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決算速報(現地1/30引け後発表)
●決算発表後の時間外取引(日本時間10:00時点):203.05ドル(-2.48%)
●純収入:60.5億ドル(予想60.7億ドル)×市場予想を下回った
●調整後EPS:1.46ドル(予想1.46ドル)△市場予想通り
10-12月期の業績は概ね市場予想通りとなったものの、カードの発行元である銀行などに支払うインセンティブが収入の伸びよりも早いペースになるとの見通しを受け、株価は時間外取引で下落しています。
決算発表直前までの、過去1年間のチャート
※出所:トムソン・ロイター(現地1月30日までの過去1年間、移動平均線は52週)
決算のポイント
●決済件数は+11%となり、市場予想の+11%と同水準になりました。
●海外での利用額の指標となるクロスボーダー決済額(為替の影響を除いたベース)は+9%となり、市場予想の+9%と同水準になりました。
●2020/10期について、純売上高は2桁台前半の伸び率になるとの見通しを示しています。
●2020/10期について、EPSの伸びは10%台半ばの伸び率になるとの見通しを示しています。
●新たに95億ドル規模の自社株買いプログラムを承認しました。
経営陣の主なコメント
●ビザはペイパル ホールディングス(PYPL)が展開する「ベンモ(VENMO)」の新しいカードの決済ネットワークになる。
●カードを店頭で取り出して決済されるシーンでは、約1/3が「Tap to Pay(非接触決済)」で行われている。
●新型コロナウイルスの影響を判断するには、まだ早すぎる。
決算を受けたマーケットの反応
決済フロー獲得のためにビザが支払っているインセンティブが売上高以上のペースで伸びていることを嫌気しているようです。
こうしたことはフェイスブック A(FB)などが経費の伸びが売上高よりも高いペースになるとの発言により大きく下げたことを彷彿とさせるもので、やや懸念される内容かと思われます。もっとも、堅調な個人消費を追い風に業績は概ね市場予想通りとなっており、それほど悲観する必要はないのかもしれません。
Bloombergがまとめたアナリストの目標株価平均:220.24ドル(1/30時点)