助金を2022年に30%縮小し、年末には同補助金の支給を終了すると表明しました。2020年に公表した方針に沿ったもので、サプライズではありませんでした。しかし、投資家センチメントが弱い時期に発表されたこともあり、EV関連銘柄は調整しました。今回は、NEV補助金政策の影響を探ってみたいと思います。

【NEVの補助金政策と販売動向】

中国でNEVへの補助金政策が本格的に導入されたのは2013年に遡ります。EVやプラグインハイブリッドカー(PHEV)の航続距離などによって中央政府と地方政府がそれぞれ補助金を出し、需要創出を図りました。それ以降、新車販売台数に占めるNEVの割合は年を追うごとに上昇しました。

しかし、2015年に企業による補助金詐欺が多発したこともあり、それ以降、中国当局は補助金の判断基準引き上げや支給金額の削減を段階的に行いました。2019年には地方政府の補助金全廃と中央政府の補助金半減が実施されました。それを受け、NEV販売台数は過去数年の増加傾向から一転して前年比4%減となりました。

2020年前半は新型コロナの感染急拡大も響き、NEV販売は前年割れが続きました。NEVの販売鈍化を受け、中国当局は新型コロナ対応策の一環として、2020年で終了する予定だった補助金政策を延期すると発表しました。それを受け、NEV販売台数は2020年に前年比11%増に転じました。2021年も増加傾向が続きました。2021年1-11月のNEV販売台数は前年同期比2.6倍となり、新車販売台数に占める割合は12.7%に達しました。このようにみると、NEVの販売動向は補助金政策に大きく依存しています。

【NEV市場の新しい動向】
NEVの販売動向は補助金政策に大きく依存してきましたが、近年は新しい動きが見受けられます。たとえば、2020年以降、補助金が小幅ながらも段階的な引き下げにあったにもかかわらず、2021年はNEVの販売が急拡大しました。背景には、2020年からの反動(新型コロナの影響)に加え、消費者がNEVを受け入れ始めていることが挙げられます。

振り返ってみると、NEV販売の大半を占めるEVは、普及当初は相次ぐ火炎事故や不十分の充電設備によって消費者の購入意欲がそがれていました。しかし、近年はEVの安全性向上と充電設備の整備を受け、EVに対する投資家の信頼感が高まっています。また、EVメーカーが積極的に消費者に受け入れられやすい製品を開発・投入していることも、EV化を押し上げています。たとえば、過去1-2年とEV普及初期の大きな違いは、EVが単なる電気自動車ではなく、自動運転やコネクティッドなど「EV+ソフトウェア」のコンセプトを取り入れている点です。また、かわいらしいデザインの超小型EVの登場も、EVに対する親近感を醸成しています。

2021年のNEV市場の特徴について、中国自動車技術研究センター傘下の中汽数据の李主任は、以下4点を挙げました。

1)2台目以降の購入や買い替えの割合が高い
2)女性の購入割合が高い
3)高級ブランドの割合が高い
4)1980年代・90年代生まれの世代による購入割合が高い
上記の1)、2)、4)は、いずれもNEVが消費者に受け入れられるようになっていることを示唆します。3)については、補助金終了による影響を考える際、参考となりそうです。

【補助金政策の終了に伴う影響】
NEVの販売動向(図表4)を確認してみると、補助金が「大幅」に削減された2019年は、前年比で販売減に転じました。一方、補助金が「小幅で段階的」に削減された時期は、その影響は限定的でした。2022年の補助金は、前年基準比で30%削減される予定となっており、「小幅で段階的」と「大幅」な削減の中間にあたると思います。したがって、NEVの販売は多少補助金削減の影響を受けることが予想されます。ただし、「大幅」に削減された2019年ほどの落ち込みにはならないと想定されます。2022年末をもって補助金政策が終了することを考えると、2022は駆け込み需要が生じる可能性もあるでしょう。

より中長期的にみた場合、2020-2021年の販売動向からすると、EV化は既に補助金頼りの普及初期から本格的な普及期へ移行しているといえます。「NEV市場の新しい動向」で確認したように、NEVは消費者(若い世代にも)に受け入れられるようになっています。したがって、補助金の削減・終了によってEV化の進行が止まることはなさそうです。中汽数拠が2021年12月に発表した「2021省エネ・新エネルギー自動車(NEV)発展報告」によると、中国の新車販売台数に占めるNEVの割合は、2035年までに60%(2021年1-11月は12.7%)に達する見通しです。

他方、補助金の削減・終了による影響は、NEV車種の違いよって異なる可能性がありそうです。2021年のNEV市場は、高級ブランドの割合が高いのが一つの特徴でした。消費者が価格に対して敏感というより、性能や品質、ブランド力を重視するようになったことを示唆します。したがって、補助金の削減・終了による影響は、高級車に対してはより限定的なものにとどまる可能性がありそうです。

【EV関連銘柄の株価動向】
2021/12/30-2022/1/6の香港および米国市場では、中国EV関連銘柄が調整しました。中国当局のNEV補助金政策の発表を受けたものと解釈する記事が目立ちます。しかし、それ以外の要因のほうが大きく左右したとみております。というのは、中国財政省が2022年のNEV補助金政策を正式に発表したのは2021/12/31でしたが、その翌取引日の2022/1/3に中国EV最大手のBYD(01211)の株価は0.5%の下落にとどまりました。1/4は、2.9%の上昇に転じました。

実際、BYDの株価が最も大きく下落したのは、1/5(8.4%下落)でした。その前日、米国市場では米長期金利の上昇を受け、ナスダック指数が調整し、世界EV最大手のテスラ(TSLA)などグロース株が大きく下げました。したがって、足元の中国EV関連銘柄の調整は、NEVの補助金削減もさることながら、グロース株に対する投資家のリスク許容度の変化も大きく影響していると思います。

2022年は米国の利上げが視野に入っていることを考えると、EVをはじめとするグロース株は2021年より株価変動の大きい年となりそうです。投資家のリスク志向を大きく左右する米国金利の動向に注視していく必要があるでしょう。一方、EV化は世界的な潮流となっており、中国でもEV化の加速は続くとみられます。中長期的にみると、EVは引き続き、重要な投資テーマとして注目に値すると考えます。

図表4 中国の自動車販売台数の推移(月次ベース)

※BloombergデータをもとにSBI証券が作成

※本ページでご紹介する個別銘柄及び各情報は、投資の勧誘や個別銘柄の売買を推奨するものではありません。

免責事項・注意事項

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