4Q(7-9月期)決算速報(現地11/8引け後発表)
世界的なエンターテインメント企業。パーク事業の印象が強い同社ですが、メディアやストリーミングなどを手がけるエンターテインメント事業が売上高の約45%を占めます。最近はストリーミング事業などリストラ動向が株価材料として注目されております。22年11月アイガー氏がCEOに再任、前四半期には26年までの任期延長を発表しました。
●決算発表後の時間外取引(日本時間10:00時点):87.30ドル(+3.31%)
●売上高:212.4億ドル、前年同期比+5.4%(予想214.3億ドル)×市場予想を下回った
●調整後EPS:0.82ドル、前年同期は0.30ドル(予想0.69ドル)〇市場予想を上回った
引け後の時間外取引のチャート

決算のポイント
●エンターテインメント 売上高:95.2 億ドル (予想 97.7 億ドル)×市場予想を下回った
●スポーツ売上高:39.1 億ドル(予想38.9億ドル)〇市場予想を上回った
●エクスペリアンス売上高:81.6 億ドル(予想82.0億ドル)×市場予想を下回った
●ストリーミング・サービス加入者総数:2.247億人、前四半期は2.196億人(予想2.251億人)×市場予想をわずかに下回った
●うちDisneyプラス加入者総数:1.502億人、前四半期は1.461億人(予想1.471億人)〇市場予想を上回った
●Disneyプラス新規加入者:700万人(予想280万人)〇市場予想を大きく上回った
●24年度のフリーキャッシュフローは2023年度と比較して大幅に増加、パンデミック前最後の水準に近づきつつある
●ストリーミング事業は24年4Qの黒字化を期待する、ただし数字のブレも排除できない
●コスト削減に引き続き取組む。削減目標を55億ドルから75億ドルに引き上げる
経営陣の主なコメント
●4Qの調整後EPSは前年比で約3倍をうかがう利益規模だった。当社3事業、エンターテインメント、エクスペリエンス、スポーツで営業利益が前年同期と比較して大幅に増加した
●リストラを徹底し、大幅な業務効率化を達成している。年初の目標より約20 億ドル増の約75 億ドルのコスト・カットを目標に掲げ取り組んでいる
●重要なこととして新組織は会社の中心部に「創造性」を取り戻している。その成果として、Disneyプラス新規加入者は約700万人にのぼる。「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー Vol.1」はヒット、「リトル・マーメイド、エレメンタル」は劇場公開の人気もあり、Disneyプラスで最も視聴されているコンテンツの 1 つだ
●広告付きDisneyプラス加入者は約200 万件増の合計520 万件と米国の新規加入者の50%以上が広告付きを選択。過去 6 か月間広告付きユーザー視聴時間は 約34%以上の増加となった
決算を受けたマーケットの反応
アイガーCEO主導のもと事業再構築が進み企業体質の改善が進んでいる模様。4Qに回復が期待されたDisneyプラスは新規加入者が約700万人、広告付きプランも好調な様子。ストリーミング事業の改革を突破口に、魅力的なコンテンツを活かした経営を実行しつつあるディズニー。21年から続く株価低迷も脱却が期待されます。
Bloombergがまとめたアナリストの目標株価平均:106.37ドル
アナリスト・レーティング:5段階評価の4.38
最低投資金額:12,700円(11/8終値、1ドル150円換算)