決算速報(現地7/22引け後発表)
●決算発表後の時間外取引:207.02ドル(-2.23%)※7/24引け時点では201.30ドル
●売上高:380.3億ドル(予想365.4億ドル)〇市場予想を上回った
●EPS:1.46ドル(予想1.36ドル)〇市場予想を上回った
売上高とEPSは市場予想を上回ったものの、クラウドサービス「Azure(アジュール)」の売上高の伸び率が市場予想を下回ったことで、株価は当日の時間外取引を含め連日の下落となりました。
決算発表後の2日間を含む、過去1年間のチャート
※出所:トムソン・ロイター(現地7/24までの過去1年間、移動平均線は52週)
決算のポイント
●クラウドサービスの「Azure」の売上高は前年同期比+47%となり、市場予想の+49%を下回りました。
●クラウドサービスの「Azure」とサーバー関連のソフトウェアで構成されるインテリジェント・クラウド部門の4-6月期の売上高は133.7億ドルとなり、市場予想の131.2億ドルを上回りました。
●主に「オフィス」関連のソフトウェアが占めるプロダクティビティ・アンド・ビジネス・プロセス部門の4-6月期の売上高は117.5億ドルとなり、市場予想の119.0億ドルを下回りました。
●「Windows」やノートPCの「Microsoft Surface(サーフェイス)」のほかゲーム関連が含まれるモア・パーソナル・コンピューティング部門のの4-6月期の売上高は129.1億ドルとなり、市場予想の115.3億ドルを上回りました。
経営陣の主なコメント
●新型「Xbox」は年末商戦シーズンに間に合う予定。
●データセンターに「非常に大きく」投資していく予定。
●4-6月期は、1-3月期と同程度の新型コロナの影響がみられた。
決算を受けたマーケットの反応
ゲーム関連などが好調で全体の売上高は市場予想を上回ったものの、クラウドサービス「Azure」の売上高の伸び率が市場予想を下回ったことが嫌気され、株価は決算発表後に連日の下落となりました。
新型コロナの影響で在宅勤務などが広がり、クラウドサービスへの移行が急速に進むのではないかとの期待が高まっていたなかで、「Azure」の売上高の伸び率が市場予想を下回ったことはセンチメントに大きな影響を与えたようです。市場関係者の間では一部、「市場予想を上回ることは当たり前で、どれだけ上回るかが焦点」といった声もあったようで、そうした期待に反して市場予想を下回ったということはネガティブサプライズとなったようです。
もっとも、アナリストの間からは「今回の減速は一時的なものであり、引き続きマイクロソフトの買いを推奨する」などといったコメントもでており、株価の調整はそれほど長引かない可能性もあります。
Bloombergがまとめたアナリストの目標株価平均:228.01ドル(7/26時点)