先日、「MSCIイベント後の反発に期待!eワラントコールを使った投資にチャレンジしてみよう!」という記事を掲載させていただきました。
前回の記事では、MSCI社がリバランス内容を発表したタイミングから、リバランス実行日の翌日5月28日までの動きを観察していきました。リバランス日に向けて、しっかりと日経平均株価をアンダーパフォームしていったという結論でした。
今回は、リバランスによって指数から除外となった銘柄がその後どのようなパフォーマンス推移になっているのか調べてみたいと思います。
教科書的には、リバランスという特殊的な売り圧力がなくなったわけですから、元の水準に戻っていくことが予想されますが、果たしてどうなっているでしょうか?
eワラントとは?
そもそもワラントってなに?3,000円程の少額から始められる「eワラントの魅力」をご紹介いたします。
■検証方法
指数から除外となった下記29銘柄で等ウェイトのバスケットを組成し、日経平均株価のパフォーマンスと比較する。
実際には、除外銘柄バスケットをショートし、日経平均株価をロングすることになります。
【除外銘柄】
山崎製パン【2212】
カルビー【2229】
コカ・コーラボトラーズジャパンホールディングス【2579】
アルフレッサホールディングス【2784】
東急不動産ホールディングス【3289】
帝人【3401】
クラレ【3405】
エア・ウォーター【4088】
太平洋セメント【5233】
日本特殊陶業【5334】
アマダ【6113】
セガサミーホールディングス【6460】
豊田合成【7282】
しまむら【8227】
丸井グループ【8252】
新生銀行【8303】
ふくおかフィナンシャルグループ【8354】
京都銀行【8369】
イオンモール【8905】
京浜急行電鉄【9006】
西武ホールディングス【9024】
京阪ホールディングス【9045】
名古屋鉄道【9048】
九州旅客鉄道【9142】
中国電力【9504】
九州電力【9508】
日本空港ビルデング【9706】
スズケン【9987】
サンドラッグ【9989】
■検証結果
図1をご覧ください。MSCI社がリバランスを発表した5月11日から6月11日までの除外銘柄バスケットのパフォーマンス推移を表したものです。
いかがでしょうか?
冒頭にお話ししましたように、リバランス日(5/27)までは教科書通りの動きをしていました。
しかし、リバランス日以降、本来であれば、除外銘柄バスケットが日経平均株価をオーバーパフォームしてもおかしくないのですが、むしろリバランス効果を引き継いだまま、日経平均株価をアンダーパフォームし続けています。
つまり、イベント効果で売られるだけ売られて、その後、イベントが終わったにもかかわらず元の水準に戻っていないことを意味します。
これは買い場の好機と捉えても良いかもしれません。
しかし、上記29銘柄のバスケットを組成するのは、個人投資家の方々にはなかなか難しかったりします。
そこで、29銘柄それぞれの動きを個別で検証し、パフォーマンスでランキングをつけ、上位3銘柄と下位3銘柄のパフォーマンス推移を調べてみました。
表1が29銘柄のランキングです。そして上位3銘柄をロング、下位3銘柄をショートした時のロング・ショートポジションのパフォーマンス推移を表したものが図2です。
出所:リフィニティブよりeワラント証券作成
本資料は情報の提供を目的としており、本資料による何らかの行動を勧誘するものではなく、将来の投資成果を保証するものでもありません。 本資料は信頼できると思われる情報に基づいて作成されておりますが、eワラント証券はその正確性、完全性に関する責任を負いません。ご利用に際しては、ご自身の判断にてお願いします。ここに示した内容は、本資料作成日現在のものです。
いかがでしょうか?
上位3銘柄と下位3銘柄では、平均すると約34%ものパフォーマンス差がついています。
つまり、戻るものは戻っていますし、戻らないものは戻らないまま放置されていることになります。
ここで重要なのは、業績などのファンダメンタルズでこのような結果になっているのではないということです。
従って、足元ではこれだけ差がついていますが、いずれ収束してくるのではないか?と推測できます。
■今後の戦略は?
前述しました上位3銘柄と下位3銘柄でロング・ショートポジションを組成するのが良いかもしれません。(上位3銘柄をショートし、下位3銘柄をロングする。)
または、表1をご覧いただければ分かるかと思いますが、今回のリバランスでは同業同士で除外になった銘柄が多数ありました。例えば、陸運業、銀行業、電力業などがそれにあたります。
従って、異業種間でのロング・ショート戦略に疑問を感じる投資家の方であれば、これらの同業種内でロング・ショートポジションを組んでみるのも投資妙味があるでしょう。
あくまでも一例にはなりますが、「西武ホールディングスをショートし、名古屋鉄道をロングする。」などが良い例になるでしょう。
その他、前回の記事でも申し上げたように、eワラントを使って、損失限定で投資してみるのも有効です。
丸井グループ【8252】、クラレ【3405】、太平洋セメント【5233】の3銘柄はeワラントの原資産にもなっておりますので、この機会にぜひ利用してみてください。
(念のため付言しますと、上記は筆者の個人的な見解であり、eワラント証券の見解ではありません。)
eワラント証券 吉野 真太郎
eワラントの関連コンテンツ
ちょっとe(イー)銘柄の見つけかた
ご注意事項
- eワラント、ニアピンeワラントおよびトラッカーeワラントは取引時間内であっても取引が停止されることがある等、リスクがあります。詳しい情報はホームページの「手数料及びリスク説明:必ずお読み下さい」をご参照下さい。
- 本資料は情報の提供を目的としており、本資料によって何らかの行動を勧誘するものではありません。本資料は信頼できると思われる情報に基づいて作成されておりますが、当社は本資料が正確、完全あるいは/且つ最新のものである事を表明するものではなく、またその責任も負いません。尚、当社及び当社の関連会社、役員、社員その他本資料の作成に携わった関係者が本資料に記された企業の証券または(オプションなどの)派生商品の買い持ちや売り持ち、及び売買を時として行うことがあり得ます。本資料に掲載されている内容の著作権は、原則としてeワラント証券に帰属します。事前に当社の書面による許可なく、本文の一部または全部を第三者へ再配布することを禁じます。
- eワラント(カバードワラント)は、対象原資産である株式(上場投資信託等を含む)・株価指数、預託証券、通貨(リンク債)、コモディティ(リンク債)、暗号資産先物(リンク債)の価格変動、時間経過(一部の銘柄を除き、一般に時間経過とともに価格が下落する)や為替相場(対象原資産が国外のものの場合)など様々な要因が価格に影響を与えるので、投資元本の保証はなく、投資元本のすべてを失うおそれがあるリスクが高い有価証券です。また、対象原資産に直接投資するよりも、一般に価格変動の割合が大きくなります(ただし、eワラントの価格が極端に低い場合には、対象原資産の値動きにほとんど反応しない場合が・あります)。
- ニアピンeワラント(カバードワラント)は、対象原資産である株価指数や為替相場の変動や、時間経過(同日内を含む)など様々な要因が価格に影響を与えるので、元本の保証はなく投資元本のすべてを失うおそれがあるリスクが高い有価証券です。また、対象原資産に直接投資するよりも、一般に価格変動の割合が大きくなります。最大受取可能額は1ワラント当たり100円に設定され、満期参照原資産価格がピン価格から一定価格以上乖離した場合は満期時に価格がゼロになります。同一満期日を持つ全ての種類のニアピンeワラントを購入しても、投資金額の全てを回収することができない可能性があります。
- トラッカーeワラント(カバードワラント)は、対象原資産である株価指数、通貨(リンク債)、コモディティ(リンク債)、暗号資産先物(リンク債)の価格変動や為替相場(対象原資産が国外のものの場合)など様々な要因が価格に影響を与える有価証券です。このため、投資元本の保証がなく、損失が生じる恐れがあります。トラッカーeワラントの価格は、eワラントに比べると一般に対象原資産の価格により近い動きをします(ただし、レバレッジトラッカーは同方向または逆方向に増幅されたような値動きとなります)が、任意の二時点間において対象原資産の価格に連動するものではありません。また、金利水準、満期日までの予想受取配当金及び対象原資産の貸株料等の変動によって、対象原資産に対する投資収益率の前提が変化した場合には、トラッカーeワラントの価格も影響を受けます。さらに、取引時間内であっても取引が停止されることがあります。
- お客様の購入価格と売却価格には価格差(売却スプレッド)があります。
詳細は、最新の外国証券情報をご参照ください。 - SBI証券におけるカバードワラント取引手数料は無料です。また、お客様の購入価格と売却価格には価格差(売買スプレッド)があります。トラッカーeワラントの購入価格には年率で計算された管理コストが予め織り込まれています。管理コストは、計算時点におけるマーケット・メーカーのヘッジコスト(金利水準、ヘッジ対象の流動性、資金調達コスト等を含む)の予想に基づいて設定され、銘柄および購入時点によって異なる可能性があります。
商号等 / eワラント証券株式会社
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第2526号
加入協会 / 日本証券業協会、一般社団法人 日本暗号資産取引業協会
提供:eワラント証券