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決算速報(現地11/5寄り前発表)
●決算発表当日の終値:287.75ドル(-2.69%)
●売上高:1,550.6億人民元(予想1,548.4億人民元)〇市場予想を上回った
●調整後EPS:17.97人民元(予想13.87人民元)〇市場予想を上回った
●モバイルユーザーの月間アクティブユーザー数(MAU):8.8億人(市場予想:9.0億人)×市場予想を下回った
●クラウド関連の売上高:149.0億人民元(予想143.1億人民元)〇市場予想を上回った
アリババ傘下の金融会社アント・グループが新規株式公開(IPO)の延期を発表し投資家のセンチメントが悪化するなか、今回発表された決算はそれを好転させるようなものではなかったようです。
決算発表当日を含む、過去半年間のチャート
※出所:トムソン・ロイター(現地11/5までの過去半年間、移動平均線は200日)
決算のポイント
●7-9月期の売上高は市場予想を上回ったものの、前年同期比の成長率は7-9月期としては過去最低の30.3%となりました。
●クラウド事業については7-9月期も赤字となりましたが、2021/3期の下半期には黒字化するとの見通しを示しました。
●金融関連会社アント・グループのIPOが延期となったことについては、詳細なコメントはありませんでした。
経営陣の主なコメント
●金融関連会社アント・グループのIPOが延期となったことについては、規制の変更について精査し、適切な措置を講じる。
●「独身の日」のセールは24時間のセールではなく11日間のセールとなるが、これは物流への影響を和らげるため。
●食料品などをオンラインで購入することは、中国人の習慣となりつつある。
●クラウドは下半期に黒字化する見通し。
決算を受けたマーケットの反応
決算発表直後から下落し、マーケット全体が上昇するなかでアリババは逆行安となりました。
売上高自体は市場予想を上回ったものの、7-9月期としては過去最低の成長率となったことなどマイナス面に注目が集まったようで、やはりアント・グループのIPO延期に対する明確な回答がなかったことなどが重しとなったようです。また、一部アナリストから「モバイルユーザーの月間アクティブユーザー数(MAU)が市場予想を下回ったことは失望的だった」とのコメントもありました。
Bloombergがまとめたアナリストの目標株価平均:338.08ドル(11/5時点)