今週はエヌビディアや阿里巴巴集団(アリババ グループ)が決算発表を予定しています!
これまでに決算発表を行ったS&P500指数構成銘柄473社の動向をみると、売上高が市場予想を上回った企業は314社(66.4%)、調整後EPS(1株当たり利益)が市場予想を上回った企業は359社(75.9%)となっています(5/20時点、Bloombergのデータより、SBI証券調べ)。当社売買代金ランキング上位銘柄(2021/10/1〜2022/3/31)のうち、今週決算発表を予定しているのは以下の銘柄です。
エヌビディア(NVDA) 5/25 引け後
半導体メーカー。画像処理装置のGPU(グラフィックス・プロセッシング・ユニット)に強み、人工知能(AI)向けでも確固たる地位を築いています。前回発表の11-1月期決算では売上高が76.4億ドル、調整後EPSが1.32ドルでした。2-4月期の売上高見通しは81.0億ドル±2%。会社はデータセンター向けが事業を牽引、成長ペースは加速するとの見通しを示しております。アマゾンやマイクロソフトの1-3月期決算ではAWS、アジュール事業は好調だったため、エヌビディアのデータセンター向け事業にも期待が高まります。市場予想は前年同期比75%増の35.8億ドルとなっております。もう一つの成長エンジンであるゲーム向け売上高。ソフト価格は軟調でありチップの売上にどの程度影響があるか、見通しを含めて注目されそうです。また会社は前回決算発表でサプライチェーン問題は重石と指摘しておりました。5/18発表のシスコシステムズの2-4月期決算では中国ロックダウンの影響が業績の足枷となっており警戒要素と言えるでしょう。
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阿里巴巴集団(アリババ グループ)ADR(BABA) 5/26 寄り前
中国のeコマース最大手。前回発表の10-12月期決算で売上高は前年同期比約10%増と2014年の上場後の四半期増収率として最も低い伸びとなりました。1‐3月期決算では中国コマース事業ではコロナ感染再拡大、景気減速の影響がどの程度かや多角化の進展動向などが注目を集めそうです。AWS、アジュールにつぐ規模のクラウド事業ではネット業界以外の伸びなどが鍵となりそうです。前回決算で上場後初めて減少に転じた重要指標である顧客管理収入(CMR)の値も注目されそうです。また、創業者である馬氏の動向や中国政府の中国プラットフォーマーへの影響なども気になるところで、手掛かりを探ることになりそうです。
主要企業の四半期決算発表予定(5/23〜6/2)
発表予定 (現地時間) |
ティッカー | 銘柄名 | 予想売上高 (億ドル) |
予想EPS (ドル) |
株価(5/20) (ドル) |
目標株価 (ドル) |
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05/25 | 引け後 | NVDA | エヌビディア | 81.0 | 1.30 | 166.94 | 307.67 |
05/26 | 寄り前 | BABA | 阿里巴巴集団(アリババ グループ)ADR | 297.7 | 1.05 | 86.79 | 161.69 |
05/26 | 寄り前 | MDT | メドトロニック | 84.5 | 1.57 | 102.53 | 122.43 |
05/26 | 引け後 | COST | コストコホールセール | 513.7 | 3.05 | 416.43 | 587.36 |
05/31 | 引け後 | CRM | セールスフォース | 73.8 | 0.95 | 159.65 | 282.66 |
06/02 | 引け後 | AVGO | ブロードコム | 79.1 | 8.73 | 543.19 | 686.29 |
06/02 | 引け後 | CRWD | クラウドストライク・ホールディングスA | 4.6 | 0.23 | 148.74 | 255.69 |
※Bloombergのデータを基にSBI証券が作成。
※上記「主要企業」とはS&P100指数に採用されている企業に当社内売買代金上位銘柄30社(2021/10/1〜2022/3/31)を加えたものを指します。「予想EPS」は多くの場合一時損益を除いた調整後EPSです。予想売上高・予想EPSについて、一部ADR銘柄などはユーロや人民元ベースのものがあります。「目標株価」は、Bloombergが集計した各アナリストの目標株価の平均値です。「銘柄名」はBloombergのデータを用いて表示しているため、当社WEBサイト上の表記と異なることがあります(銘柄検索の際は「ティッカー」をご利用ください)。Bloomberg上にデータがないものなどは「-」と表示しています。
※決算予定日はあくまで作成日時点の予定・推定日であり、予告なく変更される場合があります。