4〜9月期の決算発表もピークを迎えましたが、米中の貿易摩擦、スマートフォン関連設備投資需要の減速や半導体需要の減速、台風などの災害などによって業績を下方修正する企業がある一方で、資源高で商社が、インフラ工事需要で建機メーカーが、電装化需要で電子部品メーカーが好決算を発表するなど明暗が分かれています。
株価の動きを見ると、決算発表後には材料出尽くしで下落することがありますが、その後は業績を再度評価する動きから見直し買いが入ることもあるほか、上昇に転じる動きを見せることもあります。本稿では好業績を背景に見直し買いを期待できる銘柄を紹介します。
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決算発表前後で上昇に転じた株式
決算発表後には決算発表の内容が良かったとしても好決算は織り込まれていて材料出尽くしで株価は下がることもありますし、逆に悪い内容であったとしても悪材料出尽くしで株価が上がることがあります。とは言え、業績が良い企業の株式は買われ、業績が悪い企業の株式が売られるという前提に立てば、決算発表後の株価の動きはその後、適正な価格に収れんしていくものと考えられます。
今回の決算発表前後で株価が上昇トレンドに転換した銘柄も見られました。次の銘柄は本稿執筆時の11月6日までに決算発表のあった銘柄のうち、好業績で株価が上昇トレンドに転換したと思われる銘柄の一例です。
信越化学工業(4063):2019年3月期の連結業績予想の上方修正と期末配当予想を増額
小野薬品工業(4528):2019年3月期の連結業績予想の上方修正
ソニー (6758):2019年3月期の連結業績予想の上方修正、ゲーム好調で最高益へ
TDK(6762):2019年3月期の連結業績予想の上方修正、車載向けやICT向けに部品や二次電池の販売拡大
キーエンス(6861):2018年4〜9月期の連結当期利益は前年同期比13%増、期末配当予想を増額
ユニ・チャーム(8113):2018年1〜9月期の連結当期利益は前年同期比8%増、同期間では過去最高
上昇局面を狙うならコール型eワラント
上記の銘柄に対して改めて好業績を評価した買いが入るかもしれない、という前提に立てば、上記の銘柄を対象とするコール型eワラントを保有することで、株価の上昇により収益の獲得を期待できるかもしれません。上記の銘柄は全てeワラントの対象資産(「対象原資産」と言います)となっていますので、直接株式に投資するよりも少額で、なおかつレバレッジ(てこの効果)の掛かった投資ができます。
コール型eワラントの例としては次の銘柄があります。11月6日13時45分時点で、これらの銘柄を最小投資単位の1000ワラントずつ購入したとすると、合計で20,790円です。現物株投資ですと資金の制約上、特定の銘柄に集中投資せざるを得ないことがありますが、eワラントは少額から様々な対象原資産への投資手段として活用できますので、上記の銘柄を全てeワラントで代替的に投資して様々な対象原資産の動きから収益獲得を狙うこともできるのです。
eワラント銘柄例(括弧内は11月6日13時45分時点の販売価格(買気配値))
信越化学工業 コール 119回 (1.26円)
小野薬品工業 コール 42回(2.57円)
ソニー コール 320回(5.60円)
TDK コール 136回(3.08円)
キーエンス コール 59回(6.76円)
ユニ・チャーム コール 69回(1.52円)
(念のため付言しますと、上記は筆者の個人的な見解であり、eワラント証券の見解ではありません。)
eワラント証券 投資情報室長 小野田 慎(おのだ まこと)
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