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パランティア(PLTR)決算、見通しは期待以上!?株価は引け後の取引で23%と大幅高!
2025/2/4
デジタル営業部 谷 健一郎
4Q(10-12月)決算速報(現地2/3引け後発表)
2003年に創業したビッグデータ分析などのソフトウェアを提供する企業です。同社は4つのプラットフォームを事業の柱とします。主に政府や米国防総省など公的機関向けの「Gotham(ゴッサム)」、民間向けに組織のデータを一元的に扱うオペレーティングシステムを提供する「Foundry(ファウンドリー)」、AIを活用しゴッサムやファウンドリーを統合する「AIP(Palantir Artificial Intelligence Platform)」、そして開発・セキュリティ・運用などを手掛ける「Apollo(アポロ)」です。
●決算発表後の時間外取引(日本時間10:00時点):102.79ドル(+22.8%)
●売上高:8.275億ドル、前年同期比+36%(予想7.759億ドル)〇市場予想を大きく上回った
●調整後EPS:0.14ドル、前年同期は0.08ドル(予想0.11ドル)〇市場予想を上回った
●調整後フリー・キャッシュフロー:5.17億ドル、前年同期比+70%
●1-3月期売上高見通し:8.58~8.62億ドル(予想8.029億ドル)〇市場予想を大きく上回った
●1-3月期調整後営業利益見通し:3.54~3.58億ドル(予想3.004億ドル)〇市場予想を大きく上回った
●25年12月期通期売上高見通し:37.4~37.6億ドル(予想35.4億ドル)〇市場予想を大きく上回った
●25年12月期通期調整後営業利益見通し:15.5~15.7億ドル(予想13.7億ドル)〇市場予想を大きく上回った
●25年12月期通期調整後フリーキャッシュフロー見通し:15~17億ドル
4Qの実績値、1Q及び、25年12月期通期の会社予想で売上、利益とも市場予想を大きく上回りました。引け後の取引ではサプライズから約23%の急騰となりました
引け後の時間外取引のチャート

決算のポイント
●政府向け売上高:4.55億ドル(予想4.25億ドル)〇市場予想を上回った
●民間向け売上高:3.72億ドル(予想3.62億ドル)〇市場予想を上回った
●顧客数:711社、前年同期比+43%(予想670社)〇市場予想を上回った
●米国の民間向け好調。同売上高は前年同期比+64%、前四半期比+20%
●100万ドル以上の契約を129件、500万ドル以上を58件、1,000万ドル以上を32件それぞれ成約した
●政府向けでは米陸軍との契約を4年延長、総額は最大6.189億ドルを見込む
●医療機関でAIP(Palantir Artificial Intelligence Platform)を導入。業務を合理化し、より多くの患者に世界クラスの医療を提供
●*40%ルールは24年12月期通期では68%、4Qでは81%に達した
●現金・現金同等物・米短期国債は52億ドル
*40%ルール:増収率+調整後営業利益率。ソフトウェア企業やベンチャー企業へ投資する際の指標の一つ。40%が目安となる。
経営陣の主なコメント
●2024 年はパランティアにとって驚異的な年だった。米国事業が牽引、勢いは年末まで続き4Qを素晴らしい業績で終えた
●AI 革命は続いている。*AIP(Palantir Artificial Intelligence Platform)を通じ顧客のコモディティ化されたビジネス・モデルの潜在能力を解き放つことができる
●AIPは米国民間向け売上を牽引。新規顧客獲得増に貢献し、3 年前と比べ民間顧客数はほぼ 5倍となった。そして既存顧客向けの取引も拡大傾向にある
●例として、全米最大規模のドラッグストアに触れる。2024年初頭からの顧客。新たに処方箋の効率化、患者対応などの効率化を目的とし6,700 万ドル追加契約を締結した
●政府向けで特筆すべきは、米陸軍との長年のパートナーシップ。陸軍データ プラットフォームをサポートする「Army Vantage」を最大4年間延長する。また、米特殊作戦軍との契約も拡大。同部隊向けにMission Manager を初めて導入した
*AIP(Artificial Intelligence Platform:人工知能を活用したプラットフォーム)
決算を受けたマーケットの反応
4Qの実績値、1Q及び、25年12月期通期の会社予想で売上、利益とも市場予想を大きく上回りました。米国民間向けが牽引。特に23年上期に提供を開始したAIPが加速的に伸びているようです。政府向けも盤石。米国陸軍向けの大型契約延長や、特殊部隊向けに新規導入を行うなどの実績を積みました。
パランティアの共同創業者であるピーター・ティール氏は古くからのトランプ氏支持者。DOGE(米政府効率化省)のトップを務めるマスク氏とのペイパル人脈も意識されます。AIを活用した業務効率化のトレンドや、政権からの追い風期待なども同社の株価上昇材料として意識されそうです。
Bloombergがまとめたアナリストの目標株価平均:58.00ドル
同、アナリスト・レーティングは5段階評価の2.79
同、相関チャート上位の同業はビル・ホールディングス(BILL)、SS&Cテクノロジーズ(SSNC)、ガイドワイア・ソフトウェア(GWRE)
最低投資金額:約13,000円(2/3終値、1ドル155円換算)
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