決算速報(現地8/25寄り前発表)
●決算発表当日の株価:25.46ドル(+0.04%)
【1-3月期】
●売上高:0.23億人民元 ※業績予想を発表している証券会社がBloombergの集計上は存在していないため、「市場予想」といえる数字はないようです。
●調整後EPS:1ADS当たり-0.24人民元 ※同上
【4-6月期】
●売上高:0.12億人民元 ※同上
●調整後EPS:1ADS当たり-0.88人民元 ※同上
株価は一時10%を超える下落となったものの、最終的には前日終値比ほぼ変わらずで引けました。
決算発表当日のチャート
決算のポイント
●決算発表が遅れていた同社ですが、今回1-3月期と4-6月期の決算発表を同時に行いました。
●ひとまず決算発表が行われたことは前向きな動きとなりますが、米投資会社ウルフパック・リサーチが今年の2月のレポートで指摘した粉飾決算疑惑を払拭するような新たな材料は引き続き示されなかったようです。
経営陣の主なコメント
●2021年を迎えるにあたり、当社は中核の「エア・モビリティ・ソリューション」により注力した(1-3月期の決算発表資料に記載されたコメント、以降は4-6月期の決算発表用のコメント)。
●4-6月期の粗利益率は過去最高となる68%に達し、これは当社の競争力や業界の先導者としての立ち位置を反映している。
●「EHang 216」や「EHang 216F」などの自律型航空機(AAV)について、当局の認可などに向けて大きく前進することができた。
●当社は引き続き業界の先導者としての立ち位置を維持し、競争力を保つことに自信を持っている。
決算を受けたマーケットの反応
決算発表当初は10%を超える急落となったものの、徐々に値を戻す展開となりました。
アナリストによる同社のカバレッジがBloombergの集計上はなく、「市場予想」というものが存在しないなかで当初大きく下落したことは、おそらく根強く残る粉飾決算疑惑を払拭するような材料が何もなかったようにみえることが要因の1つかと思われます。もっとも、売りが一巡すると急速に値を戻したことから、こうしてひとまず遅れていた1-3月期と4-6月期の決算発表が行われたこと自体は前向きな一歩とも評価されているのかもしれません。