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マーケット > レポート > eワラントを極める! >  今秋注目のECB、量的緩和縮小が決定されるのはいつか?

今秋注目のECB、量的緩和縮小が決定されるのはいつか?

2017/09/01

欧州中央銀行(ECB)が量的緩和縮小に踏み切るのでは、という見方からユーロの上昇が続いています。ECBのドラギ総裁が7月20日に行った会見で、この秋に量的緩和縮小の議論を行うと明言したことから、次にECB理事会が行われる9月7日か10月26日に量的緩和縮小の決定があるのではないか、と予想する市場関係者も多いようです。ECBが量的緩和縮小に踏み切る可能性とユーロ相場を対象とする投資戦略について検討してみました。

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ECBの本音はユーロ安誘導?

図1は2016年6月以降のユーロドル相場のチャートです。8月17日に公開された7月のECB理事会の議事録によるとECBはユーロ高の要因として、2016年のブレグジットを巡る英国の国民投票以降の政治的不透明感が後退したことと、米国の金利が低く留まっていることを挙げています。経済や物価の回復基調は認めながらも、ユーロは過大評価されているとしており、ECBとしてはユーロ安に誘導したいという本音も垣間見えます。議事録公開直後、為替相場は一時的にユーロ安に反応しましたが、ユーロ高のトレンドは変わっていません。

図1:ユーロドル相場(日足、2016年6月1日-2017年8月29日)

出所:ロイターよりeワラント証券投資情報室作成

重要なのは政治日程とFOMC

ECBが量的緩和縮小を検討しているとしても、前述の議事録の中ではECBが経済への影響を考慮して慎重なスタンスを採っていることも分かります。議事録の中で触れられている政治的不透明感と米国の金利という観点で言えば、この秋にあるドイツなどの選挙や米連邦準備制度理事会(FRB)の連邦公開市場委員会(FOMC)の日程が重要になります。ECBが量的緩和縮小に踏み切るにはドイツなどで与党が勝利することで政治的な安定が確保された上で、FOMCでFRBが政策金利の引き上げ若しくは保有資産の縮小に踏み切ることが前提になるでしょう。ECBがFRBの決定より前に量的緩和縮小を実施するとユーロ高が加速すると考えられるからです。

ECBの金融政策決定に関わるスケジュール

9月

7日

ECB理事会

19〜20日

FOMC

24日

ドイツ連邦議会選挙

24日

フランス元老院(上院議会)選挙

10月

26日

ECB理事会

31〜11月1日

FOMC

12月

12〜13日

FOMC

14日

ECB理事会

ECBが資産縮小を決定するのはいつ?

注目のFRBの動向ですが、市場では9月及び10月のFOMCにおいて政策金利は据え置かれると予想されているようです。ECBはユーロ高の要因の1つとして米国の金利が上がってこないことを挙げていましたので、FRBが追加利上げをしない状況下でECBがユーロ高となる量的緩和縮小を決断するとは思えません。したがって9月7日のECB理事会では現状維持の決定がなされるものと考えられます。

ポイントになるのは9月20日のFOMCです。ここでもしFRBが資産縮小を決定すると、米ドル高ユーロ安となることが期待され、ECBの背中を押すことになるでしょう。さらに9月24日のドイツ連邦議会選挙、フランス元老院選挙で与党勝利となれば政治的不透明要因が後退することになりますから、これらの条件が満たされれば10月26日のECB理事会で量的緩和縮小が決定される可能性が高いと思われます。

図2:筆者が想定する10月のECBにおける量的緩和縮小決定の可能性(将来を保証するものではありません)

9月20日のFOMCでFRBが資産縮小の決定をしなかった場合、10月のFOMCはECB理事会の後になりますから10月26日のECB理事会で量的緩和縮小が決定される可能性は低く、早くても12月14日のECB理事会での決定となるでしょう。もしFRBが12月のFOMCでも資産縮小の決定をしなければ年内にECBが量的緩和縮小を決定する可能性は低くなると思われます。加えて、ドイツとフランスの選挙で与党が敗北することになればECBの判断が先送りし、現状維持となる可能性は高まるものと考えられます。

投資に活かすなら

9月7日のECB理事会では政策の現状維持が発表されるとともに、ドラギ総裁によるユーロ高牽制発言があるかもしれません。一方で9月7日にECBが量的緩和縮小を決定するという期待も市場関係者には見られることから9月7日まではユーロ高が進む可能性があります。以上のシナリオを前提とするのであれば、9月7日まではユーロ対円相場を対象とするコール型eワラントでユーロの上昇を期待し、9月7日にはユーロ対円相場を対象とするプット型eワラントでユーロの下落を期待する投資戦略が考えられるでしょう。

参考銘柄としては次の銘柄などがあります。

銘柄選びのポイントとしては各銘柄の詳細画面に表示されている「デルタ」の値に注目し、「デルタ」の絶対値が0に近い銘柄を避けることです。「デルタ」は相場変動に対してコール型及びプット型がどれほど連動するかの指標であり、これが0に近いと相場が変動してもほとんどeワラント価格が動かないということが起こります。

(念のため付言しますと、上記は筆者の個人的な見解であり、eワラント証券の見解ではありません。)

eワラント証券 投資情報室長 小野田 慎(おのだ まこと)

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商号等 / eワラント証券株式会社
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第2526号
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