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決算速報(現地7/30引け後発表)
●決算発表後の時間外取引(日本時間9:00時点):69.93ドル(-3.32%)
●売上高:51.4億ドル(予想53.1億ドル)×市場予想を下回った
●調整後EPS:1.11ドル(予想1.44ドル)×市場予想を下回った
4-6月期の売上高と調整後EPSが市場予想を下回り、新型コロナの感染拡大が一部製品の販売を押し下げていることなどが嫌気され、株価は時間外取引で売りに押されました。
決算発表直前までの、過去1年間のチャート
※出所:トムソン・ロイター(現地7月30日までの過去1年間、移動平均線は52週)
決算のポイント
●抗HIV薬ビクタルビの売上高は16.0億ドルとなり、市場予想の16.9億ドルを下回りました。
●2020/12期の通期調整後EPS見通しを従来予想の6.05〜6.45ドルから6.25〜7.65ドルへ引き上げ、中央値は市場予想の6.74ドルを上回りました。
●新型コロナの治療薬「レムデシビル」については、年内に治療コース200万回分を生産する見通しであるとしています。
経営陣の主なコメント
●「レムデシビル」の有効性をさらに理解し、より早期の段階での使用や他の治療法との併用療法など適応の拡大に取り組んでいる。
●「レムデシビル」について、まだ入院していない患者に対しても使用できるか検討したい。
決算を受けたマーケットの反応
通期調整後EPS見通しは市場予想を上回ったものの、4-6月期の業績が市場予想を下回ったことや、「レムデシビル」の今後の収益性などが懸念され、株価は売りに押されました。
主力の肝炎治療薬などの販売が新型コロナの影響で押し下げられるなか、「レムデシビル」の今後に注目集まっていましたが、直近複数のワクチンについて良好なデータが示されその収益性に不透明感がただよっていることから、市場は足元の業績の落ち込みを重要視したようです。
Bloombergがまとめたアナリストの目標株価平均:80.96ドル(7/30時点)