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2021-11-29 05:32:18

金は米FOMCのテーパリング開始見通しが圧迫要因

2021/11/1
提供:ミンカブ・ジ・インフォノイド

金は米FRBの利上げ時期の見通しも焦点

10月25日の週のニューヨーク金市場は、インフレ懸念などを受けて押し目を買われて堅調となったが、米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えた利食い売りが出ると、上げ一服となった。中心限月となる12月限は10月20日以来の安値1,772.4ドルを付けた。インフレ懸念を受けて金ETF(上場投信)に押し目買いが入ったが、戻り場面では先物市場で利食い売りが出て上げ一服となった。今週の米FOMCでは量的緩和の縮小(テーパリング)開始が発表されるとみられている。またインフレ懸念の高まりを受けて豪州やカナダの早期利上げ観測も出ており、他の中央銀行の決定も焦点である。今週は2日にオーストラリア準備銀行(RBA)、4日にイングランド銀行(BOE)が政策金利を発表する。CMEのフェドウォッチで、米短期金利先物市場でも早期利上げを織り込んだ。10月29日時点でフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標水準(現在0〜0.25%)は来年後半に2回の利上げが予想され、12月は0.50〜0.75%の確率が31.3%となっている。ただテーパリング終了が来年半ばに見込まれており、市場では利上げの織り込みは行き過ぎとみられている。米FOMCでは利上げ時期の見通しも確認したい。今週は5日発表の10月の米雇用統計で労働市場の回復が示されるかどうかも焦点である。事前予想は非農業部門雇用者数が45万人増(前月19万4,000人増)となっている。

前週のドル指数は9月27日以来の安値93.28を付けたのち、94.30まで急反発した。第3四半期の米国内総生産(GDP)速報値が年率換算で前期比2.0%増となり、事前予想の2.7%増を下回った。第2四半期の6.7%増から大幅に減速し、2020年第2四半期以来の低い伸びとなったことがドル安を促した。新型コロナウイルスの感染再拡大が背景にある。ただ9月の米個人消費支出(PCE)価格指数が前年比4.4%上昇と前月の4.2%上昇から伸びが加速し、インフレ警戒感からドルが買い戻された。またラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁が市場での利上げ予想に対し、来年には物価圧力は緩和するとの考えを示し、時期尚早としたこともドル高要因である。しかし、28日のECB理事会では、インフレが主要な議題になったとしており、今後の協議の行方が引き続き焦点である。

中国不動産開発大手、中国恒大集団は9月23日が期限だったドル建て社債の利払いを実施した。9月29日期限の利払いも実施し、デフォルト(債務不履行)を回避した。中国当局は10月26日、不動産会社などを集めた会合を開き、債務の支払いを徹底することなどを求めた。ただ当代置業が10月25日に償還期限を迎えたドル建て社債の元利払いを実施できなかったことが明らかになっており、中国の不動産会社の経営不安が残っている。また10月の中国の製造業購買担当者景気指数(PMI)は49.2となり、前月の49.6から低下した。事前予想の49.7から予想外に低下した。景況改善・悪化の分岐点となる50を2カ月連続で下回った。インフレや需要不足が背景にあり、景気減速懸念が高まっている。

10月29日のニューヨークの金ETF(上場投信)の現物保有高は前週末比4.07トン増の982.14トンとなった。原油高によるインフレ懸念の高まりを受けて押し目買いが入った。一方、米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉明細報告によると、10月26日時点のニューヨーク金の大口投機家の買い越しは21万4,560枚となり、前週の19万3,349枚から拡大した。今回は新規買いが1万3,764枚、買い戻しが7,447枚入り、2万1,211買い越し幅を拡大した。

プラチナは調整局面

ニューヨーク・プラチナ10月限は、金堅調につれ高となる場面も見られたが、ドル高を受けてレンジ下限を割り込むと、手じまい売りなどが出て調整局面を迎え、10月13日以来の安値1,005.2ドルを付けた。今週の米連邦公開市場委員会(FOMC)を控え、手じまい中心の動きとなった。ただ景気回復見通しに変わりはなく、ニューヨークの指定倉庫在庫が減少し、実需筋は安値で買い戻している。
プラチナETF(上場投信)の現物保有高は、28日のロンドンで20.72トン(前週末20.93トン)、ニューヨークで38.11トン(同38.11トン)、南アで13.35トン(同13.65トン)となった。一方、米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉明細報告によると、10月26日時点のニューヨーク・プラチナの大口投機家の買い越しは1万4,902枚となり、前週の1万4,844枚から小幅に拡大した。

ニューヨーク金は200日移動平均線が引き続き焦点

ニューヨーク金12月限はインフレ懸念などを受けて押し目を買われて堅調となったが、米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えた利食い売りなどが出て上げ一服となり、10月20日以来の安値1,772.4ドルを付けた。中長期の節目となる200日移動平均線(29日1,798.0ドル)を割り込み、テクニカル面で悪化した。ただ金ETF(上場投信)に押し目買いが入る場面も見られ、ここを突破できるかどうかがテクニカル面の焦点である。今週の米連邦公開市場委員会(FOMC)では量的緩和の縮小(テーパリング)開始を発表することが見込まれている。利上げ時期の見通しも焦点であり、金融引き締めの見方が強まると、戻り売り圧力につながるとみられる。

11月1日からの週の注目ポイント

1日 中国財新製造業購買担当者景況指数(10月) ☆☆
ユーロ圏製造業購買担当者景況指数(10月確報) ☆☆
米ISM製造業景況指数(10月) ☆☆☆
2日 日銀金融政策決定会合議事要旨公表 ☆☆☆
豪準備銀行政策金利発表 ☆☆☆
米連邦公開市場委員会(FOMC)1日目 ☆☆
3日 ●文化の日
中国財新サービス業購買担当者景況指数(10月) ☆☆
ユーロ圏サービス業購買担当者景況指数(10月確報) ☆☆
ユーロ圏雇用統計(9月) ☆☆
ADP全米雇用報告(10月) ☆☆☆
米製造業新規受注(9月) ☆☆
米ISM非製造業景況指数(10月) ☆☆☆
米連邦公開市場委員会(FOMC)政策金利発表 ☆☆☆
4日 独製造業受注(9月) ☆☆
ユーロ圏生産者物価指数(9月) ☆☆
英中銀政策金利発表 ☆☆☆
米貿易収支(9月) ☆☆
米新規失業保険申請件数 ☆☆
5日 独鉱工業生産指数(9月) ☆☆
ユーロ圏小売売上高(9月) ☆☆
米雇用統計(10月) ☆☆☆

※重要度を3段階で表示

金(現物1oz.あたり)日足 6ヵ月

<参照>SBI証券>マーケットデータより

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