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2019-08-21 20:10:09

マーケット > レポート > 225の『ココがPOINT! >  「夏枯れ相場」の向こうに見える!?日経平均株価18,000円ライン

225の『ココがPOINT!』

2016/08/09

「夏枯れ相場」の向こうに見える!?日経平均株価18,000円ライン

米国時間8/5(金)に発表された米雇用統計(7月分)では、非農業部門雇用者数が市場予想を上回る強い内容となりました。これを受け、同日の米国株式市場ではS&P500が過去最高値を更新し、外為市場では円安・ドル高が進み、8/8(月)・8/9(火)の東京株式市場では日経平均株価終値が8月高値水準を形成する動きになりました。

しかし、それでも日経平均株価は「上値抵抗ライン」を完全に突破したとは言い切れない状態です。Brexit(英国のEU離脱)問題や米国経済への不安が後退したので、日経平均株価がこうした「上値抵抗ライン」を突破していても良さそうなものですが、それにもかかわらずいまだ突破しきれていないのが現実です。

「225の『ココがPOINT!』」では、日経平均株価が「上値抵抗ライン」を突破し、その後に7/21(木)高値の16,938円や5/31(火)高値の17,251円等の節目をトライしてくる可能性や、さらに18,000円近辺に上昇してくる可能性もあると考えています。なぜでしょうか。

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米雇用統計を受け大幅高もいまだ「抵抗ライン」は超せず

日銀金融政策決定会合の結果が発表された7/29(金)から翌週末の8/5(金)まで、日経平均株価は軟調に推移しました。8/5(金)の日経平均株価終値は16,254円となり、前週末比で1.9%下落しました。日銀金融政策決定会合で決定されたETF(上場投資信託)の買入額増加は需給面で株価のプラス要因になると考えられましたが、国債買入額増加や追加利下げが見送られたため、脱デフレを目指す日銀の金融政策について手詰まり感の強まりを指摘する市場参加者が増えました。そのため長期金利が上昇し、外為市場で円高・ドル安となり、それを嫌気する形で日経平均株価も売り優勢となりました。

こうした中、米国時間8/5(金)に発表された米雇用統計(7月分)では、非農業部門雇用者数が前月比25.5万人増と市場予想である18万人増を超えるなど強い内容となりました。これを受け、同日の米国株式市場ではS&P500が過去最高値を更新し、外為市場では円安・ドル高が進みました。8/8(月)の東京株式市場は米雇用統計の結果と米株高等を好感して買いが先行し、日経平均株価終値は前週末比396円高の大幅上昇、続く8/9(火)も買い優勢となり、月内高値水準に達しています。

図1は最近の日経平均株価の動きを示したものです。8/8(月)の日経平均株価の上昇幅は7/11(月)の601円高以来の大きさとなりましたが、5/31(火)を起点に描かれる「上値抵抗ライン」を完全に突破したとは言い切れない状態です。Brexit(英国のEU離脱)問題や米国経済への不安が後退したので、日経平均株価がこうした「上値抵抗ライン」を突破していても良さそうなものですが、それにもかかわらずいまだ突破しきれない大きな原因は「為替」にあると考えられます。

図1:日経平均株価(日足)〜「夏枯れ」が心配される時期に突入

  • ※当社チャートツールもとにSBI証券が作成。データは2016/8/9取引時間中。

図2はドル・円相場(日足)の動きです。日経平均株価が英国民投票前の水準を取り戻しているのに対し、ドル・円相場の水準はむしろ英国民投票直後の円高・ドル安水準に近く、「戻り」は非常に鈍いとみなさざるを得ません。このように円高・ドル安圧力が強くなっている大きな理由は、図3に示したように長期金利が「急上昇」したことです。日本の10年国債利回りは7/27(水)には-0.295%でしたが、8/2(火)には-0.025%まで「急上昇」しています。理由は上述したように、日銀が国債買入額の増加や追加利下げを見送ったことで、マイナス金利がいっそう拡大する可能性は小さくなったと市場が考えたためとみられます。

日本の長期金利の上昇は、日米金利差(米国の金利から日本の金利を差し引いた数値)の縮小要因になりますので、円高・ドル安要因になります。今後も、長期金利に上昇圧力がかかると、外為市場で円安・ドル高方向への動きが抑制され、株価の上昇を抑える要因になる可能性があります。

図2:ドル・円相場(日足)・過去3ヵ月

図3:10年国債利回り(日足)・過去6ヵ月

  • ※当社チャートツールを用いてSBI証券が作成。データは2016/8/8現在。
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当面のタイムスケジュール〜「夏枯れ」が心配される時期に突入

当面のタイムスケジュールで重要と考えられるのは引き続き、上場企業の2016/4〜6月期決算であると考えられます。本年から設定された新祝日である「山の日」(8/11)以降、いわゆる「お盆休み」が本格化するとみられますが、その直前となる8/10(水)には436社の上場企業による決算発表が予定されています。続いて8/12(金)にあと236社の発表があり、これをもっておおむね決算発表は一巡します。

決算発表が終わると、決算内容を加味したうえで銘柄の「再評価」が増えてくるものと考えられます。決算発表の時期は「利益実績は市場コンセンサスを上回った(下回った)のか」「会社予想の利益は上方(下方)修正されたのか」等、表面的な数字での評価が中心となりやすいものですが、決算発表一巡後は、企業同士の比較が本格化し、レーティングや目標株価の変更が多く行われ、株価が変動しやすくなります。投資家としてはそうした局面への変化に注意したいものです。

反面、決算発表の一巡で「お盆休み」が本格化すると、ふつうは企業発のニュースも減るので、株価材料が減り、市場参加者も減少する可能性が大きいと考えられます。このため、特に8/12(金)と8/15(月)あたりは売買代金が減少して「夏枯れ」になる可能性も十分ありそうです。

マクロの経済指標としては8/15(月)に発表予定の2016/4〜6月期GDPが注目されます。ただ、同四半期の経済環境については個々の企業の業績にすでに織り込まれ、4〜6月期決算として発表済みになっているものが多いと考えられます。このため、株式市場への影響は限定的であると予想されます。

表1:当面の重要なタイムスケジュール/決算発表は8/12まででおおむね一巡

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月日(曜日)

国・地域

予定内容

ポイント

8/9(火)

日本

◎決算発表268社

清水建、鹿島建、資生堂、ブリヂストン、第一生命、東京海上他

中国

7月消費者物価/生産者物価

消費者物価上昇率(前年比)は6月1.9%から7月は1.8%の予想

8/10(水)

日本

6月機械受注

5月1.4%減(前月比)から6月は3.3%増(同)の予想

日本

◎決算発表436社

損保JPNK他

8/11(木)

日本

◎東京市場休場(山の日)

 

8/12(金)

日本

オプションSQ

 

日本

◎決算発表236社

郵政3社、東芝など。決算発表はおおむね一巡

中国

7月鉱工業生産

前年比6.2%増の予想

中国

7月小売売上高

前年比10.5%増の予想

中国

1〜7月都市部固定資産投資

前年比8.9%増の予想

米国

7月小売売上高

米個人消費の重要指標。前月比+0.4%増の予想(自動車・ガソリンを除く)

米国

8月ミシガン大学消費者信頼感指数

 

8/15(月)

日本

4〜6月期GDP

16/1〜3月期+0.5%から当四半期は+0.2%(前期比・年率)の予想

米国

8月NY連銀製造業景気指数

 

米国

米8月NAHB住宅市場指数

NAHBは「全米住宅建設業者協会」

8/16(火)

8月ZEW景況感指数

アナリストや機関投資家、市場関係者など約350人を対象としたアンケート

米国

7月消費者物価

 

米国

7月鉱工業生産・設備稼働率

 

米国

7月住宅着工

 

8/17(水)

日本

7月訪日外客数

前年同月比増加率は4月18.6%、5月15.3%、6月は23.9%増で推移

日本

7月日本製半導体製造装置BBレシオ

6月はBBレシオ(受注額/販売額)が1.33。受注は前年比11.5%と好調

米国

FOMC(7/26〜27)議事録

 

米国

◎決算

シスコシステムズ

8/18(木)

米国

8月フィラデルフィア連銀製造業景況感指数

製造業の景況感についてコンセンサスを形成

米国

7月コンファレンスボード景気先行総合指数

 

米国

◎決算

ウォルマート・ストアーズ、アプライド・マテリアルズ

9/21(水)

日本

日銀金融政策決定会合結果発表

 

米国

FOMC結果発表

 

各種報道等をもとにSBI証券が作成。「予想」は市場コンセンサス。データは2016/8/8現在。予定は予告なく変更される場合がありますので、あくまでもデータ作成段階のものです。

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【ココがPOINT!】さらなる高値が可能な理由

現在は「上値抵抗ライン」を抜き切れていない日経平均株価ですが、今後はどうなるのでしょうか。「225の『ココがPOINT!』」では、日経平均株価が「上値抵抗ライン」を突破し、その後に7/21(木)高値の16,938円や5/31(火)高値の17,251円等の節目をトライしてくる可能性や、さらに18,000円近辺に上昇してくる可能性もあると考えています。理由は以下の3点が考えられます。

(1)米国経済への不安が後退し、米金融政策については年内利上げ(早ければ9月)説が復活しているため、ドル相場や米株式相場がその分下支えられると考えられるため。
(2)日銀によるETF(上場投資信託)買入額増額決定について、市場は過小評価しているとみられるものの、株式市場の需給関係に与える影響は意外に大きいと考えられるため。
(3)2016/4〜6月期の上場企業決算発表がヤマ場を越える中で、日経平均予想EPSの低下が回避されており、次第に安心感が強まるとみられるため。

日本の長期金利の上昇については最初の方で触れましたが、日銀の緩和的金融政策が「出口」に向かうまでは時間を要すると考えられますので、金利が本格的に上昇する可能性を心配することは時期尚早なのかもしれません。また、足元は米国経済への不安が後退しており、米長期金利もまたボトムアウトの様相を呈しています。したがって、日米金利差が縮小する懸念は大きくなく、極端な円高・ドル安は想定しにくいと考えられます。

こうした中、日銀は金融政策決定会合の決定に従い、ETFを年間6兆円ペースで買うことになりますが、年間6兆円ペースは月5千億円ペースであり、週1千億円程度の買入が必要となる計算です。海外投資家の買い越し額(または売り越し額)が週2〜3千億円程度にとどまっている現状を考えると株式需給に与える影響は小さくないと思われます。

ちなみに、8/8(月)現在の日経平均予想EPS(一株当利益)は1,203円と計算され、それに対し予想PER14倍まで買われた場合の日経平均は16,842円、同じく予想PER15.0倍まで買われた場合は18,045円と計算されます。過去1年間の日経平均・予想PERは12.6〜15.0倍程度で推移しておりますので、十分達成可能な水準と考えられます。

図4は日経平均株価とその予想PER13倍、13.5倍、14倍、15倍、16.5倍相当ラインを示したものです。昨年夏ごろまで日経平均株価は予想PER13.5倍〜16.5倍(15倍±10%)で買われてきましたが、ここ1年は12.6倍〜15.0倍程度で買われています。企業業績への不透明感を背景に、市場は日経平均を高いPERで評価しにくくなったと考えられます。しかし、企業業績を予想純利益・予想EPSの面でみると、すでにボトムアウトの様相となっており、今後予想PERのレンジが上昇する可能性もありそうです。ただ、企業業績に不透明感の強い過去1年の間にも、予想PER15倍で評価された局面もあるので、上記の予想EPS1,203円に15倍をかけた18,045円も可能ということになります。

図4:日経平均株価と予想PER13倍、13.5倍、14倍、15.0倍、16.5倍相当ライン

  • 日経平均データ、BloombergをもとにSBI証券が作成。データは2016/8/8現在。

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