今年3月12日に「日本市場を席捲する外国人投資家。その動きを利用した投資戦略とは!?」、3月19日に「外国人は逃げ始めた!?日本株の売りシグナルは迫っている?」と、2週連続で外国人投資家の売買動向を利用した投資戦略をご紹介させていただきました。
3月11日に外国人投資家の売買動向トレンドにおいて、デッドクロスが起こって以降、急落はしないにせよ、何かジリジリと価格を調整してきている足元の日経平均株価。
皆さんは、どのようなポジションを取っているでしょうか?
ぜひ前回の記事をお読みいただき、今後のポジション取りに役立てていただければと思います。
今回は、多くの投資家の方に前回ご説明した「外国人投資家の売買動向」を使った投資シグナルを知っていただきたく、3月11日以降の当戦略のパフォーマンスを検証してみたいと思います。
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■大切なのは13週移動平均と26週移動平均
まずは、おさらいの意味で、投資シグナルの説明を再度させていただきます。
東証発表による外国人投資家の売買動向(売り越し、買い越しの金額)から、13週移動平均値と26週移動平均値を計算する。
値がプラス(買い越しの場合)のエリアで13週移動平均が26週移動平均線を下回って来れば、デッドクロスと判定する。
値がマイナス(売り越しの場合)のエリアで13週移動平均が26週移動平均線を上回って来れば、ゴールデンクロスと判定する。
以上の条件で、ゴールデンクロスが起これば日経平均株価を買い、デッドクロスが起これば売るという戦略を取ることになります。
もちろん、日経平均を単体で売り買いしても問題ないのですが、もし世界全体の株価の影響が気になるという方は、米国株(ここではNYダウを事例にしています。)とのペアトレードとして利用するのが良いでしょう。
つまり、ゴールデンクロスが起これば、日経平均株価を買い、NYダウを売る。反対に、デッドクロスが起これば、日経平均株価を売り、NYダウを買うことになります。
■デッドクロス後、2カ月のパフォーマンスは?
では、それから足元の5月17日までのパフォーマンスはどうなっているでしょうか?
下の図1をご覧ください。
いかがでしょうか?
3月11日に売り転換シグナルが出て以降、目に見える効果が表れてきました。
日経平均株価単体で約5%の下落ですから、売っていれば+5%のパフォーマンスとなっています。
米国株とのペアトレードに至っては、+10%を超えるパフォーマンスとなっております。
日本株の弱さが目立ち始めました。
■今後はどうするべきか?
この投資戦略の良いところは、転換点だけを見て機械的にポジションを取ればいいという単純明快さにあります。
つまり、まだゴールデンクロスが起こっていない以上は、日本株のショートポジションを継続していれば良い事になります。
ポジションを解消するタイミングは次回のゴールデンクロスのタイミングになります。
しかし、既にデッドクロスが起こってから2カ月以上経ち、徐々にパフォーマンスに結果が出始めている今、新規にポジションを取りに行くのはリスクが高いかもしれません。
従って、今回ポジションを構築できなかった方は、焦ってこのタイミングから日本株のショートポジションを作りに行くのではなく、次回のゴールデンクロスまで待つのが得策と言えるでしょう。
まさに「待つも相場」ということです。
足元の日経平均の下落を見て、買い場が到来したと思い、思わず買ってしまう行為だけは注意が必要です。
次回のゴールデンクロスまで、しっかり待つことが肝要かと思います。
(念のため付言しますと、上記は筆者の個人的な見解であり、eワラント証券の見解ではありません。)
eワラント証券 吉野 真太郎
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