1Q(1-3月)決算速報(現地4/30寄り前発表)
医薬品製造事業を展開する世界的大手企業。糖尿病治療薬のマンジャロや肥満治療薬のゼップバウンドが売上高拡大をけん引。将来、世界的に需要が拡大するとの期待から投資家の熱い視線を集めます。
●決算発表当日の株価:781.10ドル(+5.95%)
●売上高:87.7億ドル(予想89.3億ドル)×市場予想を下回った
●調整後EPS:2.58ドル(予想2.44ドル)〇市場予想を上回った
●粗利益率:80.9%(予想79.9%)〇市場予想を上回った
●24年12月期通期売上高見通し:424.0〜436.0億ドルに上方修正、従来見通しは404.0〜416.0億ドル(予想413.8億ドル)〇市場予想を大きく上回った
●24年12月期通期調整後EPS見通し:13.5〜14.0ドルに上方修正、従来見通しは12.2〜12.7ドル(予想12.45ドル)〇市場予想を大きく上回った
決算発表当日のチャート
決算のポイント
個別医薬品売上高
●マンジャロ(糖尿病治療薬)売上高:18.1億ドル(予想20.7億ドル)×市場予想を下回った
●ゼップバウンド(肥満症治療薬)売上高:5.17億ドル(予想3.78億ドル)〇市場予想を大きく上回った
●トルリシティ(2型糖尿病治療薬)売上高:14.6億ドル(予想16.7億ドル)×市場予想を下回った
●ベージニオ(抗悪性腫瘍剤/乳がん向けなど)売上高:10.5億ドル(予想10.7億ドル)△市場予想とほぼ一致
経営陣の主なコメント
●1Qの売上高はマンジャロ、ゼップバウンド、ベージニオ、ジャディアンスなどが牽引、前年同期比26%増となった
●24年12月期通期売上高見通しは20億ドル上方修正。主にマンジャロとゼップバウンドが好調であること、生産能力拡大の見通しが背景
●当社の最優先事項は積極的な製造拡大計画を確実に実行すること。直近では米ウィスコンシン州プレザントプレーリーで工場買収契約を締結。2025年末の生産開始を目指す。以前発表したドイツの施設でも建設に着工、生産量を最大化するよう取り組んでいる
決算を受けたマーケットの反応
売上高やマンジャロの販売動向は市場予想に届かなかったものの、生産能力の向上や需要の強さを背景とした24年12月期通期見通しの売上高、利益の上方修正がポジティブ・サプライズとなった模様。株価は上昇トレンド継続が期待できそうです。
Bloombergがまとめたアナリストの目標株価平均:833.40ドル
アナリスト・レーティング:5段階評価の4.45
最低投資金額:12,300円(4/30終値、1ドル157円換算)