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3Q(7-9月期)決算速報(現地10/24寄り前発表)
Tモバイル、AT&Tと並ぶ米国で最大級の通信サービス企業。高配当利回りが魅力。NYダウに採用される米国を代表する企業の一社です。
●決算発表当日の株価:34.30ドル(+9.27%)
●売上高:333.4億ドル(予想332.8億ドル)〇市場予想をわずかに上回った
●調整後EPS:1.22ドル(予想1.18ドル)〇市場予想を上回った
●1-12月期通期調整後EPS見通し:4.55〜4.85ドルを据え置いた(予想4.67ドル)〇中間値が市場予想をわずかに上回った
売上高、調整後EPSとも市場予想を上回りました。予想外に通期のフリーキャッシュフロー見通しを上方修正、これがサプライズとなり株価は9.27%高と大きく上昇しました
決算発表当日のチャート
決算のポイント
●ワイヤレス後払い契約純増数:+58.1万件、前四半期は+61.2万件(予想+63.2万件)〇市場予想を上回った
●後払い携帯電話純増数:+10.0万件、前四半期は+0.8万件(予想+6.82万件)〇市場予想を上回った
●ワイヤレス小売り後払い契約携帯電話月間解約率:1.04%、前四半期は1.58%(予想1.05%)〇市場予想を上回った
●家庭用無線インターネット契約者数:+7.2万人(予想+5.7万人増)〇市場予想を上回った
●23/12月期通期資本的支出見通し(CAPEX):182.5〜192.5億ドルの後半着地に引上げ、レンジは据え置き(予想187.4億ドル)中間値が市場予想とほぼ一致
●23/12月期通期フリーキャッシュフロー見通し:180億ドル、従来予想から10億ドル引き上げ
経営陣の主なコメント
●3Qはワイヤレス サービス事業が前年同期比 2.9% 増と好調。顧客とのリレーションシップの向上が寄与
●年初から現在までのフリーキャッシュフローは146億ドル。現時点で22年通期のフリーキャッシュフローを上回った
●良好なフリーキャッシュフローを背景に純負債を削減、バランスシートを強化。株主へ高配当で報いることができた。3Qに26 億ドルの負債を返済、17 年連続で増配を達成した
●年初から現在までのフリーキャッシュフロー配当性向は約56%、1年前から大幅に改善した
●顧客中心主義の徹底により、後払い電話の純増は前年から継続。同業他社のような積極的プロモーションに頼ることなく、消費者向けの製品とサービスで差別化
決算を受けたマーケットの反応
良好な決算内容に、経営陣は先行きへの自信を深めている様子。後払い携帯電話や家庭用無線インターネットの契約者数は好調を維持。フリーキャッシュフローの増加傾向も高配当銘柄である同社には高評価となろう。足元の懸念材料が払拭され株価は大幅高。安心感が拡がるにつれ高配当利回り狙いの資金回帰も期待できよう。
Bloombergがまとめたアナリストの目標株価平均:38.79ドル
アナリスト・レーティングは5段階評価の3.31
予想配当利回り:7.76%
最低投資金額:5,150円(10/24終値、1ドル150円換算)