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深堀り!注目セクター【VOL.5 輸送用機器(その1)】「世界」で成長する企業は「トヨタ」「ホンダ」だけではない!?

2015/8/14
投資調査部 鈴木英之

「深堀り!注目セクター」も第5回目を迎えました。注目しているセクターはあるけど、そのセクターの将来性がよくわからない上、どの銘柄を買ったらよいかわからない。そう感じる投資家の方は少なくないと思います。そこで、「日本株投資戦略」の鈴木が月に2回(原則15日と月の最終営業日)、注目セクター(業種)の深堀りレポートを配信しています。注目セクターは、SBI証券で保有金額の多い銘柄を参考に選びました。今回は「輸送用機器」です。

後程ご説明するように、「輸送用機器」の中心的存在は完成車メーカーと部品等の供給会社になりますが、これを1回でご説明するにはスペースに限界があります。そこで今回は、輸送用機器全体の概要と完成車メーカーの投資ポイントに焦点を絞ってご説明し、次号で自動車部品等に触れたいと思います。

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【「輸送用機器」のアウトライン】東証一部時価総額トップのリーディング産業

今回は、輸送用機器について「深堀り」したいと思います。このセクターは文字通り、自動車や二輪車、船舶、自転車、電車など、人や物資を運ぶ乗り物を製造・販売している企業や、それらの企業に部品等を供給している企業から形成されています。
ただし、主役は何と言っても「自動車」です。

東証業種としての「輸送用機器」は、東証一部の全時価総額の11.5%(図1)を占め、66社が上場しており、電気機器や情報・通信を抑え、東証で最大のセクターとなっています。東証一部の時価総額ランキング上位20社には、第1位トヨタ、第8位ホンダ、第13位デンソー、第14位日産と4社も入っています。

輸送用機器セクターの時価総額トップは、トヨタ自動車(7203)です。その時価総額は27兆円で、輸送用機器セクターの時価総額合計69兆円に対して4割弱を占める圧倒的な存在になっています。さらに、東証一部の時価総額トップを占めるにとどまらず、グループの年間販売台数(2014年)は1,061万台に達し、世界シェアも12.4%とトップです。第2位には本田技研工業(7267)、第3位には日産自動車(7201)が付け、我が国の「ビッグ3」の時価総額だけで、輸送用機器セクターの58%に達しています。

図1:「輸送用機器」は時価総額で最大セクター

「輸送用機器」は時価総額で最大セクター
  • ※2015/8/12現在のBloombergデータを用いて、SBI証券が作成。

その他、完成車メーカーでは富士重工業(7270)やスズキ(7269)など、特定地域(海外)での販売に強く、足元で業績を伸ばしている企業が上位に入っています。また、トヨタ系で、自動車部品最大手のデンソー(6902)も上位に入っています。産業自体は成熟化著しい自転車産業ですが、高級路線で業績を着実に積み上げているシマノ(7309)も上位企業になっています。

表1 「輸送用機器」の時価総額上位10社 〜トヨタ1社で4割弱を占める

取引 チャート コード 銘柄名 株価
(円)
時価総額
(百万円)
構成比
※注
現買信買 チャート 7203 トヨタ自動車 7,987.0 27,299,547 39.4%
現買信買 チャート 7267 本田技研工業 4,298.0 7,785,520 11.2%
現買信買 チャート 7201 日産自動車 1,169 5,282,456 7.6%
現買信買 チャート 6902 デンソー 5,967.0 5,275,238 7.6%
現買信買 チャート 7270 富士重工業 4,588.0 3,591,788 5.2%
現買信買 チャート 7269 スズキ 4,447 2,494,977 3.6%
現買信買 チャート 6201 豊田自動織機 6,600 2,150,548 3.1%
現買信買 チャート 7309 シマノ 16,430 1,523,390 2.2%
現買信買 チャート 7261 マツダ 2,416 1,449,299 2.1%
現買信買 チャート 7259 アイシン精機 4,865 1,433,592 2.1%
東証業種別指数「輸送用機器」66社 69,225,687 100%
  • ※2015/8/12現在のBloombergデータを用いて、SBI証券が作成。「構成比」は、各銘柄の時価総額が「輸送用機器」の中で何%を占めているかを示している。

表2:「輸送用機器」の売上高上位10社〜完成車メーカーが主役

取引 チャート コード 銘柄名 売上高
(百万円)
営業利益
(百万円)
利益率 各社のアウトライン
現買信買 チャート 7203 トヨタ自動車 7,987.0 27,299,547 10.1% 世界トップの完成車メーカー。燃料電池車に注力。
現買信買 チャート 7267 本田技研工業 4,298.0 7,785,520 5.0% 海外注力。四輪車の他、二輪でも世界的ブランド。
現買信買 チャート 7201 日産自動車 1,169 5,282,456 5.2% ルノー傘下。北米、アジアで強い。
現買信買 チャート 6902 デンソー 5,967.0 5,275,238 7.7% 自動車部品首位。カーエアコン国内シェア50%
現買信買 チャート 7261 マツダ 2,416 1,449,299 6.7% 北米、アジアに注力。
現買信買 チャート 7269 スズキ 4,447 2,494,977 6.0% インドを中心とするアジアで勝負。二輪も。
現買信買 チャート 7259 アイシン精機 4,865 1,433,592 5.6% トヨタ系の部品大手。機構部品に強み。
現買信買 チャート 7270 富士重工業 4,588.0 3,591,788 14.7% 北米売上高が中心。
現買信買 チャート 7211 三菱自動車工業 2,180,728 135,913 6.2% 三菱重工の持分法適用会社。日本での販売比率が最低。
現買信買 チャート 6201 豊田自動織機 6,600 2,150,548 5.4% フォークリフト国内首位。膨大な含み資産
  • ※2015/8/12現在のBloombergデータを用いて、SBI証券が作成。業績データは前期基準(実績)
2

【「輸送用機器」の現状を深堀り!】円安を追い風に業績拡大〜世界市場でもけん引役に

(A)為替相場が株価・業績に強く影響〜足元は「円安」で好業績、今後は販売先が重要か

「輸送用機器」セクターの株価推移はどのようになっているのでしょうか。それでは、主要指数との比較を、過去150週の相関係数(2015/8/7現在)で調べてみたいと思います。結果は以下の通りです。

TOPIX・・・・0.93(東証業種別指数33業種中第2位)
日経平均・・・0.89(同4位)
ドル・円・・・・0.63(同1位)
ユーロ・円・・・・0.42(同2位)
原油相場・・・・・0.05(同23位)
CRB商品先物指数・・・・・0.04(同19位)
米10年国債利回り・・・・0.28(第7位)

TOPIXや日経平均との相関係数はかなり高く、特にTOPIXとの相関係数は東証33業種の中において第2位となっています。前項でご説明した通り、時価総額構成比が東証一部で最も大きいことを

図2 ドル・円相場と強い相関関係をもつ「輸送用機器」

図2 ドル・円相場と強い相関関係をもつ「輸送用機器」
  • ※2015/8/17現在のBloombergデータを用いて、SBI証券が作成。週終値ベース。

考えれば、ある意味当然かもしれません。輸送用機器は東京株式市場を、まさにけん引していると言えそうです。ただ、日経平均との相関係数は、対TOPIXよりは低くなっています。日経平均への寄与度がより高い企業が小売業(ファーストリテイリング)や情報・通信(ソフトバンク)にあるためです。

そして、こうした株価指数との相関関係同様に非常に特徴的なのが、円・ドル相場との強い相関性です。下の図2は、過去150週のドル・円相場及び業種別株価指数「輸送用機器」の週終値について、同じグラフ上に重ねたものです。輸送用機器は円安・ドル高で株価が上昇し、逆に円高・ドル安の時は下落しやすいという強い傾向が確認されています。相関係数は、東証33業種の中でトップ、ユーロ・円も第2位になっています。輸送用機器、特に自動車メーカーの収益に為替の変動が大きな影響を与えるため、株価と為替レートの相関性が高まることになります。

相関係数

2つの指数・指標の間の連動性の強弱を示しています。
-1から+1までの値をとり、数字により次のような傾向があります。

1・・・・まったく同一方向に連動して動く
0・・・・相関性がまったくない
-1・・・・まったく逆方向に動く

「輸送用機器」の主役である自動車メーカーは、大手完成車メーカー7社合計の数字で見ると、世界販売台数における日本の比率はすでに2割に過ぎず、販売先は海外が8割になっています。(図3参照)円安により、輸出競争力が増すばかりでなく、現地生産車による売上高についても、販売額の円換算額が増えるなど、円安は強い追い風になります。前期決算では、期中平均レートが前年度と比較し、ドルで10円、ユーロで5円程度円安・ドル高・ユーロ高方向となり、大手完成車メーカー7社だけで5,800億円の利益押し上げ効果となりました。輸送用機器の株価はこうした流れを織り込む形で上昇してきたことを図2は示していると言えそうです。

なお、概して海外売上高比率が大きい自動車メーカーですが、地域別売上高構成比(図3)は、会社によって異なります。そして、世界経済の今後を考えた場合、その差が今後の株価パフォーマンスに影響してくる可能性が大きそうです。最も特徴的な2社は、富士重工(7270)とスズキ(7269)と言えるかもしれません。前者は、米国売上高比率が63%に、後者はアジア売上高比率が60%に達しています。後者の場合はさらに、アジア売上高の約7割がインドで占められています。特定地域の売上構成比が高いことは、その地域の経済成長に強く依存することになりますので、これらの銘柄に投資する時は、その点も良く吟味する必要があります。

図3 大手自動車メーカーの地域別売上構成比(2015/3期・台数ベース)
図2 ドル・円相場と強い相関関係をもつ「輸送用機器」

※各社決算資料をもとにSBI証券が作成。

(B)世界市場をけん引する日本の自動車メーカー

図4は、世界の自動車メーカーの過去10年間の販売台数をグラフ化したものです。2014年の世界自動車販売は8,574万台で、トヨタ(ダイハツ・日野を含む)は1,061万台でトップを維持しました。この数字から計算される世界シェアは12%です。当面は、「意志ある踊り場」として量より質を求める方針で、販売台数はやや高原状態と言えるでしょう。

これに対し、中国市場への攻勢等をテコにフォルクスワーゲンが追い上げるというのが世界市場の構図です。世界販売台数のトップ10には外資との提携も含め、3社日本企業が入り、世界の大手と戦っています。このように自動車業界は、日本が世界をけん引する数少ない業界のひとつと言えるのでしょう。

図4 世界の大手自動車メーカの年間販売台数(万台)
図2 ドル・円相場と強い相関関係をもつ「輸送用機器」

※BloombergデータをもとにSBI証券が作成。2014年のデータがない企業もあります。

3

【「輸送用機器」の今後を深堀り!】ビッグ3と海外で活躍期待の有力2社の投資ポイント

最後に、「輸送用機器」の今後を、主に個別企業(今回は完成車メーカー)の動向を説明しながら予想してみたいと思います。

製造・販売しているものが同じであり、一見するとどの会社に投資しても同じように思われてしまいがちです。しかし、自動車メーカーの今後の成長は、販売先地域やエコカーへの取り組み等の違いによって大きく変わってくるように思われます。そこで、最後に、「輸送用機器」の時価総額の58%を占める我が国の「ビッグ3」(トヨタ、ホンダ、日産)と、販売先地域で特徴のある富士重工、スズキについてコメントすることで、今後の投資ポイントを整理してみたいと思います。

なお、エコカーに象徴される「環境」への取り組みについては、非常に重要なテーマですが、当面は株価への評価が難しいと思われますので、その点は機会を改めてご説明したいと思います。

取引 チャート コード 銘柄名 投資のポイント
現買信買 チャート 7203 トヨタ自動車 時価総額のみならず、利益面でも我が国の産業界を牽引している自動車メーカーです。当社も海外売上高比率は76%と高めですが、ホンダ(83%)や日産(86%)と比較すると低めになっています。
今期の前提為替レートは1ドル117円、1ユーロ127円で、現状の為替水準はそれらよりも円安であり、収益はその分だけ強含みとみられます。予想PERは11倍と、日経平均採用銘柄の市場平均である16倍台を大きく下回っており、割安感は強いと言えます。
現買信買 チャート 7267 本田技研工業 地域別売上高は北米40%、アジア32%となっています。ともに、人口が増大し、着実な成長が期待される地域といえ、当社も安定した成長が期待されます。最近は「タカタ」のエアバック問題に揺れていましたが、足元の業績は予想以上に堅調に推移しているようです。
新興国に不透明感が漂う間は、株価面では不人気が続く可能性がありそうです。東南アジアなど新興国での二輪車販売が影響を受けやすいためです。もっとも、長期的にはそのタイミングが買い場になるかもしれません。
現買信買 チャート 7201 日産自動車 ご存じカルロス・ゴーン氏率いるルノー傘下の企業です。ロシアなどの新興国に注力しているイメージが強いですが、地域別売上高は北米が44%台と高く稼ぎ頭です。
生産地別では。現在米国がトップで、日本、メキシコ、英国と続き、世界中で生産されています。
現在、予想PERは10倍、PBR1倍、予想配当利回り3.6%と、バリュエーションでの割安感は「ビッグ3」の中で最も目立つと言えるかもしれません。
現買信買 チャート 7269 スズキ 地域別売上高(台数)で、アジアが60%と突出していることが大きな特徴です。そして、アジアで販売される自動車の7割がインド向けとなっています。同国は将来、中国を抜いて人口最大の国になる可能性もあり、潜在成長余地は大きいとみられます。
外為相場では、対ドル、対ユーロのみならず、対インドルピーも非常に重要です。1インドルピー0.01円の円安で7.3億円の増益効果(前期実績からの想定)が期待されます。なお、1インドルピーは前期平均レート1.81円に対し、現在は1.9ルピー近辺です。
現買信買 チャート 7270 富士重工業 地域別売上構成比(台数)では北米が63%と圧倒的に高くなっています。円安・ドル高もあり業績は好調で、第1四半期は売上高が前年同期比29%増、営業利益70%増となりました。

米国の雇用情勢が着実に回復を続け、エネルギー価格も低下する中で、米自動車販売は強い追い風を受けていると言えそうです。中長期的には、この波に乗っていくことが可能になりそうです。1ドル1円の円安で約100億円の増益要因となるため、円安が加速すればさらなる株価上昇も期待されそうです。予想PERは10倍台で割高感はない。
  • ※報道、各社資料をもとにSBI証券が作成。
  • ※本ページでご紹介する個別銘柄及び各情報は、投資の勧誘や個別銘柄の売買を推奨するものではありません。

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