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米国経済はピークアウトしたのか?状況確認と今後の取引戦略

2018/12/14

次回12月19日の米連邦公開市場委員会(FOMC)において、米連邦準備理事会(FRB)は政策金利の誘導目標を2.25%〜2.50%に引き上げると見られています。その一方で、米国株が高値を更新しなくなってきたことや、各種経済指標から景気減速が懸念され、FRBが近く追加利上げを停止するのではという見方も出てきました。本稿では2018年12月11日時点の米国の雇用環境と住宅市況から米国景気の状況を確認するとともに、今後の取引戦略について紹介しています。

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雇用環境

米国の雇用に関する指標はいくつかありますが、本稿では代表的な指標の1つである失業率を採り上げます。図1は米国の失業率、失業率の5ヵ月の移動平均、NYダウ平均株価の月次データです。移動平均を載せているのは、失業率が長期的に上昇しているのか低下しているのかの傾向を見るためです。月次データは上下にブレるので移動平均を用いると認識しやすくなります。

失業率と株価の関係を見ると、失業率が低下傾向にあるとき株価は上昇傾向にあり、失業率が上昇傾向にあるとき株価は下落傾向にあることが分かります。好況時には雇用が増えて失業者が減り、不況時には雇用が減って失業者が増えるためです。株価と失業率の関係を見ると、失業率の低下傾向が止まり、横ばい傾向になるとその後に米国株が下落していました。失業率の動向は米国株下落の前兆として役に立ちそうです。

図2は図1の移動平均の傾き、つまり、上昇していればプラス、低下していればマイナスを示すものです。2000年のITバブル崩壊、2007年から2008年のサブプライムローンバブル崩壊の前には傾きがプラスに転じています(図2の丸の部分)。2016年にもこの傾きが一旦プラスに転じた時期がありましたが、2016年といえばトランプ氏が大統領選挙に勝利した年です。トランプ氏による減税策などが期待されて株式市場が上昇に転じ、失業率もさらに低下しました。

今月発表された11月の失業率は3.7%と過去最低水準です。しかし、9月から3ヵ月連続で3.7%と横ばい傾向が続いています。失業率の低下傾向が止まったとはまだ言えませんが、さらに低下していくのか、上昇に転じるのか今後の失業率にも注目です。

住宅市況

毎月公表されている住宅の販売市況のデータも参考になると思われます。図3は直近24ヵ月の米国の新築一戸建て住宅販売件数の推移です。直近では2017年11月にピークをつけており、その後は下落トレンドにあります。

図4でより長い期間で見ると、水準は違いますが、新築一戸建て住宅販売件数と株価の動く方向は似ていると言えそうです。とくに2007年には新規一戸建て住宅販売件数がピークアウトした後で株価の下落が生じており、株価の先行指標となっていました。直近の新規一戸建て住宅販売件数の低下は米国景気の後退を暗示しているのかもしれません。

eワラント取引戦略

失業率と新規一戸建て住宅販売件数を総じて見ると、米国経済はピークアウトし、後退局面に差し掛かったのかもしれません。株価も高値更新は難しくなり、今後は株式相場が上昇する日よりも下落する日が増えてくるかもしれません。eワラント投資戦略としては、中長期的な米国株安や米ドル安を想定し、満期日までの期間が長めの銘柄、かつ、権利行使価格がなるべく高いプット型eワラントを選択することで、株式相場の下落トレンドから収益の獲得を狙うことが考えられます。

(念のため付言しますと、上記は筆者の個人的な見解であり、eワラント証券の見解ではありません。)

eワラント証券 投資情報室長 小野田 慎(おのだ まこと)

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金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第2526号
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