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2017-12-12 11:39:19

マーケット > レポート > eワラントを極める! >  FXと組み合わせて方向性ではなく変動性を狙う取引戦略

FXと組み合わせて方向性ではなく変動性を狙う取引戦略

2017/12/01

最大損失が買付金額までに限定されている一方で、相場が急変した場合には大きな値上がり益が期待できるのがeワラントのコール型とプット型の特長です。この特長を活かしてFXや先物取引と組み合わせると相場の方向性ではなく、相場が大きく動くかどうかという変動性を収益の源泉とする投資戦略も可能です。本稿では変動性が高まっている南アフリカランドを対象に、プット型eワラントとFXのロングポジションを組み合わせる事例を紹介します。

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そもそもワラントってなに?3,000円程の少額から始められる「eワラントの魅力」をご紹介いたします。

eワラントの値動きは直線的ではない

図1の横軸は南アフリカランド対円相場、縦軸は南アフリカランドを対象とするプット型eワラント(南アフリカランドプット第155回)の価格を示しています。青色の線は2017年11月28日時点で、時間経過を考慮せず、南アフリカランド対円相場ごとに試算したこのeワラントの価格(点)を結んだものです。試算価格はeワラントホームページのシミュレーターで計算したもので、他の条件は次の表の通りです(シミュレーター設定条件:南アフリカランドリンク債の利回りを7.50%、円金利を0.001%)。

南アフリカランドプット第155回(2017年11月28日時点)

南アフリカランド対円相場

8.08円

満期日

2018年1月10日

デルタ

-0.48

1ワラント当たりの原資産数

10

デルタは各eワラントの銘柄詳細ページをご覧いただくと表示されています。デルタはeワラントの対象となっている相場(この例では南アフリカランド対円相場)に対する連動率のことを言います。例えば、デルタが1であれば、相場が1円動いたら、相場1単位当たりでこのeワラントの価格は1円動くということになります。

図1には2017年11月28日時点の取引価格を起点に、デルタ-0.48で南アフリカランド相場がいくつ動いたらいくつ上がる、下がるという関係の直線を黄色で加えています。図1から分かることとして、試算時の相場から大きく動いた場合には黄色の線と青色の線が離れてズレが生じていることが分かります。eワラントの価格を示す青い線は曲線であり、黄色の直線の関係にはなっていません。デルタはeワラントの価格の曲線を直線で似せた(近似させた)ものであるからです。

図1:直線でeワラント価格を近似すると?(イメージ)

出所:eワラント証券投資情報室作成

FXを利用して直線とのズレを抽出する

図1のズレを見るとeワラントの価格の青色の線は黄色の線より上側にあることが分かります。黄色の線は相場変動のリスクそのものですから、青色の線から相場変動のリスクを取り除けばこのズレを取りに行くことができるかもしれません。このズレを狙う戦略をデルタヘッジと言います。具体的にはコール型eワラントの買いとFXや先物取引の売り建て、プット型eワラントの買いとFXや先物取引の買い建てを組み合わせます。この例ではプット型eワラントを保有するのと同時にFXによって南アフリカランドを買い持ち(ロング)することを考えます。戦略のイメージは図2の通りです。

図2:FXでデルタヘッジ(イメージ)

出所:eワラント証券投資情報室作成

ではどれだけのポジションをFXで構築すればよいかと言うと、冒頭で紹介したデルタを用いて計算します。デルタは対象となっている相場に換算するときの指標とも言え、この例の時点でデルタ-0.48ですので、このプット型eワラントの1ワラント当たりですと、-0.48×10(=1ワラント当たりの原資産数)分の南アフリカランドを保有しているのと同等のリスク量になります。

仮に、例に用いている南アフリカランドプット第155回を21,000ワラント保有した場合、デルタヘッジを行うには、21,000ワラント×10(1ワラント当たり原資産数)×-0.48(デルタ)=-100,800となりますので、100,800南アフリカランドを買い建てすればよいことになります(実際にはFXの取引ルールによって端数分のポジションを持てないことがあります)。

デルタを相殺して相場変動を狙う

図3の青色の線は例に挙げたeワラントをFXでデルタヘッジしてズレを抽出したものです。ズレの部分は曲線的で、相場の方向性は関係なく、どちらかに大きく動けば利益が狙えることが分かります。相場が大きく上昇した場合はFXの買い建てポジションで利益を狙い、相場が大きく下落した場合はプット型eワラントの値上がり益を狙います。相場が大きく変動して含み益となったら、いったんeワラントもFXもポジションを決済して再度新規のデルタヘッジのポジションを構築するか、又は相場の変動がまだ続くと予想するならeワラントのポジションは変えずに変化したデルタの値に応じてFXのポジションを調整しても良いでしょう。

ただし、リスクもあります。青色の線は時間の経過を考慮していません。一般的にeワラントのコール型やプット型は時間経過によって価格が目減りしていくので、相場が変動しない局面では不向きな戦略と言えるでしょう。図3の赤色の線は青色の線から他の条件を変えずに時間だけ経過させた場合です。

図3:デルタ分を相殺すると?(イメージ)

出所:eワラント証券投資情報室作成

本稿で紹介したデルタヘッジが効果を発揮するのは相場が大きく動くことが予想されるけれども、方向性は予想するのが難しいという場合です。南アフリカランド相場は政情不安や格下げリスクなどで相場が下落したと思えば、高金利通貨であることから買われることもあり、相場の変動性が大きくなっています。このような相場でこそデルタヘッジを検討してみるのも良いかもしれません。

なお、本稿においてはeワラントの買値と売値の価格差(売買スプレッド)や、FXに係る手数料は考慮されておりません。また、個人に係る税制に関してはeワラントは「先物取引に係る雑所得等」として申告分離課税の雑所得という扱いになります。eワラントはFXや先物と損益通算ができますので、この点はeワラントのデルタヘッジを行うメリットと言えるかもしれません。

(念のため付言しますと、上記は筆者の個人的な見解であり、eワラント証券の見解ではありません。)

eワラント証券 投資情報室長 小野田 慎(おのだ まこと)

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商号等 / eワラント証券株式会社
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第2526号
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